転職を検討している方の中には、「給与をアップさせたい」「前の仕事と同じかそれ以上の給与で働きたい」と考えている方は多いでしょう。
満足できる仕事内容であるだけではなく、自分の仕事に見合った給与をキチンと受け取ることができる職場を選ぶことは「転職成功」の条件のひとつです。
給与交渉をしたいと考えている方の中でも「実際に内定後に給与交渉ってできるの?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
今回は、「内定後に給与交渉は可能なのか?」について解説しています。年収アップを目指している転職者の方はぜひ参考にしてください。
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給与交渉とは何か?
そもそも給与交渉とは何をすることなのか?…給料アップのための条件であることはわかりますが、どのようなときに、給与交渉をすべきなのかは、いまいちピンとこないかもしれません。
内定後の給与交渉は、すでに転職先から内定をもらったあとに行うものですが、内定前におこなう給与交渉も含めて、その意味を知っておきましょう。
「内定が出たけど給与が低いとき」の対処法が”内定後の給与交渉”
給与交渉は、あなたが実際に内定した企業ではたらく際の月収・年収額を交渉することです。「内定が出たけど給与が低い」と感じている方がおこなうべきことです。
ただし、給与交渉するためには、自分自身で「自分はもっと高年収で働ける人材だ」と確信していることが大事です。
あなた自身に「自分には、希望する金額に見合う力量がある」という信念がなければ、雇用する側にも見透かされてしまいます。
あなた自身が「このくらいの給与がほしい」と考えられるようにするためには、適正な年収額をしっかり抑えておく必要があります。
「適切な年収額」を決める方法は?
内定前であれ、内定後であれ、自分がどのくらいの年収をもらうべきかを決めるためには、ある基準があります。それは下記の3つです。
- 同じ会社規模で働く同年代の平均年収額
- 同じ職種・業種で働く同年代の平均年収額
- 前職のあなたの年収額
未経験転職など、これまでとまったく異なる業種・業界で働く場合には、上記「1」「2」の基準を元にして年収額を調べる必要がありますね。
ただ、これまでと同じ業界で転職先を選んだ方がほとんどだと思います。この場合、前職の年収額をもとに、転職先への給与交渉をおこなうと簡単です。
また、下記の「MIIDAS」では、あなたの適正年収を自動で算出してくれます。給与交渉はしたいものの、正しい年収額はわからない…という方は、ぜひ利用してみましょう。
では、内定後にどのように給与交渉をしていくべきかを知る前に、内定後の給与交渉を実際に始める前に知っておくべき注意点を学びましょう。
給与交渉事態は、内定をあなたが受け入れて雇用契約を結ぶまでの期間におこなうことができますので、まずはしっかり心の準備をしておくことが必要です。
内定後の給与交渉を実際にする前に知りたい注意点
内定後の給与交渉では、いくつか注意するべきポイントがあります。転職先の人事担当の方と給与交渉するための流れを知ることが必要ですが、それ以前に給与交渉に臨むまでの「準備」のほうが大切です。
ではどんな注意点があるのかを見ていきましょう。
1 電話やメールではなく直接面談を通して給与交渉をおこなう
給与交渉は基本として「電話」「メール」などの対面以外の方法でおこなうのは避けるべきです。もちろん、絶対にやってはいけないわけではありません。
しかし、人事担当と直接面談の時間を取れる場合や、妥協せずに給与交渉をしていきたい方は、直接給与交渉をおこなったほうが良いでしょう。
たとえば、給与交渉では下記のような話をします。
- 希望年収額
- 希望年収額の根拠
- 会社にとっていかに自分が有益なのか?
つまり、あなたがなぜその年収額で入社するべきなのか、入社した先にはどんなメリットがあるのかについて、詳しく転職先の人事に話す必要があります。
2 面接ではなく「相談」であると考える
あなたは「このレベルの年収額で働くのは嫌だ」と考えているからこそ、給与交渉をしようとしているはずです。
しかし、では今の希望年収額が受け入れられないから、内定を辞退することも考えているでしょうか?
