「受け身ではなく、自分でシゴトを見つけることが大切!」
そんなコトバ、言われたことはありませんか?限られた役職、範囲の中で求められることに+αして結果を出すのは、口でいうほど簡単なことではありませんよね。どうして「+α」は難しいのかといえば、それは「新しい視点を持つ」ことが難しいからです。
人はものごとを繰り返すと、日々のシゴトや自分の範囲内のタスクを最小限のチカラでこなそうとする「最適化」をしてしまいます。この最適化は、新しいことや革新的な行動を起こすための「時間確保術」として有効です。しかしながら、限られた役職、範囲内でシゴトをすることがほとんどである社会においては、この「最適化」が「新しい視点」を持つことを邪魔してしまうのです。
今回は、ビジネスパーソンが「新しい視点」を得るための考え方を3つ解説していきます。これを実践すれば、日々のシゴトに「+α」を付け加えることができる、「活躍できるビジネスパーソン」になれます。
いつものシゴトに成果を出せる、そんな人を目指していきましょう。
Contens
今回のゴール
・毎日のシゴトの結果を分析する手法を知り、「こだわり」を持つ
・途中経過の確認の方法を知り、「結果+α」を出す方法を知る
・おもしろいことを絶えず考える思考を持ち、「斬新な視点」を持つ
3つの新しい視点
(1)「結果」にこだわる
1つ目は「結果にこだわる」です。
新しい視点を得て、いつもの成果物に+αの要素を付け加えるためには、そもそもの「結果」に対するこだわりが必要です。ここでいう「こだわり」とは、「成果物(結果)はどんな利益をもたらすのか?」ということへの深い考察です。
たとえば、プレゼン用の資料作成を例として考えてみましょう。その「プレゼン資料」を作成することによって、どんな「利益をもたらすのか?」ということをとことん考えます。
「プレゼンが成功し、聞いてくれた方々の同意や賛同が得られる」「他部署の理解が得られる」「社内にナレッジ(知識)がたまる」「プレゼンを経て、自分へのフィードバックをもらえる」など、主観・客観を問わずリストアップする。
そうすると、「結果」に対してまだまだ付け加えることが見えやすくなります。「同意や賛同をえるための資料のレイアウトへのこだわり」「他部署の人にも理解してもらえるような『専門用語』の説明」などなど、成果のためにやるべきことが分かりやすいですよね。
まずは、「結果」自体をしっかり分析して、その結果によってもたらされる「利益」は何なのかということを明確にしていきましょう。そうすることで、「新しい視点」を得ることができます。
(2)途中経過を確認する
2つ目は「途中経過(プロセス)を確認すること」です。
結果に対する分析や考察は重要ですが、それと同様に重要なのが「途中経過」なのです。途中経過を確認することで、取り組んでいるシゴトに対して「改善」の余地を見出すことができます。
たとえば、先ほどの「プレゼン資料作成」の例ですと、このようになります。まず第一に、「プレゼン資料を作成する人と実際にプレゼンをする人が違う」「資料作成作業を単独で行っている」「資料共有は当日」「資料のチェックは前日」などの問題であると思われる作業過程をリストアップします。
第二に、リストアップしたものの中から、「これを改善すれば、結果に結びつく」と考えられるものを選択します。ここでは「資料作成作業を単独で行っている」という問題点です。
第三に、「資料作成作業を単独で行っている」現状をどう変えるべきかを考え、実行します。たとえば、「資料作成はSkypeで関係者間の同意をとりながら行う」などという具体策です。
このように3つに「途中経過」を区分けし、その問題点と解決策を浮き彫りにすることで、今までもたらされていた「結果」に大きな付加価値を付け加えることができます。
(3)「おもしろいこと」を考える
3つ目は、「おもしろいこと」を考える。
「おもしろいこと」といわれても、ぴんとこないかもしれませんね。しかしここでいう「おもしろいこと」は「ウケを狙ったもの」「ふざけているもの」という内容を指すわけではありません。
「プレゼン資料作成」のシゴトに当てはめて考えてみます。ここではすでに「結果」「途中経過」に関する考察と確認をしたとしています。その後、「一風変わったこと」を取り入れてみる。たとえば、「プレゼン資料を聴き手にQ&A方式で問いかけるような内容で作成する」「特殊なフォントや図を取り入れてみる」などといった細かな「工夫」です。
こうしたコツコツとした「興味の引き方」は、当然ながら必ず「結果」に結びつくわけではありません。しかし、そういった創意工夫を日々のシゴトの中から取り入れていかなければ、いざ新しいシゴトにとりかかろうとなった際に本領を発揮できないかもしれません。アイディアや結果を出すための思考作業にも「準備」が必要なのです。
まとめ:スキルの志向性を高めるための「新しい視点」
今回は、「結果+α」の成果を出すための「新しい視点」を3つ紹介しました。
実践の最初のころは、すぐにうまくいかない場合も多いでしょう。シゴトが具体的なものになるにつれて、その分析や考察はとても難しいのが現実です。
しかし、ただシゴトをそつなくこなすだけではなくいついかなるときも「+α」の成果を出せる思考を実践することは、スキルアップのために重要です。なぜなら、「問題点」と「解決策」を考えるための情報や知識、スキルの「志向性」(求めるチカラ)が高まるからです。
今回の3つの考え方を実践して、着実なスキルアップを目指しましょう。