人脈を広げることは、現代のビジネスパーソンにとって必須の条件です。
人脈を広げること自体に意味があるわけではありませんが、人脈を広げることで自らのスキルや専門性、アイディアを活用する機会をもっと得ることができます。
また、将来独立を考えている方や、転職を考えている方にも「人脈」が大きな影響を及ぼしてきます。
もはや、自分一人では何もかも足りないこの時代、「人脈づくり」の方法と、その重要性を知っているか、知らないかでは大きな違いがあります。
そこで今回は、人脈を広く、また、深く持つ方々の共通点から「人脈を広げるそもそもの理由」「人脈を広げる際にしてはいけないこと」そして「人脈を広げる方法」のそれぞれについて掘り下げ、解説していきます。
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人脈を広げるそもそもの理由
人脈を広げること自体には、何の意味もありません。しかし、その人脈によってどんなことができるようになるのか、どんなメリットがあるのかを考えることが大切です。理由は3つあります。
(1)「自分を活かす」選択肢が増える
人脈を広げることで、自分のスキルや専門性、知見など様々なことを活かす選択肢を増やすことができます。
具体的には、あなたがプログラマーだった場合、知り合いからプログラミングの具体的な知識について聞かれることが多くなります。それは、自分の能力を活かす機会が増えるということです。
「なんだ、面倒になるだけか…」と思われがちですが、自分の能力を活かす機会を増やすことは、労力がかかる分「経験値」を増やすことにもなります。自分で作った人脈の中で自分を活かすことに慣れておくことは、独立や転職の際の「自分のことは自分でやる」という意識に結びつきます。
(2)客観的な自分を判断できる
人脈を広げることはつまり、自分を外部から見てくれる人が多くなるということです。あなたの周囲にいる「人脈の広い人」は、自分を客観的に見れる視点に立てている人が多いことが分かるでしょう。
その人は、もともと客観的に自分を見れる視点を持っていたのではなく、人脈、人との広く深いつながりの中で培ったスキルなのです。もちろん、仕事のみならず自分の行動や考えに「客観的」な視点を持てることは重要です。
(3)人間関係の調整力が身に付く
人脈を多く持つことはつまり、人と人との間を取り持つことでもあります。あなたの知り合いAさんとBさんは、自分を通して「知り合いの知り合い」になります。もし、AさんとBさんの相性がよさそう、もしくは、会って話すべきだと思ったらその二人を引き合わせることもできます。そういった調整力が身に付くのです。
「情けは人の為ならず」ではありませんが、そうやって調整力をはたらかせることは自分にとってもメリットになるといえるでしょう。自分にもその機会が巡ってくるかもしれません。
以上、3つの理由を説明しました。どれも、ただ日々の自分の仕事をこなすために「必ず必要である」とはいえません。しかし、現代のビジネスパーソンにとって人脈を広く持ちそれを活用するスキルは、社会貢献、自己成長のためを問わず必ず必要なことになります。
人脈を広げる際にしてはいけないこと
人脈を広げるとはいっても、人脈を広げること自体が「最終目的」になってしまうようでは、人脈づくりに時間と労力を割く必要はありません。
しかし、ともすれば人脈づくりは無意識のうちに「最終目的化」してしまうことがあります。そうならないために、以下のポイントを押さえておきましょう。
(1)目的を見失わないこと
あなたにとって、人脈をつくる、広げることの目的はどういったものでしょうか? もし、「なんとなく知り合いが多いほうがよさそう」と思って交流会などに参加しているのであれば、「人脈を広げる」意味はありません。
もちろん、「友人を作る」という目的でもいいのです。とにかく、「何かいいことありそうだから」という考えを持たないことが大切です。
たとえば、「ボランティアイベントを開催したい」という目的があるのなら、自分の住んでいる地域のイベント、特に地方創成に関わるイベントや、地元の若者が集まるイベントに行くことで目的は達成できるでしょう。
(2)「他力本願」はNG
人脈を増やす方法のひとつとしては、「異業種交流会」が挙げられます。しかし、異業種交流会は「様々な職種の人と会える」という魅力はありますが、有益さという観点でいえば、それほど魅力的ではありません。
というのも、そこには「人脈を求めている人たち」が集まるからです。そういった考えを持っている人は多いですが、特に、「人と交流する」目的だけのイベントではそういった傾向が強いのは確かでしょう。
そうではなく、しっかりとした「目的」や「テーマ」がある会や集まりに出席することが大切です。もちろん、その集まりの目的と自分の目的が合致している必要があります。
