ビジネスの世界では「仕事ができる人」「優秀な人」「有能な人」など様々な「できる人」がいます。しかし、現実的にはそういった人角の人物になるための努力は一朝一夕で終わるものではありません。
しかし、「いつの日か優秀になるときまで頑張る」といった悠長なことは言ってられません。明日から実際に使える知識を駆使して、仕事を速くこなせる人物になってみませんか?
今回は、仕事が速い人がやっている、すぐ試せるタイムマネジメント(時間管理)の手法を3つ解説していきます。
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タイムマネジメントとスケジュール管理の違い
タイムマネジメントは、多くの場合「スケジュール管理」と同じものと思われがちです。しかし、スケジュール管理はできている人が必ずタイムマネジメントを徹底できているわけではありません。
タイムマネジメントは「目標・理想状態に向かって有意義に時間を使うビジネススキル」と言い換えることができます。
そのため、「入った予定をスケジュール帳に書き込んでいく」といったスケジュール管理よりも、より能動的な行動であることを押さえてことが重要になります。
実際、仕事が速い人は「地頭が良い」という要素だけで効率的に仕事を進めることができているわけではありません。
誰にでも平等に存在する時間を有意義に活用するスキルを身につけているのです。
「時間は積極的に活用しにいくものであること」を知っておけば、これからご紹介するタイムマネジメント手法の実戦にも、モチベーションが上がるのではないでしょうか。
仕事が速くなる3つのタイムマネジメント手法とは?
世の中には様々な仕事術・ノウハウが満ち溢れていますが、いくら知識として仕事術を詰め込んでも意味がありません。
100つの知識を得るよりも、1つを確実に実践し”知恵”とすることの方が有意義です。
そのような考えから、「基礎編」では最も重要であるタイムマネジメントの3つの手法を整理します。
1 ToDoリストの作成
1日のスケジュールは必ずTodoリストで管理します。この場合、「毎日行う仕事含めてすべてToDoリストにする」というポイントがあります。
下記はToDoリストの例です。
- 昨日までに届いたメールチェック
- 見積もりに関するメールへの返信
- 営業先A社への企画書類作成(プレゼン資料)
- 明後日のプロジェクトの企画案出しのリサーチ
- 明後日のプロジェクトの企画案×10
- 明後日のプロジェクト会議の資料作成
- 総務部への××に関する書類への押印と提出
- B社への提案内容について課長と相談しフィードバックをもらう
- フィードバック内容をもとにB社への提案資料作成
- 新規タスクマニュアルを整理(3日前のメモから項目を整理しておく)
- 新規タスクマニュアルを部下メンバーにチャットで共有
- 定例会議に出席し議事録をとる
このように、1)細かく 2)毎日やることも含めて 3)具体的な行動ベースで すべてのToDoを並べていきます。
細かく記入しておくことで、仕事のプロセスにおいて見落としていた点や曖昧な点を始める前から整理することができ、結果として時間短縮・効率化になります。
このToDoを元に2〜3の手法を実行することになります。
2 優先順位付け
ToDoを並べただけで、1日の全体スケジュールを把握することができました。次は、「何から着手するべきか?」を決めていきます。
また、優先順位付けでは「ひとつのタスクごとにかかる時間」も同時に記入します。スケジュールがすでに決まっている会議などについても、時間を書いておきましょう。
- 昨日までに届いたメールチェック:5分
- 見積もりに関するメールへの返信:15分
- 営業先A社への企画書類作成(プレゼン資料):1時間
- 明後日のプロジェクトの企画案出しのリサーチ:1時間
- 明後日のプロジェクトの企画案×10:1時間
- 総務部への××に関する書類への押印と提出:10分
- B社への提案内容について課長と相談しフィードバックをもらう:30分
- フィードバック内容をもとにB社への提案資料作成:1時間
- 新規タスクマニュアルを整理(3日前のメモから項目を整理しておく):10分
- 新規タスクマニュアルを部下メンバーにチャットで共有:5分
- 定例会議に出席し議事録をとる:2時間
初めて取り組む仕事の場合は、予想を立てたりすでにその仕事に取り組んでいる人に聞いたりしておおよその時間を目算します。
上記の例では、漫然と仕事をしていると残業してしまう可能性があります。
このような場合に重要なのが、1日を2分割して最終的なスケジュールを組む手法です。
3 1日を2つに分割してスケジュールを組む
1日を効率よく活用して仕事を速く終わらせるには「1日を2つに分割する手法」が役にたちます。
午前中と午後では、実は向いている仕事の内容が異なります。基本的には、人は午前中に最も頭の回転が速く、発想や複雑なプロセスを踏む仕事に向いています。
一方、午後には「体力が必要かつルーティン・繰り返しが多い仕事全般」を振り分けるべきでしょう。
上記の例を元に、午前中・午後の仕事を振り分けてみます。
午前中のToDo
午前中は毎日欠かさず行うメール(チャット)のチェックと、喫緊性のあるメールへの返信です。その後、午前中〜昼までに頭をひねるタスクに着手します。
- 昨日までに届いたメールチェック:5分
- 見積もりに関するメールへの返信:15分
- 新規タスクマニュアルを整理(3日前のメモから項目を整理しておく):10分
- 新規タスクマニュアルを部下メンバーにチャットで共有:5分
- 明後日のプロジェクトの企画案出しのリサーチ:1時間
- 明後日のプロジェクトの企画案×10:1時間
午後のToDo
午後は、定例会議に出席したのち、残っている雑務をこなしてから腰を据えて資料作成タスクを行います。
- 定例会議に出席し議事録をとる:2時間
- 総務部への××に関する書類への押印と提出:10分
- 営業先A社への企画書類作成(プレゼン資料):1時間
- B社への提案内容について課長と相談しフィードバックをもらう:30分
- フィードバック内容をもとにB社への提案資料作成:1時間
このように、午前中・午後とでやるべきタスクを分けておくことは生産性の向上に直接繋がります。午前中どの程度知的生産性を高めることができるかがタイムマネジメントには重要です。
まとめ|仕事の速さはタイムマネジメントに依存する
今回解説したタイムマネジメントの3つの手法はどれも基礎的なものではありますが、しっかり実践すると時間がかかることが多いです。
「ToDoリストを作っている時間で仕事した方がよいのでは?」と最初は感じますが、その場合はタイムマネジメントの手法を止めてしまうのではなく「前日に」やるようにしてみてください。
完璧に実践すれば、1日ごとの仕事の全体像を把握し、効果的に仕事の段取りを組むことができるようになります。
今回の記事を参考に、ぜひ「仕事が速い人」を目指してくださいね。