勉強の暗記力を高めたいなら最初に実践すべき6つのこと

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「暗記」は、勉強でもシゴトでも、そして日常生活すべてにおいても必要なものでしょう。また、ビジネスパーソン、主婦(夫)、子ども、学生…どんな人にも、そのときどきの状況に応じた「暗記」が求められます。

たとえば、学生であれば控えているテストや受験のため、ビジネスパーソンであれば、新しく所属した部署や組織におけるタスクや業務内容など…覚えておかなくてはならないことはたくさんありますよね。

必死になっている間は意識せずとも「身体で覚える」ことは可能ですが、できれば苦労せずにすんなりと「暗記」ができればいいな、とはだれでも思うことなのではないでしょうか?

そこで今回は、暗記をするスキル、すなわち「暗記力」を高める方法、思考法やコツを紹介していきます。苦労して覚えるのではなく、効率的な方法を実践して「覚える」「身に着ける」ことが大切です。

 

そもそも「暗記」は必要なのか?

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「暗記力」を高める方法やコツについて知る前に、そもそも「なぜ暗記をする必要があるのか?」を考えていきましょう。これを考えることで、「暗記をする目的」をハッキリさせることができます。

目的がハッキリしていると、人はより意識的にそのための方法や行動を実践しようという気持ちをもつようになりますから、まずはこの「目的意識」を自分の中で喚起することが大切です。

以下、「暗記をすべき理由」「暗記力を向上させる必要性」について、3つの観点に分けて説明していきます。

 

(1)情報編集力が求められているため

 

「情報編集力」という概念は、教育実践家、藤原和博氏が提唱する言葉です。

「情報編集力」とは?

状況の中で自分と他の人の知識、技術、経験を組み合わせ、つなげ、「納得解」──自分が納得でき、かかわる周りの人々を納得させられる解答──に導く力。(引用:「成熟社会に必要なのは、情報処理力と情報編集力の使い分け-BizCOLLEGE」)

情報社会と呼ばれて久しい現代社会では、必要な情報はほとんどすべて「検索」すれば出てきます。なので、頭に詰め込む形での教育や情報収集は、あまり必要ではありません。それはすべてITの活用により代替可能なものだからです。

その分、社会における「正解が無い問題」を考えるための素材を誰もが手に入れることができるために、社会における一人ひとりの意見は「多様性」を帯びていきます。そういった社会の中では、知識をどのように使って、人間関係や社会の中で「最適な答え」を見つけることができるのか、ということが重要になってくるのです。

しかし、その「最適な答え」を導くためには、事前知識や暗記が全く必要ないというわけではありません。むしろそれは逆であり、「最適な答え」を導くための言論や行動をするためには、やはり当然おさえておくべき情報や知識を学ぶことが必要なのです。

 

(2)基礎・基本、事前知識を身に着けるため

 

「基礎・基本が大切」ということは、小学生や中学生のころから言われなれていることでしょう。発展的な問題や、複合的な問題は、その前提となる情報や知識をおさえておかなければ理解することすらもできません。

「あらゆる問題にいち早く反応し、問題解決をする」ということは、社会における一人ひとりの個人に求められることですが、そのパフォーマンスやスピードを向上させるためには、「最低限の情報や知識」をすぐさま自分のものとしてインプットできる暗記力が必要だと言えるでしょう。

 

(3)学ぶ楽しさを味わうため

「暗記」というと、「勉強嫌いの原因」という風にとらえられがちでしょう。現実問題として、「詰込み型教育の弊害」と言った問題提起はあります。また、今の小学生、中学高校生に「暗記は好きですか?」と質問すると、ほとんどの場合「嫌い」と答えるでしょう。

しかし、ビジネスパーソンであれば特に顕著ですが、「社会の問題に対して適切なソリューションを提示する」ことをすることは、個人の利益にも、社会の利益にも繋がりますよね。そして、そのために学ぶことも大事です。

しかし、それだけだと精神的に「身が持たない」のではありませんか? 「問題を解決すること」を楽しみ、それに生きる喜びを感じることは大切ですが、そもそも「ものごとを覚える、暗記する」ということ自体に面白さ、楽しさを得ることも必要でしょう。

そのためには、覚える、つまり「暗記する」ことに対する辛さや苦しさを軽減する方法を学び、実践することが不可欠です。覚えることが”苦行”とならないための工夫をするだけで、視野はこれまでの何倍も広くなるでしょう。

 

暗記力を今すぐ高めるためにすべき6つのこと!

