望まぬ人事異動は自分の描いていた生活やキャリア・働き方に大きな影響を及ぼします。人事異動は会社内での成長やキャリアアップにも繋がることとは言えども、それが自分自身の働き方のイメージと異なっていた場合は、転職を考えるべきでしょう。
そこで今回は、人事異動によって転職を考えている方向けに「人事異動で転職を検討する前に考えるべきこと」を整理して解説していきます。この記事を読むことで、転職を考えている方がどのような考えと行動を取ればいいのかが分かります。
ぜひ参考にしてくださいね。
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人事異動とは?
人事異動(じんじいどう、change in personnel)とは、組織の中で職員の配置・地位や勤務状態を変えることである。新規採用や退職も人事異動の一種であり、一年を通して時期を問わず実施されるものであるが、日本国内では年度末(多くは毎年3月末や、事業年度の末日)を中心に実施される。
一般的な用法としては、人事異動は会社の命令により、従業員の「部署」「事業所」「地位」を変更することです。昇進や降格、子会社への出向なども人事異動に含まれます。
人事異動は拒否できるのか?
人事異動は、実は労働基準法に定義されている用語ではなく、そのために会社組織や状況によって意味合いが異なります。そのため、この記事を読んでいるあなたが、どのようなシチュエーションで人事異動になっているのかは限定できません。
しかし、「不本意な」「自分が思っていたのと異なる」場合というのも十分にあり得ます。ですが、人事異動は拒否できるものなのでしょうか?
結論から言いますと、就業規則に人事異動に関する項目が含まれている以上は、原則的には拒否することはできません。しかし、下記3つに当てはまる場合は、異議の申立てが通るケースがあります。
1 雇用契約書と内容が異なる
雇用契約書に記載されている内容のうち、勤務地や職種が限定されている場合は、この契約内容と違いが出るために人事異動の対象からは外れており、異動に対し不当性があります。契約違反に当たるためにこの状況はあまりないと言えるでしょう。
2 家庭に著しく大きな影響が出る
介護や子育て、その他の理由により異動が原因で家庭に大きな悪い影響が及ぼされる場合は、会社の配慮によって異動を拒否することができます。しかし、個別のケースごとに判断され、負担があまりにも大きいということを説明するのは異動の対象となるあなた自身のために、根拠を説明するのは難しいといえます。
3 会社側の権利濫用
会社側の上司や担当者が不当な圧力をもとに自主退職に追い込むケースも見られます。この場合の異動は不当であり、従う必要はありません。しかし、権利を濫用したかどうかの事実を証明することは自分自身であるために、忙しい方や現に働いているうちに行うのは現実的ではありません。
つまり、雇用契約書の内容と照らし合わせて不当であることがわかる以外のケースですと、実際に人事異動を拒否することは難しいといえます。ですが、そのまま我慢して働き続けたり、勤務地や仕事内容が好きではないのに続けることは、あなたの働き方やキャリアに大きな悪影響があります。
そのため、やはり転職を検討されるかと思いますので、次の項目からは、転職を考える方が転職活動を行う際に注意すべきことをまとめています。
人事異動で転職を考える方が注意すべきこと
人事異動が原因で転職を考える場合は、どのような点に注意すればいいのでしょうか? 注意ポイントを4つに分けてご説明していきます。
1 人事異動でどのようなスキル・経験が得られるかを調べる
人事異動で転職を検討する前にすべきことのひとつは、「人事異動後の業務内容や労働条件が、自分の働き方やキャリアにとってメリットがあるかどうか?」を考え、今の会社で働き続けるかどうかを判断することです。
人事異動後、慣れない仕事や関わったことのない分野の業務をすることになる場合でも、最初期は経験を積み、次第に仕事内容に慣れていくことがあなたのしたい仕事のひとつであることもあるでしょう。頻繁に人事異動が行われる組織であれば、その分その企業が属する業界の様々な知識が得られることでもあります。
しかし、あなたの「やりたい仕事」がハッキリしている場合は、これを機に転職することをおすすめします。移動を繰り返して自分のやりたい仕事をすることができないままでは、働き方を自分で決めていくことは今後も難しくなるからです。
2 移動によってどんな不利益があるかを明確にする
1では、あなたの「やりたい仕事」を基準に今の仕事を継続するかどうかを決めるべきである旨を解説しました。しかし、たとえ異動後の仕事がやりたいことであったとしても、家庭の都合で仕事を継続することが難しくなったり、勤務地が遠いために仕事がやりにくくなってしまったり…といった「条件面」での課題を考える必要がありますよね。