もし、「内定を受け入れることは決まっているけど、できる限り高く給与を設定してもらいたい」と考えている場合には、人事担当に「相談」というかたちで時間を取ってもらうことをおすすめします。
反対に、「内定を受け入れるかどうかは、希望年収額の交渉が成立するかどうかで決まる」と考えている場合は、最悪の場合「内定辞退」をすることも考えておきましょう。
3 態度は「仕事に対する姿勢>お金の話」
希望年収額通りに給与を設定したいと考えることは決して間違いではなく、交渉できる余地があるのであれば、交渉するべきです。
実際に入社後に高いパフォーマンスを出せることに自信があるなら、内定後であっても柔軟に相談を持ちかけることができるでしょう。
しかし、「自分の給与や待遇が第一である」という姿勢を全面に出しすぎるのは控えるべきです。
人事側も、それは重々承知のうえで対応してくれる場合がほとんどですが、お金の話よりも、あなたが会社にどれほど貢献できるのかについて重点を置いて相談するほうが良いでしょう。
4 内定後の給与交渉で「内定取り消し」は起こらない
「給与交渉をすると内定が取り消されるかも」と不安になっている方も多いと思いますが、内定後の給与交渉で会社側から一方的に取り消しされることはほとんどの場合、ありません。
なぜなら、会社側もあなたを絞り込むためにコストをかけているため、取り消しを決定するのは簡単ではないからです。
しかし、あなたが「条件に合わなければ辞退する」と決めている場合は別です。この場合、取り消しではなく「内定辞退」になります。
5 内定承諾後の給与交渉はむずかしい
内定承諾後に給与交渉ができるかどうかを考えている方も多いと思いますが、すでに給与を含めた条件に同意したとみなされるのが「内定承諾」です。
そのため、転職者が給与交渉できるのは「内定前」「内定後」の2つのどちらかのパターンのみであることに注意しましょう。
今現在内定をもらっている会社の給与額に納得していない方は、転職エージェントなどを通じて内定後の給与交渉をしやすい準備をしたうえで、転職先を探す方法もあります。
ここまで、内定後の給与交渉を実行に移す前の注意点についてご紹介してきました。どれも当たり前のようですが、実際に実践するのはむずかしいこともあります。
ただし、「内定後の給与交渉」は基本となる流れがあります。
内定後の給与交渉の流れ
内定後の給与交渉は、大まかに下記のステップに分けることができます。
- 労働条件の再確認をおこなう
- 内定を保留したいことを伝える
- 人事担当者と面談のスケジュールを組み、交渉する
- 交渉に対して返答をもらい次のアクションを決める
下記で、それぞれの流れについて解説していきます。
1 労働条件の再確認をおこなう
面談が終わると内定通知が送られてきます。
この記事を読んでいる方はすでにこの内定通知を受け取っているはずですが、内定通知が出ると、入社日や労働契約、賃金(給与)、休日などの諸条件について取り交わされます。
実際にあなたが内定受諾を伝えるまでは、給与交渉の余地があることを覚えておきましょう。まだ、提示された条件は確定していません。
まずは、内定通知に目を通し、応募前や面接時に伝えられた条件と違いがないかをチェックします。そのうえで、提示されている賃金の額を検討します。
あなたの希望年収額よりも低く、それにあなたが納得いかない場合には「給与交渉」が始まります。
2 内定を保留したいことを伝える
内定通知を受諾する旨を伝えなければ、給与交渉の余地が残されています。内定受諾後の給与交渉は殆どの場合むずかしいです。なぜなら、すでに雇用契約を結び同意しているからです。
しかし、だからといって内定通知を無視するのはNGです。まずは連絡し、「内定を保留したい」ということを伝えるべきでしょう。
保留したところで、内定を否定されることはまずありません。会社側も人材採用にコストをかけているため、内定保留はきっぱりと伝えましょう。
3 人事担当者と面談のスケジュールを組み、交渉する
内定保留の連絡をおこなった後日に、人事担当者と改めて「給与交渉のための面談」をセッティングしましょう。ただし、「給与交渉をしたいのでお時間ください」では直接的すぎます。
そうではなく、「入社するかどうか改めて相談したい」と伝え、直接交渉に入ることをおすすめします。
面談の場では、給与以外の気になるポイント(残業や転勤など)について質問するのも良いでしょう。そのうえで、給料に関する相談をおこないます。
給料に関する相談をおこなう場合、「現在の条件で入社するのを悩んでいる」という相談から始め、希望年収額を伝えます。
その後、担当者の返答期限を決めてもらい、その日までに希望条件が受け入れられるかどうかを交渉しましょう。
4 交渉内容に対して返答をもらい次のアクションを決める
希望年収を伝え期限を決めたら、あとは担当者からの返答を待つのみです。
ただ、あなた側で決めておくべきことはひとつ。「希望年収に届かない場合は辞退するべきか否か?」というポイントです。
給料以外にも、その企業で学べる経験・スキルや人脈のほか、諸手当、勤務地やキャリアパスなどを総合的に考えたうえで内定した会社を辞退するかどうかを決めましょう。
「希望に届かない場合には辞退する」と決めている方は、辞退語のネクストアクションを決めておくことも大切です。
給与交渉は、できれば内定前に自分で交渉するか、内定後に転職エージェントを通じて代行してもらうことをおすすめします。
また、見込み通り交渉が進まないことがわかった場合には、見切りをつけて転職エージェントを利用することをおすすめします。
判断は早いに越したことはありませんが「諦めて内定を受け入れる」ということだけは絶対にしないように、交渉を重ねていきましょう。
内定後の給与交渉前には「転職エージェント」がおすすめ
内定後の給与交渉の成功率はそれほど高くありません。納得できる年収額の転職先をあらかじめ絞り込んで転職することに比べ、転職後の後悔が残りやすい方法なのです。
すでに内定をもらっている方の中には「もっと事前に年収額を調べてから転職面接を受けるべきだった」と考えている方が多いのではないでしょうか?