ただし、異業種交流会は、知り合いを増やし友達を増やすという目的であればとても魅力的ですし、ほかの業種の方の話を聞けるという面ではとても有益です。場所や機会も使いようなのです。
(3)「WIN-WIN」の関係を築くこと
たとえば、「突然商品を売ってくる」「突然勧誘してくる」こういった人に信頼を置きたくはありませんよね。しかし、人脈づくりにや躍起になりすぎると、こういった不自然な態度をとってしまうことがあります。
あくまでも、人脈づくりは相互の信頼と促進が大切です。自分の利益や目的だけをもって、それを他人任せにできるほど簡単なことではありません。
WIN-WINの関係を築くためには、「自分が何をしていて、どんなことができるか?」を明確に伝える必要がありますが、それも、突然話し始めれば同じことです。
あまり肩に力を入れすぎると、裏目に出てしまいます。適度な距離感や、思いやりが大切なのです。
人脈を広げる5つの方法
では、人脈を広げる方法を5つ紹介していきます。しかし、この方法を実践するときは、さきほどの3つの注意点を忘れないようにしてくださいね。また、「色々な場所、集まりへ行く」という方法は除外しています。様々な集まりにいくことを前提としたうえで、方法を紹介します。
(1)すぐに連絡する
会ったらすぐに連絡しましょう。具体的には、イベントが終わった後に「今日はお疲れさまでした。今後ともよろしくお願いいたします。」と一言添えるようにしましょう。
これは、今後の関係を持続するための最低限のルールといえるでしょう。もちろん出会う人すべてにこれをするのは大変ですし、あまり意味はありません。しかし「確実に今後一度は会う機会や約束がある」場合は、連絡をしておきましょう。
(2)SNSのプロフィールを充実させておく
今のビジネスパーソンは名刺のほか、「Facebook」などのSNSを活用して連絡先を交換することが多いでしょう。
その際、あとから「この人誰だっけ?」とならないように、プロフィール欄はぜひとも充実させておきたいところです。もちろん、必要以上に過度な演出は必要ありませんが、「自己開示」の一つの方法として、大切なことではないでしょうか。
プロフィールに情報を載せただけでは人脈を広げることにはつながりませんが、人脈づくりをするうえでは、こういったオンライン上の自己開示が、大きな役割を果たします。
(3)先に与える
人脈が広がると、「お願いできること」が増えますが、本当に相手と関係を持続したいのであれば、こちらから何かできないか、積極的な打診や姿勢が重要です。
ガツガツと「私がやりますよ!」という必要はありませんが、「受け取ること、協力してもらうことが当たり前」というマインドだけは絶対に持たないようにしましょう。そして、何か自分にできそうなことがあれば、積極的に声掛けをしましょう。
(4)「趣味」を広げる
趣味を人脈づくりに活用する方法もあります。しかし、直接的に「人脈づくりのため」と躍起にならずに、趣味や楽しみを増やす目的で仲間を増やすことが大切でしょう。
人脈を増やすためには、まず「自分自身」が魅力的な人物でなければなりません。好奇心を持ち、熱意を向けられるものがある人のところに人は集まってきます。
このコミュニティは関係ないな…と最初から入らないと決めつけてしまっては、いくら目的を決めて人脈を広げようとしても限界が来てしまいます。なぜなら、その人自身に面白みがまったくないからです。
そうならないために、まず自分の趣味を広げることにも注力してみてください。できれば、一人ではなく複数人で楽しめるものがいいでしょう。
(5)一つ「プロジェクト」を考えてみる
たとえば、「ボランティア」「スポーツ大会」「チーム作り」「イベント開催」など様々なプロジェクトを計画してみるのも手です。人脈作りにもより「目的的」になれるでしょう。
また、特に利益目的でない人脈づくりは、ビジネス上の関係を作るよりも難しくありませんから、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
人脈づくりは、「目的的」かつ「柔軟」に!
人脈を広げるためには、自分のことばかり考えず、WIN-WINの関係を築けるように行動するべきです。また、人脈づくりは自分の目的があってすることである以上、それだけでは限界が来てしまいます。「趣味を広げる」「友人を作る」という視点で、人間関係の広がりを持たせることも重要です。「目的的で柔軟な広がり」が大切なのです。
今回は、人脈を広げる理由と注意点、そして5つの方法について解説しました。一朝一夕にいくことではありませんが、この方法を実践することが大切です。
人脈を広く持ち、自分の目的と周囲の人々の目的を同時に達成できるようなビジネスパーソンを目指しましょう!