説得力は誰しもが身につけたいスキルでしょう。
自分の案、考え、目標、ビジョンを人に認識してもらうことは、ビジネスでも生活のうえでも重要なことです。あなたは、自分の考えや意見を述べたり、自分の出した案を積極的に提示することをしないタイプかもしれませんが、それでも「説得力」のある話し方ができるかそうでないかで、状況はずいぶん変わってきますよね。
あなたの周りには「自分と同じことを言っているはずなのに、説得力が違うな~」という人はいませんか? そんな「説得力のある人」は、意識的、無意識的を問わず「いかに相手に分かりやすく伝えるか?」という重要なポイントを実践しているのです。
今回は、「説得力」を身につけるために実践すべきことを5つ紹介します。自分の発言に説得力をもたせれば、あなたのシゴトや生活はもっと円滑になるでしょう。
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「説得力のある話し方」をするために実践すべきこと5つ
説得力のある話し方は、以下5つの項目を発言の中で実践する必要があります。どれも「相手に分かりやすく伝える」ことに主眼を置いたポイントになります。
(1)権威づけ
実践すべき一つ目の項目は、「権威づけ」です。
当然ですが、人は権威に弱いものです。同じ立場の人に「君はこうしたほうがいいと思うよ」と言われると、「そうかな?そんなことないと思うけど」と思ってしまう場合があります。しかし、上司や教師に同じことを言われたら「この立場の人が言うならそうなのかもな…」と納得してしまうことが多いのです。
実践として、客観的な意見に説得力をもたらすために「この件に詳しい○○さんが言っていたよ」と、一つのケースとして話を持ってくる方法がイチバンしやすい「権威づけ」になります。
相手側としては、「話した内容を理解するための材料が増えること」になります。分かりやすく伝えるためには、判断してもらう材料を増やすことが大変重要です。
しかし、やたらと「○○さんも言ってたし!」という風に過度な権威づけをしてしまうことは、反対に説得力を減退させてしまう要因になるので、注意が必要ですね。
(2)数字・数値を入れる
説得力とはつまり「事実に基づいた内容に沿って話を展開している」ということになります。情熱で押し切るタイプの方もいますが、誰しもがパワフルなやり方を実践できるわけではありませんよね。(もちろん、熱意は大切です。)
事実を端的に表して説得力をもたらすためには、「数字」「数値」を事実の中にはっきりと入れることが重要です。
臨機応変に統計データや数値を話すのは難しいことですが、ある程度準備ができること(たとえば、会議の資料や企画のプレゼン資料など)に関しては、きちんと数字を意識することができますね。
意外と「もうみんなこんなこと知っているだろ」と考えて数字を入れるのをおろそかにしてしまう方もいますが、ここは説得力を増加させる手段のひとつとして実践してみましょう。
(3)姿勢を正す
話す内容も大事ですが、「話し方」はそれだけではありません。
自分が話しているときの「姿勢」「態度」も同じくらい重要です。特に、「背筋を伸ばす」「相手の顔を見て話す」「ジェスチャーで強調する」などのテクニックを取り入れると、ハキハキと自分の考えや意見を述べることができるでしょう。
しかし、それにもまして重要なのは、「聞く姿勢」です。たとえば、相手が話している間その話に興味がなさそうな態度をとっていたのに、自分が発言する側になって急に前のめりになる…そんなに顕著な方は珍しいですが、些細な動作も「話している当事者」は気にするものです。
「説得力のある話し方」をするためには、身体的な部分も意識する必要がありますね。
(4)「事実」「意見」の順に話す
自分の言いたいことを前のめりで話してしまうときにありがちなのが、「自分の意見だけをずらっと話してしまう」ということ。
話し方に気を付けている人は、「事実」を分かりやすく説明した後に「その事実に基づいて自分は~」と後から自分の考えを入れていきます。順序よく話をするだけでも、相手に与える印象はかなり違うでしょう。この順番が重要です。
論理的に話せば説得力は増します。そして、論理的な話し方として簡単に取り入れられる方法としては、「話す内容の順番を意識すること」が最も”簡単”です。
(5)ピクチャートーク
説得し、相手を納得してもらうためには「話を聞いている相手」に具体的なイメージとして自分の話を受け止めてもらうことが必要です。
そのためには、「色」「音」などといった具体的な感覚に訴えかける内容を話すべきでしょう。そういった「イメージとして相手に認識してもらう」話し方は「ピクチャートーク」と呼びます。
ジャンルによっては難しいかもしれません。しかしたとえば、面白い話を共有するときは「グワーッ!」「ドーン!」と擬音などを使って具体的なイメージを相手にわかせますよね。そのような手法になります。
営業トークに関していえば、このスキルは「お客様に、この商品・サービスを使ってどんな利益が生まれるか?」を具体的なイメージとして認識してもらうこととして役に立つでしょう。イメージのチカラは絶大ですね。
ひとつずつ実際に試してみて、慣れて来たら「合わせ技」で実践してみると、より効率よく説得力を向上させることができるでしょう。
説得力は「いかに相手に分かりやすく伝えるか」
説得力というと、「押し切る」「とにかくたたみかける」といったことを想像する人もいるのではないでしょうか。今回紹介した説得力のある話し方のための項目は、それとは”逆”になります。
説得力は、押し切るような「力技」ではなく、「相手にいかに配慮するか」で決まるといっても過言ではないでしょう。どんなことでもそうですが、「力技」ではその場限りでしか通用しません。
今回の項目を意識して「説得力のある話し方」を実践してみてくださいね!