baselabo.com 創業者 嶋田瑞生氏 東北から学生起業 美少女ゲームから学んだこと

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今回は、学生起業家、ビジネスゲームを事業とする「baselabo.com」創業者、嶋田瑞生さんのIKIKATA。

小学校のころに受けた「いじめ」の経験と、大学での「ビジネスゲーム」との出会いから、嶋田さんの生き方に迫ります。「baselabo.com」組合員として、学生起業家として、その活動や事業の発展の裏には、どんな経験があったのでしょうか。

これから社会にはばたく学生や若手のビジネスパーソンにとって機知に富むインタビューとなりました。

具体的な業務

 

「baselabo.com」は、有限責任事業組合であり、業務内容は「”ビジネスゲーム”に関する一切の業務」となっています。具体的なことはHPに書いてあるのですが、大まかには「新規ゲーム作成及び運用の場合」と「既存ゲームの運用の場合」があります。

業種としては、「サービス業」という大まかな分類になってしまうんですが、具体的にはビジネスゲームで「イベント」「企業内研修」を開催しています。

ゲームをプレイすることによるメリットとしては…

・会計学、経営学、工程管理といったビジネス基礎知識やノウハウを楽しくわかりやすく学ぶことができる
・アイスブレイクやチームビルディングを楽しみながら行なうことができる
・会社紹介ゲームの場合はプレイするだけでその会社の文化や歴史を知る事ができる

などが挙げられますね。

 

—ゲームの作り方には、決まったフレームのようなものがあるのでしょうか?

「ゲーミフィケーション(英: gamification)」という分野があります。

少し語弊があるかもしれませんが、「ものごとをゲーム化する」ことを「ゲーミファイ(gamify)する」といいます。ものごとに主体的に取り組りくむ姿勢、目的の設定、制約の構築などを通じてゲームを作っていきます。

たとえば、「横断歩道の白い部分から落ちたら死ぬ」とか、「高いところから落ちたらサメに食われる」とか。皆さんも小さいころやったことがあるのではないでしょうか?(笑)何気ない日常にちょっと要素が加わると楽しくなりますよね。

それがもっと高度になってくると、小学生の子どもに対してその親が、「毎日のやらなきゃいけないこと(宿題とかおうちのお手伝いとか)を可愛い動物のマグネットに書き、それをホワイトボードに貼る。ホワイトボードにはおうちの絵が書いてあって動物たちはおうちに帰れなくって泣いている。小学生が毎日のやらなきゃいけないことを1つクリアするたびに、その動物たちのマグネットをおうちのイラストの中に移動させて”やった!おうちに帰れたね!”とする」という楽しい「ToDoリスト」を作ることとか。

そういう風に、「目標達成をうながす」というのがゲーミフィケーションで、僕らはそれを会社経営に当てはめてゲームを作っていきます。

ゲームを作るときは、「これまでの研修成果と経験からゲームを発展させること」と「新しく付け加えるべきシステムを導入すること」の両方からアプローチする。

その際は、たとえば「運」の要素をゲームに加えるために「ルーレット」と「さいころ」のどちらを採用するかということや、プレイシートの色使いはどうするべきかとか、そういった細かいところも考えていますね。

 

—「会社の理念」や「会社としての思い」というのは、「感情ベース」で考えている人が多いのではないかと思います。そういう感情ベースの思いや理念を強く持っている人や会社に、ビジネスゲームをしてもらうためには、どういったアプローチをしていますか?

最近業績が伸びている会社は「ビジョナリーカンパニー」だと思うんです。社長、経営者自らが、強く「こうしたい!」という思いを持っている。

たとえば、「朝7時までに出勤しなければならない」という決まりごとが、研修をする会社にある場合、研修内容では、「その決まりごとが達成されないことでどんな障害が発生するのか?」をゲームの要素としてちりばめておく。また、「7時じゃなくて9時でもよくない?」という議論ができる要素を入れておく。

そうすると、ゲームの中で、理念やビジョンといったものに関する議論というものができるようになります。

ゲームの世界では、気が強くなったり、議論をしたりすることが簡単になります。そういうところからブレークスルーを起こしていこうという考え方ですね。

会社の経営者は、自分や会社の理念やビジョンというものを皆に伝えたいと思っていますが、それを広めること自体が結構難しい。そこで、「ゲームの中」で広めていくという方法をとる。