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では、暗記力を向上させるために今すぐ実践すべきことを6つ紹介していきます。

 

(1)エビングハウスの忘却曲線を参考に復習する

 

「一度学んだことは二度と忘れない」といくら思っても、数分後、数時間後、あるいは数日後にはほとんど忘れてしまっていることは誰にでもあります。人は「忘れる生き物」なのです。

しかし、人が記憶を忘れる(忘却する)時間にはある規則があることを調査した結果があります。「エビングハウスの忘却曲線」というものです。

この忘却曲線の図には、以下のような実験結果が残されています。

「エビングハウスの忘却曲線」

20分後には42%を忘却し、58%を保持していた。
1時間後には56%を忘却し、44%を保持していた。
1日後には74%を忘却し、26%を保持していた。
1週間後(7日間後)には77%を忘却し、23%を保持していた。
1ヶ月後(30日間後)には79%を忘却し、21%を保持していた。

要するに、1日後には7割以上を忘れていることになります。また、一週間後には8割近く忘れており、人の記憶がいかに「弱い」ものかを証明する結果になっています。

もし、あなたが今暗記したいことがらを「今後覚え続けたい場合」に最低限するべきことは下記の3つです。

1.翌日に復習する

2.一週間後に復習する

3.一月後に復習する

昨日学んだことを今日やり、一週間前に学んだことを今やる。そして、それらを一月後にもう一度復習します。スケジュールに学んだ範囲や分野をメモしておき、あらかじめ「予定に組み込んでおく」ことが必須ですね。

 

(2)青ペン暗記法

 

学生のテスト試験対策として、よく講義や授業の内容をノートに「まとめなおし」たり、色を3色以上使って「みやすい」まとめノートを作ったり…確かにその努力は無駄ではなく、「知識の体系化」「整理」のためには重要なことです。

しかし、もし切羽詰まった状況であったり、すぐに覚えるべきことができてしまったりした場合は、そんな悠長に暗記の時間を確保する余裕はありません。そういった状況での勉強は”苦”以外のなにものでもありません。

そんなときは、「青ペン学習法」です。やり方は簡単です。「紙に青ボールペンで暗記したいことを書く」だけです。「青」は視認性が高く、情報が脳にインプットされやすいという効果があります。「青ペン学習」を推薦している書籍もあるほどに、その効果は認知されています。

用意するものは、「学びたいこと」と「青のボールペン」と「紙」だけです。あとは、行動あるのみです。

 

(3)音読する

 

テキストや文献などを「黙読」ではなく「音読」するという暗記方法です。

視覚だけではなく、聴覚を使うことで、より暗記に取り組んでいる最中の脳に、インプットしたい情報が「残りやすく」なるのです。

たとえば、語学の勉強の場合は、「シャドーイング」が有効です。英語CDに合わせて音読するだけで成績がUPした…という例には枚挙にいとまがありません。

音読は、「書く」という作業よりも時間がかかりません。前述の忘却曲線を参考にしつつ音読する機会を設けるだけで、暗記したいことがらの脳への定着率は劇的に向上するはずです。

 

(4)エピソード記憶

 

人は、興味のないことを覚えることはできません。たとえば、自分の身の回りですぐパッと「面白い人」を思い浮かべてみましょう。「キャラクターが濃い人」が思い浮かぶはずです。そして、自分はその人に対して(良くも悪くも)興味を持っているでしょう。

