速読術は、本を早く読む技術。自己研鑽、スキルアップのために本を読むビジネスパーソンは多いと思います。そういう方々にとって、速読術はぜひ身につけたい技術の一つといえるでしょう。
しかし、速読術は本当に役立つのでしょうか?今回は、速読術を覚えることのメリットとデメリットを考えていきます。速読術を学ぶ前に、ビジネスパーソンにとって速読術にはどんな効果があるのかを明確にすることで、読書は初めて有効な情報収集の手段になりうるのです。
速読術のメリットは、ズバリ「早く読めること」
速読術のメリットとは何か? それはズバリ、「早く読める」ことです。
「なんだ、そんなの当然だ」という声が聞こえてきます。その通りです。しかし、よく考えてみると、人が一生に読める本の冊数はイメージよりも少ないものです。
たとえば、1週間に1冊のペースで読書をするビジネスパーソンの場合を考えてみます。
20歳から1日1冊読んでいくと1ヶ月で4冊。
年間で48冊。
80歳まで生きると仮定すると、残りの60年間欠かさず読み続けても、わずか「2880冊」
近所の図書館の本すら、一生かけても読み終えることはできません。対して、人が一生のうち得なければならない情報量や、得られる情報量は格段に増えていきます。
雑多な情報をどの程度でシャットアウトしつつ、本から重要なことを学ぶことができるかは、ビジネスパーソンにとって重要な課題ではないでしょうか。
速読ができるだけで、一生に読むことのできる冊数が劇的に増える。
速読術は、ビジネスパーソンの良質な情報収集のために必要なことであると考えることができます。
速読術のデメリットは、ズバリ「読みすぎで時間の無駄が増えること」
対して、速読術の最大のデメリットは、「無駄な情報が増えること」です。
先ほど、良質な情報収集のために速読術が必要であると述べました。しかし、良質かどうかは、本の内容によるのもまた、事実です。付け焼刃的な自己啓発書をいくら読み込んでも、実際にアウトプットすることがなければ本棚の肥やしになってしまうだけ…ともいえますよね。
また、情報社会では人が得る情報量は格段に増えていますから、情報の取捨選択も重要なこと。そんな中、ただやみくもに速読術を身に着けたとしても、余分な情報を自分に取り入れてしまうだけになってしまう可能性もあります。
やみくもに余分な情報を取り入れないようにするためには、読む本を厳選することが大事です。
たとえば、書評や要約サービスを活用し、読み始める本を厳選してしまえば、良質な本に限って読書をすることができます。
また、IKIKATAでも、「生き方」を学ぶための名著を10冊ご紹介しています。
無駄な情報を自身に入れることに敏感になりつつ、速読術や便利なサービスを活用することがビジネスパーソンの読書には必要であるといえるのではないでしょうか。
まとめ -メリット・デメリットを理解して健全な読書を-
今回は、速読術のメリット・デメリットについて見ていき、ビジネスパーソンが速読によって読書をする意味はあるのかどうか、について考えてきました。
結論を整理すると、下記のようになります。
メリットは、良質な情報源である「本」を効率的に読めること。デメリットは、良質でない本を読んでしまうと「時間の無駄」になってしまうことです。
デメリットを防ぐためには、要約サービスや書評を活用して、「良質な本」に限定して読書をしていくという対策をご紹介いたしました。
情報社会においても、まだまだ本の力は絶大です。だからこそ、読むべき本は厳選し、自分の身になる本を効率的に読み進めていきたいですね。