この場合でも、「転職すべきかどうか?」を悩んでいる方は多いでしょう。残るか、転職するかをハッキリ判断するためには、「メリット・デメリット」を明確にして判断することが大切です。
たとえば、「異動後にやりたい仕事ができるが勤務地が遠い」という場合、勤務地の遠さによる不利益(「通勤時間が長い」「引っ越し」)と、やりたい仕事ができる利益(分野の知識やノウハウが学べる、期限付きである)を比べてみます。
そう比べた場合に、「勤務地は遠いが学べるスキルは今後の転職に役立つだろう」と判断すれば今の職場に残るべきであることがわかります。また、「学べるスキルは他の場所でも学べそうだ」と判断した場合は、転職を選ぶべきでしょう。
3 転職先に求める条件を決める
ここまで考えて、「転職すべきだ」と考えた方は、次に転職先に求める条件を決めるべきでしょう。人事異動が原因で転職を考えているあなたは、ほとんどの場合「人事移動によってこうむる不利益」が原因で転職を考えています。
次の職場でも同じようなことが起きないよう、転職先を調べていくことが重要です。たとえば、移動によって勤務地が変わることが原因で合った場合は、勤務地が保証されている会社を選ぶべきでしょう。また、地位にふさわしい給与ではなかったことが原因で転職を考えるのであれば、地位にふさわしい昇進と給与が条件の会社を探すべきであるといえます。
転職後すぐにそういった条件をみたすことができない場合でも、継続して務めることで今の仕事よりも大きく展望が拓ける場合もあります。
4 転職エージェントを活用する
転職を検討する際には、転職先に求める条件等をご自身で導き出し、それをもとに転職活動を進める必要があります。また、転職したい企業や業界を選んだ先には、選考や面接が控えています。転職活動は想像以上にすべきことがあります。
そこでおすすめなのは転職エージェントの活用です。業界ごとに精通したエージェントと転職におけるサポートや相談をしつつ、自分の求める条件に合った職場選びを行うことができる点で、通常の転職サイトよりもおすすめです。
人事異動が原因で転職する方におすすめの転職サービス
転職エージェントは、複数活用することをおすすめします。
エージェント会社により、持っている求人数や種類に差があります。また、複数のエージェントを活用することで、より年収アップが期待できる求人を多く見つけることができます。
自分に合ったエージェントを「2〜4つ」登録しておくと良いでしょう。
1位 マイナビエージェント|20〜30代の転職活動に最適!
『マイナビエージェント』の特徴
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20〜30代の方はほかの転職エージェントと同時に登録しておくことをおすすめします。
どんな人にオススメ?
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2位 転職が不安なら最初に登録しておくべき!『リクルートエージェント』
『リクルートエージェント』の特徴
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どんな人にオススメ?
・転職活動の条件などの交渉に不安がある方(代行してやってもらえます)
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3位『正しい転職』を助けてくれる『パソナキャリア』
『パソナキャリア』の特徴
『パソナキャリア』は、転職エージェント。手厚い転職サポートを登録後から採用まで一貫して行ってくれます。(すべて無料)
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どんな人にオススメ?
・キャリアカウンセリングを希望する方。
・履歴書の書き方や模擬面接対策など、手厚いサポートが欲しい方。
・自分にあった企業がなかなか分からない方。
人事異動が原因による転職は間違った選択ではない
一昔前までは、「3年までは耐える」といった言葉が表すように、一つの会社で様々な経験を積みスキルを磨き上げることが最も正しい道であったといえます。しかし、現在は一人ひとりが最適な職場を選び、柔軟な働き方をしていくことができる時代です。
もちろん、異動を機に新しいことにチャレンジすることも正しいことですが、転職をするのも間違った選択肢ではありません。大切なのは、転職を成功させて前職よりも自分に満足できる環境や仕事を選ぶことです。
今回の記事を参考にして、ぜひ転職を成功させてくださいね。
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