ゲームは、「仕組みを作ること」が大事ですが、それ以上にそういった理念やビジョンを(研修を受ける)社員に浸透させるための「世界観」を作ることが重要ですね。

 

今の仕事に就いた経緯・キッカケ

 

いじめの問題解決

 

小学校5年の時期にいじめを受けていて。そこまでひどいものではないのですが、口をきいてくれないですとか、給食の片付けは有無を言わさず僕が全部やるですとか、上靴が1回だけなくなったことがあるですとかその程度のレベルです。

メンタル弱めの子供だったのでとてもしんどかった記憶はあります。いじめを受けたキッカケというのは簡単で「天然パーマ、メガネ、デブ、お母さんの事が大好き」という理由で(笑)

それがあって、小学校卒業の時は「(いじめを耐えて)生き延びた!」と思いましたね。それと同時に、中学校に上がると違う小学校の人たちと会うことになるので、「ほかの中学校の人たちと仲良くなるためにはどうするべきか?」ということを考えていました。

自分の立ち位置やふるまいを決めていかなきゃなと思って、「縮毛矯正」「スポーツ」「メガネをやめてコンタクト」と。中学二年生までには、「アップデート」を完了させようと必死でした(笑)

そのあとは、とてもアニメやマンガやゲームにはまっていまして。とあるライトノベルの主人公と、とある美少女ゲームの主人公の両名に非常に感動してしまって(笑)その主人公を、「自分の理想像」にしていました。

それまでの経験で得たことが2つあって、一つ目が「理想の人物に出会えたこと(ゲーム、ラノベの主人公)」 二つ目が「困難は、現状定義と解決策をきちんと実践すれば乗り越えられる」ということでしたね。

 

大学受験の失敗とビジネスゲームとの出会い

 

僕は大学受験に失敗したんです。そこで、浪人するかどうかという選択をするときに「浪人するくらいなら、好きなことをやろう」と考えたんですね。

とある法学の講義で自主レポートを書いて提出したら、そのレポートを先生に気に入っていただけたことがありました。実は、その先生が個人的に扱っていたのが「ビジネスゲーム」だったんです。「なんて面白い!」と思ったし、僕はそれを世の中に広めたいと思ったんですよ。僕とビジネスゲームの出会いのキッカケです。

その後、現在同じ「baselabo.com」の組合員でもある、池田慈から「起業しない?」とお誘いを受け、僕がCFOのような役回りで起業することになったんです。

池田には本当に感謝していて、彼は基本ハイスペックな人間なので(笑) 「彼についていこう」と思ったら彼のマネをして、社会人基礎力のようなものを身に着けざるを得ないみたいな状況でした。彼も自分を見込んで誘ってくれたのもありますから。

彼についていく中で、「自分が活躍できる部分はどこか?」というのが少しずつ分かってきましたね。

そういう風に成長できたのは、彼がアバウトにシゴトを任せてくれていた、という部分にあると思います。「成長の種」を彼が投げてくれて、僕の「成長欲求」がそれに反応した感じですね。

【嶋田瑞生】 宮城県仙台市出身。東北大学経済学部4年生。大学1年次より同池田慈とbaselabo起業、県内はもちろん首都圏でもサービスを展開。中小企業庁地域創業支援事業「創業スクール」講師。3年次にクラウドファンディングによる資金調達に成功し2つ目のサービスを展開。2016年1月開催の「Sendai for Startups!2016」では奥山恵美子仙台市長より学生起業家特別賞として表彰される。 また、個人としては2つのメディアの専属ライターとして活動中。趣味は文章を書く事とネットサーフィン。尊敬する経営者は「牧野正幸」、好きな芸能人は「大泉洋」「江頭2:50」「山里亮太」

嶋田瑞生(しまだ・みずき)宮城県仙台市出身。東北大学経済学部4年生。大学1年次より同池田慈とbaselabo.com起業、県内はもちろん首都圏でもサービスを展開。中小企業庁地域創業支援事業「創業スクール」講師。3年次にクラウドファンディングによる資金調達に成功し2つ目のサービスを展開。2016年1月開催の「Sendai for Startups!2016」では奥山恵美子仙台市長より学生起業家特別賞として表彰される。また、個人としては2つのメディアの専属ライターとして活動中。趣味は文章を書く事とネットサーフィン。尊敬する経営者は「牧野正幸」、好きな芸能人は「大泉洋」「江頭2:50」「山里亮太」

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