そして、その人に興味を持ったキッカケは、何か特別なエピソードがあったからに違いありません。言動が興味をそそる動機になったのです。

このように、記憶はエピソードによって”確固とした”ものとして定着します。歴史が嫌いな人で、歴史にすごく詳しい人がいないのも、上記の例を知れば納得できます。

では、記憶をエピソードとして定着するにはどのような方法があるのでしょうか?ここでは3つ紹介します。

1.「面白いこと」「嫌なこと」があった後に勉強する

2.場所を変えて勉強する

3.物語を作ってしまう

特に、いちばん簡単な方法は2の「場所を変えて勉強する」方法です。シチュエーションを変えるだけで、「そういえば、この内容は県立図書館でやったな…」とエピソードとして記憶に定着するでしょう。

もし、暗記したいものが業務フロー等の「一連の流れ」であれば、それを文章にしてストーリーを作ってしまうのも一つの方法です。「ここで資料を準備し、ここでこの内容を説明し、本題に入ったことで、相手先と親密な関係を築けて今やビジネスパートナーになりました!」みたいに、少々「妄想」のようになってしまうくらい強烈なエピソード、ストーリーを構築してみると、クリエイティブな暗記をすることができますよね。

 

(5)わからないところだけを「マーク」する

 

これは普段する暗記の延長線上にあるものです。わからないところだけをマークして(○でも☆でもなんでもOK)わからなかったり、難解なものだけにしるしをつけておきます。

暗記をするうえで、最もしてはいけないことが「二度手間」です。すでに覚えたものをもう一度やってしまうと、その分、脳のリソースを割くことになってしまいますから、「本命で覚えたいもの」を記憶から除外してしまう可能性もあります。

特に、「完璧主義」な傾向を強く持つ人は、「暗記するときはここからここまで!」ときっちり決めて最初から最後までおこなう(あるいは途中でやめてしまう)ことが多いのです。自分のわからないところだけを見定める視点は、暗記を楽しむうえでも重要ですし、効率的な暗記をするためにも重要です。

 

(6)発信する

 

もし、あなたが試験を明日に控えている場合や、明日すぐに覚えて使わなくてはいけないものに取り組んでいる際は、青ペン学習や音読などが有効でしょう。

しかし、本当の知識としてものごとを暗記したいのであれば「発信する」ことにこそ重点を置く必要があります。「人に教えるつもりで学ぶ」「実際に人に教える」のは重要ですが、実際にそんなことができる人は、限られた環境にいる人だけでしょう。

それに引き換え「SNS」「ブログ」といったサービスを活用した発信は、記憶の定着を大幅に助けてくれます。SNSだと、知人の前で知識をひけらかすことをよしとしない方も多いでしょうから、まずは匿名ブログなどで発信するのはどうでしょうか?

もちろん、自分が覚えたことをすぐさま発信することに、まったく弊害がないわけではありません。しかしながら、もしあなたがその覚えたことをしっかりと活用したいと考えるのであれば、「発信する」ことを前提とした暗記をすることが大切です。

そういった機会は、情報社会である”現代”に生きる私たちの特権であるとも言えます。

 

暗記力を高め、学びをスムーズにしよう

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今回は、暗記をする理由や暗記力を向上させる必要性を説明し、その後、今すぐ実践すべき暗記の方法やコツを6つ紹介しました。どれも「暗記」をするために今すぐすべきことです。

自分なりに暗記の仕方を編み出したり、身体で覚えるように失敗を繰り返さなければいけないこともたくさんありますが、今回紹介した方法で身に着けられるものごとのほうが多いのは確かです。効率的に学び、楽しく暗記するためにはまず最初に実践すべき方法を知り、活用することが不可欠であるといえるでしょう。

暗記に悩む方が、今回の記事でスムーズに暗記力を向上させ、学びを楽しくおこなえることを願っています!

 

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