「他力本願(たりきほんがん)」は、「他人任せ」「他人に頼る」などの意味合いで使われることが多い言葉です。しかし、もともとは仏教用語として本来の意味があり、上記の使い方は誤用であるようです。
誤用で使われている言葉も長く使われているうちにほんとうの意味になることが多い日本語の誤用ですが、できれば本来の意味をしっかり知っておくべきでしょう。
間違った語彙力はときに大きなデメリットを生むことがあるので、気づいた間違いから直しておくことが大切です。
そこで今回は、他力本願の本来の意味や使い方、そして語源について解説していきます。
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よく使われる他力本願の意味とは?
よく使われる「他力本願」の意味・使い方
他力本願という言葉は、日常生活で使う場合「他人任せ」「他人に依存している」などの意味で使われることがほとんどです。
「自分では物事に取り組まずに、他人のプロセスや結果を当てにしており、自分からはリスクを取って行動することはない」というありようや人を指して使う言葉として定着しています。
具体的には、下記のように他力本願という言葉が活用されます。
- 人にばかりお願いして自分では何もしないなんて、他力本願な人だなぁ。
- 自分の努力でここまで来たと言うよりも、他力本願だったといったほうが正しい。
- 他力本願な考えで仕事をしてきた結果、自分には何の経験もスキルも身につかなかった。
他人に面倒なことやリスクを背負うことをすべて任せ、人の力に頼って仕事をしたり、生活して続けたりする人のことを悪く言う言葉として根付いていることがわかります。
しかし、この他力本願という言葉は”誤用”とされる場合があるのです。
他力本願は誤用?|「他人任せ」「他人に頼る」ことではない!
他力本願の本当の意味は、「他人任せ」「他人に頼る」という意味ではありません。実は、ほんとうの意味は全く別物なのです。
ではどのような意味なのか?…ボキャブラリーアップのために学んでいきましょう。
他力本願の本当の意味を簡単に言うと?
他力本願には、辞書的な意味合いでは2つの意味があります。
1つ目は、みなさんもおなじみ「他人任せ」の意味です。
そしてもう1つは、「浄土宗の教えによる『自分の力(自力)ではなく、阿弥陀仏の力(他力)によって救われること」という意味になります。
『大辞泉』『岩波仏教辞典』などの辞典では、「他力本願」という言葉の本来の意味は2番めの意味であり、1番目の用法は「誤用」とされています。
他力本願の類語
他力本願の仏教用語としての意味とは異なり、一般的な用法の意味で用いられる「他力本願」の類語としては、下記のような言葉が当てはまるでしょう。
人任せ(他人任せ)
人に任せ自分では何事も行動しないこと。他人の行動を当てにして自分では何もリスクを追わないことを表す言葉です。
他人依存
他人の行動や考えに依って自分の意見を決めたり、行動したりすることを表す言葉です。
他力本願の対義語
他力本願の本来の意味から導き出される対義語はありませんが、宗教上の意味から対義語がわかります。
自力作善(じりきさぜん)
自力作善とは、自分の信仰の力のみで善をおこなうことを指す言葉です。浄土宗・浄土真宗と呼ばれる仏教宗派では、阿弥陀仏の力による救済以外は間違った考えとされています。
他力本願は、阿弥陀仏の本願力をもとに衆生が救われることを指し、自力で救済を得ようとするのは自力作善であると覚えておきましょう。
他力本願の英語
他力本願の本来の意味を英語に直すと、下記のように少し長いイディオムになります。
「salvation by faith(信仰による救済)」
「信仰による救済」とは、ここでは阿弥陀仏の本願力(他力)に頼ることによって救済される思想のことを指します。
ここまで、他力本願の本来の意味について見てきました。次ではより具体的に、他力本願の由来について学んでいきましょう。
他力本願の由来は仏教にある!|由来と語源
他力本願の由来・語源
他力本願とは、先程も解説したとおり「阿弥陀仏の本願力(他力)に頼って救われること」を指す言葉になります。
仏教における「救われる」とは「成仏すること」ですが、それを自分の修業によってではなく、阿弥陀仏の力に頼っておこなうことを指します。
また、「本願」とは「命のある存在が極楽浄土に行けるように」という願いです。そのため、本願とは人の欲望や願いごとではないことに注意が必要です。
他力本願は、浄土真宗の開祖・親鸞によって世の中に広められた思想として有名です。
まとめ|他力本願の意味を正しく理解しよう
他力本願という言葉は、一般に「他人任せ」という意味で用いられる言葉です。一般的には、この用法で間違いを指摘されることはありません。
ただ、仏教に詳しい方や、厳密な意味が重要な局面では、本来の意味を抑えたうえで発言することも求められるでしょう。
宗教用語は、一般に広まるまでに用法が異なった使い方をされるケースがあります。こういった言葉の本来の意味を調べていくのも面白いかもしれません。
今の職場に満足してる?リスクなしで転職するための4つのコツ
ここでは、今の職場や待遇、働き方に不満を抱いている方に向けて、転職活動を始めるにあたって必ずおさえておくべきことをご紹介していきます。
転職活動というと、下記のようなイメージがあるのではないでしょうか?