そんな方には、「転職エージェント」を利用した転職活動を強くおすすめします。
転職エージェントには、下記のようなメリットがあります。
- あなたの年収や経験・スキルに見合った求人を複数紹介してくれる。
- 自分では探せない非公開の求人を紹介してくれる。
- 履歴書・職務経歴書対策や面接対策をフォローしてくれる。
- 面接日程調整や企業側との連絡のやり取りを代行してくれる。
- あなたの魅力やスキルを企業側にプッシュしてくれる。
- 内定後に給与交渉や入社日の調整を代行してくれる。
一人で転職サイトに登録して求人を探し、給与交渉まですべて一人でこなすのは大変です。しかし、転職エージェントであれば、たとえ働きながらでも転職活動を進めることが可能です。
あなたはすでに内定後の給与交渉をしている段階の方だと思いますが、ここでもう一度、年収アップ転職を再スタートさせてみるのも、ひとつの方法です。
下記では、転職エージェント登録後の流れを解説しているので、登録を検討している方は要チェックです。
転職エージェントの登録後の流れ
転職エージェントの一般的な「登録後の流れ」は次のようになります。
転職エージェントごとに細かな流れが異なる場合もありますが、大まかに流れをおさえておくことで、円滑に転職活動をすすめることができるでしょう。
- 個人情報入力後、エージェントからカウンセリング(転職の相談)の日程調整の連絡が1〜2週間で来る。
- エージェントとのカウンセリング(転職の相談)を行う。
- 相談を踏まえてエージェントが求人を紹介してくれる。
- 履歴書などの書類準備&応募する企業を決める。
- 面接準備をエージェントと相談しながらする&面接本番。
- 内定後、入社日や給与などの条件交渉をエージェントを通じて行う。
カウンセリングや相談のタイミングで、「面接前の不安事項」「内定後の入社日や給与交渉」「退職の調整」の方法はどんどん質問し、出来る限りエージェントから情報を受け取りながら転職活動を進めていきましょう。
給与交渉を円滑に進めたいなら活用すべき!おすすめ転職エージェント
エージェントサイトは、必要項目を入力し登録完了した後、メールや電話等であなたの日程に合わせて転職支援を行ってくれます。
「今仕事が忙しい!」「時間がないかも…」と不安な方も心配せずにまずは登録してみましょう。あなたの転職成功率がグンと上がります。
また、転職エージェントは複数活用することをおすすめします。
エージェント会社により、持っている求人数や種類に差があります。また、複数のエージェントを活用することで、より年収アップが期待できる求人を多く見つけることができます。
自分に合ったエージェントを「2〜4つ」登録しておくと良いでしょう。
1位 マイナビエージェント|20〜30代の転職活動に最適!
『マイナビエージェント』の特徴
有名な就職サービス『マイナビ』が運営する転職エージェントサービスが「マイナビエージェント」です。
キャリア事業の大手ならではの信頼感と、太いパイプが売り。
特に20〜30代向けの求人情報に強みがあるため、転職が初めてで不安な若手社会人の方におすすめです。また、相談しながら転職活動を進めたい人にとっても力強い味方になってくれます。
20〜30代の方はほかの転職エージェントと同時に登録しておくことをおすすめします。
どんな人にオススメ?
- 希望する職種・業種が複数ある方。
- 大企業からベンチャー企業まで、あらゆる選択肢を考えているが転職に自信がない方。
- 20〜30代、第二新卒の方で、転職活動の選択肢を増やしたい方。
2位 転職が不安なら最初に登録しておくべき!『リクルートエージェント』
『リクルートエージェント』の特徴
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どんな人にオススメ?
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3位『正しい転職』を助けてくれる『パソナキャリア』
『パソナキャリア』の特徴
『パソナキャリア』は、転職エージェント。手厚い転職サポートを登録後から採用まで一貫して行ってくれます。(すべて無料)
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どんな人にオススメ?
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まとめ|内定後の給与交渉は可能です!
今回は、転職活動における最大の壁「給与交渉」について、「内定後に給与の交渉はできるの?」という観点から解説してきました。
今回ご紹介した内容を踏まえて内定後に給与交渉をおこなうことが可能です。
給与交渉はご自身の価値を最大限選考で伝えるための重要な要素ですので、途中で諦めたり妥協したりせずに、粘り強く進めることがカギとなります。
また、内定辞退も含めて、自分の可能性の幅を狭めないためのリスクヘッジも重要になります。今回の記事を参考にして頂き、転職活動を成功に導いてくださいね。