今回は、プレゼンを目前に控えている方向けに、プレゼン前に確認しておきたいポイントを紹介していきます。
プレゼンを上手におこなう方法といっても、様々な方法があります。たとえば、資料作成の準備や資料の見易さ、レイアウトの工夫に関すること。もしくは、発表中に緊張しないようにする方法などのことです。
しかし、今この記事を読んでいる方の多くは「明日、もしくは近日中にプレゼンを控えている人」でしょう。切羽詰まった状況で「長期的に身につけるべきスキル」を知ったところで、今日明日にそれが身につくわけではありません。
もちろん、何度も工夫して少しずつ上達するスキルの方が小手先のテクニックより大事です。しかし今回は、プレゼン直前の方々向けに最低限確認しておきたいポイントを紹介していきます。また、「プレゼンをするために最低限どんなことを確認すべきか?」を知りたい方も、チェックしてみてくださいね。
プレゼンにあまり慣れていない若手の方や学生の方は、特に要チェックです。
Contens
プレゼン直前に確認したい4つのポイント!
(1)ベネフィットを伝える
ビジネスパーソンの場合、自社の製品・サービスや、自分の企画案に関するプレゼンをするでしょう。その際に、「商品・サービス」や「企画」の”特長”ではなく、「ベネフィット」を伝えることを意識します。
自分が紹介したい事柄に関してよく用いるのは、「メリット」の観点です。これは、「利点」を伝えること。このサービスはどういう風に「すごい」のかを伝えることになります。しかしそれだけではなく、「ベネフィット」つまり、この商品・サービスによって聴き手側にもたらされる利益まで踏み込んで話をします。
それは決して企画プレゼンだけではなく、何かの説明をするためのプレゼンでも同じ。「このプレゼンを聴くことで、聞き手側にどんないいことがもたらされるのか?」をこちらから提示してしまえば、興味を失われずに済むでしょう。
(2)「つかみ」を意識する
「つかみ」とは、プレゼンが上手な人がほぼ例外なく上手な技術です。しかしそれを真似しようとしてもすぐにできるようになるのは不可能でしょう。お笑い芸人の真似をしても面白くないのと似ていますね。
ではどうするか? 比較的簡単なものを真似するのです。つかみには様々なやり方がありますが、「質問」「統計・数字」「ストーリー」の3つがあります。
「質問」
「飛行機が墜落する確率と、宝くじが落ちる確率、どちらが高いと思います?」と聴き手も一緒に考えてくれるような質問を投げかける「つかみ」です。
のちに話す内容とまったく関係のない質問をする必要はありませんが、これから自分が話そうとしていることのうち一つを問題形式にして、聞き手に投げかけると、聴き手との一体感が生まれます。
「統計・数字」
「飛行機は「0.0009%」で墜落するといわれていますが、8200年間乗り続けて事故にあうか会わないか、くらいの確率なんですね。ちなみに…」と、具体的な数字や、統計上のデータ等を引用して話すと、情報を受け取る際の信憑性が増します。
もし、事前に準備していたデータで正確な数字や統計データがある場合は、プレゼンできちんと言及する、もしくは、それをそのまま質問にしてしまうこともできます。
自分が話す内容に自然と興味を持ってもらう流れを作るためには、数字や統計データをうまく使うことが大事ですね。
「ストーリー」
「実は、このサービスにはキッカケがありまして、1か月前に…」と、その内容に関するエピソードを入れて話を進める「つかみ」になります。
ストーリーは、特にプレゼンで紹介するものに関して個人的な発想やキッカケがある場合に用いることができます。
ただ粛々と内容を述べるよりも、ほどよくプレゼンターの主観が垣間見える方が、聴き手としては共感しやすいです。
「質問」「統計・数字」「ストーリー」…あなたが直前に控えているプレゼンの内容のうち、特に当てはまりやすい「つかみ」を実際に準備してみましょう。
もちろん、その場の雰囲気やタイミングによっては難しい場合があるので、無理は禁物です!
(3)ノイズを減らす
「要するに…」「えー…」と、自分は気にならないけど、聴き手が気になる…そんなフレーズに注意しましょう。
自分の話を注意して聴いてもらう分だけ、「繰り返しのフレーズ」は聴き手側にとって「ノイズ」になります。内容は良いのにも関わらず、このノイズによって、全体の印象が悪くなってしまうのはもったいないことですよね。
言葉に詰まったり、次に話すことを考えたりするときは「焦り」がありますから、その分「沈黙」が怖くなることもあるでしょう。しかし、数秒間の沈黙は、逆に聴き手を集中させるキッカケにもなります。
沈黙を怖がらず、余計な言葉をなるべく入れずに整理されたプレゼンを心がけましょう。
(4)資料をそのまま読まない
もし、あなたがしようとしているプレゼンが「資料を読んで終わり」というものならそれはやめるべきでしょう。綿密に作成された資料は、聞き手に安心感と関心を呼び起こすものです。しかし、「見ただけでわかる情報」を再確認することにしかならないプレゼンでは、聞き手を退屈させてしまいます。
資料には必要最低限のことだけを記載し、あとは口頭で話す。そのくらいの割合でいいでしょう。プレゼン資料以外にも、詳細情報が記載された資料はあるはずです。それの中からあくまでも聴き手にとってベネフィットがある部分を伝えるわけですから、全てを伝えようとはしなくていいのです。
資料をそのまま読むのを止めると、不安感がありますし、ノイズにもつながる危険がありますが、それよりも「聴き手の退屈」の方が避けるべきことであるといえます。
プレゼン前に確認してみる
今回は、プレゼンを控えている方向けに最低限確認しておきたいポイントを4つご紹介しました。
「ベネフィットを伝える」「つかみを準備」「ノイズを減らす」「資料ではなく口頭で」この4つに注意して、これから予定しているプレゼンをおこなってみてくださいね。
このうちの一つを意識するだけでも、以前とは全然違うプレゼンになるはずです。