- 「失業リスクがある」
- 「これまでに積み重ねた経験・キャリアがムダになる」
- 「転職すると給料が下がる」
- 「新しい環境に慣れるのが大変そう」
しかし、この4つの不安は下記の「4つのコツ」で解消することができます。転職したいと考えているけど、不安を解消できないと感じる方はぜひ参考にしてください。
1 転職活動に失業リスクはない!
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか?」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
理由1 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」(18.6%)が「減る」(4.0%)を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界(IT)・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由2 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
転職市場が売り手市場だといっても、「実際に自分のもとに内定が来るかは分からない」という不安は残りますよね。
しかし、その点についても心配いりません。今では、「働きながら転職活動をすること」がふつうです。
たとえば、一昔前までは、下記のすべての転職準備を、自分で調べながらやる必要がありました。
- 求人を探す
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 面接準備をして面接日程を応募企業と調整する
- 面接を1次〜3次まで突破する
- 給与条件や入社日を人事側と調整する
- 今の会社を辞めるための退職手続きや保険関係の手続きをおこなう
これだけ見ても、かなり大変であることがわかりますよね。
でも今は、「転職エージェント」を活用することができます。
転職エージェントとは、あなたの代わりに希望条件に合った求人を選び、人事側とスケジュール調整をしてくれたり、履歴書や職務経歴書の添削サポートをおこなってくれたりする無料サービスです。
そのため、転職するために仕事を先に辞める必要はありませんし、会社にバレる心配がありません。また、自分で準備するのは最小限にしたうえで転職活動をおこなうことができます。
…
以上2つの理由から、転職活動にリスクがないことがおわかりいただけたのではないかと思います。転職エージェントについてもっと詳しく知りたいという方は下記記事をご覧ください。
おすすめ記事:転職エージェントとは?おすすめの選び方と比較ポイントを徹底解説!
おすすめ転職エージェントは下記記事でご紹介しています。活用法や利用の流れも解説しているので、「転職エージェントを選びたい」という方はぜひ参考にしましょう。
また、「自分で求人を探したい」「自分のペースで求人を見てみたい」という方は、こちらの「転職サイトランキング」を参考にしてくださいね。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
2 これまで積み重ねてきた経験・キャリアは転職で活かせる
転職するときの悩みのひとつとして多くあげられるのは、「これまで積み重ねてきた経験・キャリアがムダになってしまうかもしれない」という不安です。
特に、30代前後である程度長く職場で働いてきた方や、エンジニアや金融・不動産などの専門的な営業をしてきた方は、そう感じることも多いでしょう。
これまで得てきた経験を活かすには、「同じ業界・職種/業種で活躍することができる仕事」を探すことが大切になります。
「同じ業界・職種/業種」で活躍することができる仕事を探すには、「業界・職種/業種に特化した転職エージェントや転職サイトを使うこと」をおすすめします。
あなたの経験・キャリアを正しく評価してくれる職場であれば、今の給料よりも高い金額を提示してくれます。
もしなかったら、そのときは転職をしなければ良いのです。
業界・職種/業種専門の転職エージェントや転職サイトとは、たとえば「IT業界に特化した転職サービス」「広告業界に特化した転職サービス」「看護師・保育士・介護などの転職サービス」など様々です。
業界特化型の転職サービスや、特定業界に強い転職サービスは、兄弟サイト「IKIKATA Database」のTOPページで掲載しています。
どんな経験・キャリアであっても、それを評価してくれる職場は必ず存在します。
もちろん、経験・スキルによって大幅に求人の見つかりやすさや条件は変化しますが、「今の職場に不満を感じている」のであれば、転職活動を始めてみるべきですよね。
3 転職しても給料は下がらない
「転職すると給料が下がる」と何となく悪いイメージを持っている方はいないでしょうか?
それはあくまでリストラなどが行われた過去の話です。今でもリストラの危険性がまったくないわけではないですが、自発的におこなう転職活動で給料が下がることはありません。
それはなぜかといいますと、最初に給与条件を検索できる転職サイトや、給与条件を代わりに交渉してくれる転職エージェントは無数に存在するからです。
特に、あなたの代わりに給与交渉をおこなってくれる転職エージェントに依頼することで、年収アップが可能です。
年収アップ転職をしたいと考えているなら、下記に掲載されている転職エージェントのうち、特に自分に会っていそうなものを順位1位から見てみることをおすすめします。
また、実際に今のあなたの職種・業種の求人が一般的にどの程度の年収なのかを調べることも大切です。そんな方は転職サイトに登録し、職種/業種の条件から求人を探してみることをおすすめします。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
4 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
転職活動自体はスタートでしかなく、本当に大切なのは「実際に内定をもらい入社したあとに後悔しないか?」という不安を解消することですよね。
「こんな職場に転職するくらいなら、以前の職場にいたほうが良かった…」という後悔をしたくない方は、転職活動に後ろ向きなはずです。
しかし、今の職場に不満を持っている方こそ、転職エージェントを使うべきです。
それはなぜかといいますと、転職エージェントでは応募先企業の内情や上司の情報、会社の雰囲気や残業時間の実態などについて詳しく教えてくれるからです。
あなたは、今の職場に不満を感じているからこそ、「転職先の内情」をしっかり知ったうえで転職したいと考えているのではないでしょうか?
実際に転職するかどうかは置いておいて、今の職場をほかの職場と比較してみることで、あなたが本当に満足できる仕事を見つけることができるでしょう。
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