「努力」という言葉を聞いて、あなたは自分自身を振り返ったときに「できている」と思えるでしょうか、それとも「あまりできていないな…」と感じてしまうでしょうか。
努力の重要性は私生活・進学・仕事などでいつの時代も説かれています。よって、努力できないよりは、できる方が確実に良いといえます。
一方で、「努力も才能のうち」とも言われ、努力ができるかどうかも人の資質に左右されるという意見を持っており、努力を諦めてしまっている方も少なくありません。
そこで今回は、「努力できる人」と「努力できない人」のそれぞれの違いを6つの軸から考察し、努力するためにはどのような思考・行動が必要なのかをご紹介していきます。
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努力できる人と努力できない人の特徴とは?
努力できる人と努力できない人にはどのような違いがあるのか。ときにその違いは、その人本来の性質や性格・能力にあるものと考えられがちではないでしょうか。
しかし、たとえ個人の属性に紐づく努力の可・不可があったとしても、それが努力できないことの言い訳になるわけではありません。
幸いなことに、努力は努力自体に対する捉え方・観点を変えることでできるようになります。下記の6つの項目は、努力できない人物が努力できるようになった経緯をリサーチし、項目ごとにまとめたものです。
下記の6つの項目は、努力できる人なら前提として認識しているポイントです。あなたの価値観を変えるきっかけになるでしょう。
1 努力には正解がない
努力について語ると、必ずと言って良いほど「努力なんて無駄」という言説が出てきます。それもそのはず、野球選手を目指したからといって必ず野球選手になれるわけではないからです。
しかし、それが努力を最初からしない理由になるかというと、そうではありません。
そもそも、努力には正解がありません。努力した結果何がもたらされるのかという正解は、外部の誰かが与えてくれるものであないからです。
努力ができる人は、必ずしも成果に結びつかないことを知った上で、努力する目的を自分自身で決めています。
その目的は個々人で異なりますが、たとえば下記のような目的です。
- 努力を継続するプロセスで己を鍛える
- 未来を明るくするためにできることをやっておくべき
- 目指す理想にできる限り近づいておきたい
- 人生は一度きり。努力してやりたいことに集中したい
努力には正解はありませんが、人が生きる上での目的を設定する際に役立てることができます。努力する意味が本当にないかどうか、努力できない人はもう一度考えてみましょう。
2 努力は娯楽でできるものではない
努力ができない人にとっては、努力できる人がなぜ継続して努力できるのか不思議に思うかもしれません。しかし、人は不可解なことに理由づけをしてしまうものです。
あなたは、努力できる人に対してこのように思い込んでいないでしょうか?
「あの人は、自分と違って努力を継続できる才能がある」
「そもそも、努力を努力だと思っておらず、楽しんでいる」
こういった思い込みは、努力しようとするときの最大の障壁になります。
努力をしている人のほとんどは、全員が努力するために行なっていることを「娯楽」として楽しんでいるわけではありません。
また、努力できる人特有の才能によって、努力を継続できているわけでもないのです。
では、努力ができる人はどのように努力を継続するのでしょうか?
努力は身体的・精神的に負荷を与えるものですが、習慣化さえしてしまえば「起床する」「お風呂に入る」「歯磨きをする」などのルーティンに組み込むことができます。
つまり、努力できる人は努力を計画的に考え、できる範囲で設定しています。
あなたも、仕事のスケジュールを決めるように、努力を設定してみることから始めましょう。
3 努力は成果ではなくプロセスを意識するもの
努力できる人と努力できない人の違いは、努力に対する捉え方・観点にあると冒頭で述べました。
あなたが優秀なビジネスパーソンであるなら、仕事においてはプロセスではなく結果が重要であることを知っているはずです。
では、努力は結果とプロセスのどちらを重視するべきでしょうか?
すでに述べたように、努力は結果が出るかは未知数のものです。そのため、ほとんどが失敗に終わると知っていつつも継続する胆力が求められます。つまり、努力はプロセスを重視すべきです。
努力は、自分を高める方法であり、自分の人生を豊かにするプロセスと考えることさえできれば、「どうせやっても無駄に終わってしまう」「日々を楽に生きることができればそれで良い」と努力を放棄してしまうこともなくなるでしょう。
4 努力とモチベーションは関係ない
努力はモチベーションが高い人ができることだと考えている人は多いはずです。
しかし、それは間違いです。
なぜなら、モチベーションは今自分が取り組んでいることが成果に結びつく時に発揮できるものであり、努力は必ずしも成果には結びつかないからです。
努力ができる人は、努力として継続すること(読書・学習・仕事でのPDCA)を客観的に計画することで、モチベーションを必要とせずに継続できる仕組みを最初に作ります。
モチベーションが最も低くても努力せざるを得ない状況を作ることもモチベーションに依存しないためのひとつの方法です。
たとえば、朝にめっぽう弱い夜型人間であるあなたが「1週間に1冊本を読み知識を深める努力」をしたいのであれば、無理やり朝活をするのではなく1日ごとに読むページ数を決め、夜に読書をした方が良いでしょう。
5 努力は継続を前提に成立するもの
努力は娯楽ではないと先ほど述べました。努力ができる人は、努力のための行動自体を楽しんでいるわけではありません。
しかし、楽しくはなくても「楽」にすることは可能です。モチベーションと同様、身体的・精神的に楽に継続する方法を探すことで、努力を継続することができます。
楽に努力を継続するためには、自分自身の能力を少なく見積もることが重要です。
努力しようと思い立ったとき、あなたは「できそうにもないこと」を毎日続けようとしていないでしょうか。そうではなく、「絶対にできることを毎日続けること」を設定しましょう。
6 努力は生まれつきではなく外部環境によって左右される
努力できる人は、家庭・職場・人間関係などの、努力を妨げる外部環境に惑わされずに努力を継続することが重要であることを知っています。
一方、努力できない人は、外部要因のせいで努力ができないと決めつけるか、外部環境に邪魔されながらも無理やり努力を始めようとしてしまい、結局失敗してしまいます。
また、「生まれつきの才能だけが努力できるかどうかを決める」という極端な考え方に陥りがちです。
強いて言えば、努力ができる才能とは「外部の環境を自分で整え、努力を妨げる要因をつぶすこと」にあるといえます。
あなたが努力を本当にしたいのであれば、家庭のルール・職場のルール・人間関係の維持についてもう一度見直してみましょう。
努力できない仕組みになっているなら、それを改善するべきです。
たとえば、あなたが「20代のうちに営業成績トップを獲得するための努力」をしたいのであれば、人間関係や家庭に費やす時間を自分自身でコントロールする覚悟も必要です。
まとめ|努力は捉え方を変えることで可能になる
今回は、努力できる人と努力できない人の違いを6つの項目からみてきました。
「努力ができる」ということ自体には、なんの価値もありません。しかし、努力をしたことによって得られるものは、自分で決めることができます。
努力することができるかどうかは、結局のところ努力自体への捉え方・観点にあることがご理解いただけたのではないかと思います。
「自分はどうせ努力できない」と考えず、捉え方から見つめ直すきっかけとして、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてください。