「ベンチャー企業で働きたい!」という方は、今後も増えていくことが予想されます。あなたも、ベンチャ^企業で働くための明確な目的意識を持っているのではないでしょうか。
どのような理由であれ、自分の働き方を変えていくことの一つの方法として、ベンチャー企業を選ぶことは正しいといえます。そして、ベンチャーに転職するにあたっては「ベンチャーへの転職でよくある失敗」を学んでおくことが、転職成功の鍵を握ります。
今回は、ベンチャー企業への転職活動で陥りがちな失敗事例を見ていきます。ベンチャーへの転職を考えている方が転職に失敗しないためのノウハウを、ここで見ていきましょう。
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「転職に失敗した…」と感じる人の割合は?
転職者の中で、実際に転職した後「転職に失敗した」と感じている人の割合を見てみましょう。
上記のグラフは、大手転職サービスを運営している「マイナビ」の調査による転職者アンケートにより分かった「転職後の満足度」になります。転職理由によっても転職後の満足度が変化することが上記記事ではわかりますが、ここで重要なのは「不満」「非常に不満」となっている人の割合が10%を超えている点です。
単純に割合だけで見ると、転職者の10人に1人が転職後に不満を感じているということが分かります。転職先に満足している方の特徴として上記記事で挙げられているのは、「自分のやりたい仕事」を見つけ、転職できた方と述べられています。
反対に、条件面だけを重視して転職活動をした方は、全体的に満足度が低い傾向にあることも分かっています。つまり、「満足度の高い転職先を選ぶためには、条件面以上に『やりたい仕事』を見つけることができるかどうかを重視する」ことがとても大切です。
しかし、「やりたい仕事ができるかどうか?」は、企業の働き方や企業文化に大きく影響を受ける事柄です。満足度の高い転職先を見つけるためには、「満足度が低くなる企業の傾向」と、「転職に失敗する人のケース」を同時に知っておくべきでしょう。
選んではいけないベンチャー企業の傾向と特徴
「転職に失敗した…」と感じることのないようにするためには、選んではいけない企業の傾向や特徴をつかむことが大切です。では、実際に転職先として検討すべきでない企業の傾向を見ていきましょう。
1 年収が高すぎる
求人情報に提示されている年収額が、他の企業の同業種・同職種と比べて高い場合には注意が必要です。この場合、提示額は基本的な労働時間+残業代が計算に入れてあるため、単純に実際の労働時間で割ると実質的には高額ではない場合も多いのです。
給与に見合った役割・役職が明確であり、専門的なスキルや前職での経験に照らし合わせた年収額であれば問題がありません。しかし、「自分が働く上であまりにも高すぎる」と感じる場合には、選択肢として避けることが無難でしょう。
2 採用数が多い&頻繁に採用活動をしている
いわゆる「ブラック企業」と呼ばれる企業は、過酷な労働時間&労働環境を継続させ、「残った人で業務を行う」ことが常態化しています。企業の規模に見合う数以上に求人数が多かったり、頻繁に求人を出し続けていたりする場合は「ブラック」な環境である可能性も高いといえます。
企業の実態などを口コミで調べたり、転職エージェントを通して調べたりできる場合を除き、転職先候補としては避けるべきでしょう。
3 身につけられるスキルが少ない
一般的にベンチャー企業で働く魅力のひとつとしてよく言われることは「裁量があり幅広い業務を行うことができる」というポイントです。しかし、幅広い業務と言っても、それが自分の目指す将来のキャリアに結びつかない仕事ばかりであった場合、転職に失敗したと感じるでしょう。
転職が決まる前に、「応募先企業で身につけられるスキル」を明確にするための方法としては、面接時に「具体的にどんな業務を任せてもらえるのか?」をきちんと質問することが挙げられます。
「応募先企業の〇〇という商品・サービスに携わりたい」という明確な志望動機を持つ方を除き、「どんな仕事ができるかわからないが、学びが多そうだ」という思考で転職することには大きなリスクがあります。
4 社員の雰囲気が暗い
雰囲気や企業の文化は、社員一人ひとりがどのような表情で働いているかによって理解することができます。もちろん、この注意点は個人ごとの感覚に依存しますので一概には言えませんが、転職先が決定する前に面接などの機会を活用し、働いている社員の方の雰囲気を見ておくことはとても重要です。
転職が決定するまではあなたは「お客様」ですが、あなたが会社の外部の立ち位置にいる間に企業の雰囲気を見ておくことも、「転職すべき企業かどうか?」を肌感覚で理解するために必要なことです。
ベンチャーへの転職に失敗する人の5つのケースと対策
では、次に転職に失敗する人のケースと対策を見ていきます。転職活動を進める際は、「誰かと同じ失敗」を繰り返さずに、正しい行動を心がけるべきです。「失敗例」をケーススタディでみていくことが、あなたの転職成功率を上げる確かな方法になります。
1 条件面だけを見て転職を進めてしまう
選んではいけない企業の傾向でご紹介したように、「条件面」だけで転職を決めてしまうことには大きなリスクがあります。たとえ、本当に年収が高かったとしても、「自分のやりたい仕事ではない」と思いつつ仕事をすることには大きな苦痛が伴います。
せっかく転職するのですから、時間をかけて慎重に「自分のやりたい仕事は何か?」を深掘りすることが大切でしょう。そのためには、自己分析を入念に行う必要があります。自己分析のやり方は下記記事でご紹介しています。
もう既に入りたい企業や業界が決まっている場合でも、自己分析を入念に行うことは重要になります。「自分には何が出来て、それをどのように活かせるのか?」を明確にすることで、自分が働く上でどんなことにやりがいを感じるのかについても理解することができます。
2 社長や役員の人柄だけで決めてしまう
ベンチャー企業というと、新進気鋭の社長とプロフェッショナルな役員が働く企業というイメージを持ちます。そして、そのトップである経営者の人柄や考え方は、尊敬できる点がたくさんあります。
ベンチャー企業の場合、社長・経営者との距離も近いため、「この人と一緒に働きたい!」と考え転職を決意する人も多いでしょう。しかし、社員として企業に入る以上は「社長や役員の人柄」だけで転職先を決めてしまうことはやめておくべきでしょう。
いくら魅力的な人柄を持つ社長のもとで働けるとしても「自分に合った仕事」「働き方」に当てはまらなければ長続きはしないでしょう。条件面だけを見て転職を決めることはNGですが、人柄や人としての魅力だけで転職先を決めることにも大きなリスクがあります。
3 学びたいスキルや得たい経験が不明確である
ベンチャー企業で働くことのイメージは「裁量のある環境で幅広い業務に携われる」というものが一般的です。実際に、大企業に比べて人数が少なく一人ひとりに任せられる仕事や責任の量が異なることも多いでしょう。それに対して魅力を感じる方は、ぜひベンチャーで活躍するべきです。
しかし、「学びたいスキル」「得たい経験」が自分自身の中で不明確なまま、「なんとなく、ベンチャーで働けば成長できる気がする」という気持ちでベンチャーへ転職することは避けるべきです。
具体的に「〇〇を学びたい」と明確にした上で、「この企業で成長したい」と説明できるようになれば、転職後に「ここでは学べることはないな…」と後から気づいてしまう、といった事態を避けることができます。
また、上記のように明確な目的意識を持つことは、面接で志望動機や自己PRを行う上でも大変重要です。
4 労働時間をよく確かめていない
労働時間をよく確かめず入社してしまうことは、直接的に転職後の不満に繋がります。たとえば、入社前は「いくらでも働きたい!」と熱意を持って転職する方も、時間が経ち仕事に慣れてくるに従って「働くこと」に対するモチベーションが変化していきます。
その際、熱意で乗り切れた長い労働時間も耐えることができなくなってしまうかもしれません。給与や仕事内容だけではなく、実際の労働時間についても、面接などで転職前にきちんと質問しておくことが大切です。
5 企業の成長ステージが自分にあっていない
ベンチャー企業と言えど、その規模は様々です。「メガベンチャー」と呼ばれる比較的大規模なベンチャー企業があれば、「スタートアップ」と呼ばれる社員数人の会社も存在します。
企業がどんな段階にいるかによって、採用する人材・必要とする人材は変化します。たとえば、数人しか社員のいないスタートアップ企業であれば、専門的なスキルを持ちつつも様々な業務も同時に行う人材が求められますので敷居が高いでしょう。
対して、メガベンチャーであれば経験が浅いベンチャー志向の方にとって学びになる研修制度が整っている場合が多く、新卒や若手転職者にとって有利であるといえます。
このように、企業の成長ステージや規模によって求められる人材には違いがあることに注意しておくと、ミスマッチを防ぐことができるでしょう。
ベンチャー企業を見つける方法は?
ベンチャー企業の求人を探す方法には様々なものがあります。
専門的なスキルを持つ方はスタートアップよりの人数が少ない企業で活躍できる見込みが高いといえます。反対に、若手社会人でベンチャー企業を探している方は、「メガベンチャー」のような比較的規模が大きい企業で働くことで、様々な経験・スキルを得ることができるでしょう。
若手でベンチャー志向の方は、下記でご紹介している大手の転職エージェントサイトで転職活動を行うことをおすすめします。
その理由は、メガベンチャーのような大きな規模のベンチャー企業は、大手転職エージェント等で採用活動を行っている場合が多いためです。
自分が入社したい企業の規模に合わせて、転職サービスを上手く使い分けることも、転職活動を成功させるためには必要なことといえるでしょう。
転職エージェントとは、通常の転職サイトのようにな求人情報が掲載されているサービスではなく、転職相談を経た上で自分にあった求人を紹介してくれる転職サービスです。
転職エージェントを使うことのメリット・デメリットは?
転職エージェントとは、いうなればあなたの「秘書」のような存在です。転職エージェントサイトは多数ありますが、共通しているのは「担当者がつき、転職活動を一貫してサポートしてくれる」ということ。
ここでは、転職エージェントを使用することのメリット・デメリットをご紹介しています。転職を検討している方は、下記のメリット・デメリットをよく理解した上で活用していきましょう。
メリット
自分に合った職場を探してくれる
転職エージェントの最大の特徴は、業界や転職事情に精通したエージェントが転職相談に乗ってくれること。つまり、あなたの特性や経歴を活かしたアドバイスを受けること、「どんなところに転職すべきか?」といった悩みを相談することができるということです。
その上で求人を紹介してくれるため、「自分に本当に合っているのだろうか?」という悩みを持つ必要がなくなりますし、万が一悩みを持ったとしても、その都度相談をすることができます。
転職が初めてな方や、転職に大きな不安を抱いている方にとって、一人で転職活動を行う必要がない転職エージェントはかなり心強い味方であるといえます。
転職活動に必要な準備をサポートしてくれる
相談やアドバイスだけではなく、内定を得るための面接の準備や面接に必要な選考書類の準備を行ってくれるのもエージェントの特徴です。また、在職しながらの転職活動で最も不安のある「スケジュール調整」も、最適な日程を企業側と相談した上で決めてくれるため、面接のスケジュール調整がとても楽になります。
転職活動は想像以上に「すべきこと」が多いため、「まず、何をすべきかわからない」という方にはぜひ転職エージェントをおすすめします。
デメリット
自分で数多くの求人情報を見ることができない
転職活動を複数回行っている方や、既に細かな条件等まで決まっている方にとっては、「多くの求人情報を見たい」が転職活動の最大のポイントといえます。
転職エージェントは、最適な求人を提案してくれるという点では優れていますが、どうしても「自分でみたい」という場合の量や効率としては一般の転職サイトに劣ります。
しかし、その分ひとつひとつの求人情報を綿密に紹介してくれるため、求人内容に対する信頼性は高いといえます。
転職する業界や職種・業種などが明確になっていない場合、一人で転職サイトを使い多くの求人を見ることは、転職活動に多くの時間を割いてしまうことになりますので、注意が必要です。
担当するエージェントによって対応が変わる
転職エージェントは、転職者によって担当者が就くシステムなので、その分具体的なサポートを得ることができます。反面、担当するエージェントによって、対応やアドバイスの内容に幅があることに注意が必要です。
転職エージェントサービスは、複数活用する方がとても多いというデータがあります。
転職エージェントは「4社」以上の活用で転職に成功する割合がぐんと上がります。担当者に不安がある場合でも、それを解決する方法はあるといえますね。
転職エージェントの登録後の流れ
転職エージェントの一般的な「登録後の流れ」は次のようになります。転職エージェントごとに細かな流れが異なる場合もありますが、大まかに流れをおさえておくことで、円滑に転職活動をすすめることができるでしょう。
- 個人情報入力後、エージェントからカウンセリング(転職の相談)の日程調整の連絡が1〜2週間で来る。
- エージェントとのカウンセリング(転職の相談)を行う。
- 相談を踏まえてエージェントが求人を紹介してくれる。
- 履歴書などの書類準備&応募する企業を決める。
- 面接準備をエージェントと相談しながらする&面接本番。
- 内定後、入社日や給与などの条件交渉をエージェントを通じて行う。
カウンセリングや相談のタイミングで、「面接前の不安事項」「内定後の入社日や給与交渉」「退職の調整」の方法はどんどん質問し、出来る限りエージェントから情報を受け取りながら転職活動を進めていきましょう。
転職成功のための「転職エージェント」まとめ
エージェントサイトは、必要項目を入力し登録完了した後、メールや電話等であなたの日程に合わせて転職支援を行ってくれます。「今仕事が忙しい!」「時間がないかも…」と不安な方も心配せずにまずは登録してみましょう。あなたの転職成功率がグンと上がります。
また、転職エージェントは複数活用することをおすすめします。
エージェント会社により、持っている求人数や種類に差があります。また、複数のエージェントを活用することで、より年収アップが期待できる求人を多く見つけることができます。
自分に合ったエージェントを「2〜4つ」登録しておくと良いでしょう。
1位 マイナビエージェント|20〜30代の転職活動に最適!
『マイナビエージェント』の特徴
有名な就職サービス『マイナビ』が運営する転職エージェントサービスが「マイナビエージェント」です。
キャリア事業の大手ならではの信頼感と、太いパイプが売り。
特に20〜30代向けの求人情報に強みがあるため、転職が初めてで不安な若手社会人の方におすすめです。また、相談しながら転職活動を進めたい人にとっても力強い味方になってくれます。
20〜30代の方はほかの転職エージェントと同時に登録しておくことをおすすめします。
どんな人にオススメ?
- 希望する職種・業種が複数ある方。
- 大企業からベンチャー企業まで、あらゆる選択肢を考えているが転職に自信がない方。
- 20〜30代、第二新卒の方で、転職活動の選択肢を増やしたい方。
2位 転職が不安なら最初に登録しておくべき!『リクルートエージェント』
『リクルートエージェント』の特徴
「リクルート」が運営するエージェント型転職サービス。最大の特徴はリクルートのパイプを活かした多数の求人案件にあります。業界ごとに精通したアドバイザーが、給与等の条件や面接対策などといったサポートをしてくれますので、転職に不安があるが、選択肢は多く持ちたい方が活用できる転職サービスです。
どんな人にオススメ?
・転職活動の条件などの交渉に不安がある方(代行してやってもらえます)
・面接や選考の書類など、具体的な転職活動の準備が不安な方。
・自身のスキルやPRポイントなどがよくわからず、転職に悩んでいる方。
3位『正しい転職』を助けてくれる『パソナキャリア』
『パソナキャリア』の特徴
『パソナキャリア』は、転職エージェント。手厚い転職サポートを登録後から採用まで一貫して行ってくれます。(すべて無料)
キャリアや転職に関する悩みがある方にとっては、求人案件を探すだけではなく、そもそもの働き方や求める条件を絞りこむことが大切です。『パソナキャリア』であれば、転職活動における悩みを抱えずに採用までスムーズに行くことができるでしょう。
どんな人にオススメ?
・転職活動に不安や漠然とした心配がある方。
・キャリアカウンセリングなど、転職相談を受けたい方。
・信頼感のある情報源から、求人案件を得たい方。
4位 DODA転職支援サービス
『DODA」の特徴
DODAでは登録者に対して、サイトに公開されていない求人をキャリアカウンセリングの中でご紹介しています。業界・職種に精通した専任のキャリアアドバイザーがあなたのキャリア、お持ちのスキルを総合的に判断し、 現在の転職市場において強みとなる部分、弱点となる部分を整理します。
どんな人にオススメ?
・キャリアカウンセリングを希望する方。
・履歴書の書き方や模擬面接対策など、手厚いサポートが欲しい方。
・自分にあった企業がなかなか分からない方。
「転職サービスランキング」も掲載中!
ほかにも、転職エージェントは大手から中小まで様々なものがあります。基本的には、求人数の多い大手エージェントを使うべきですが、特定の業界に強い特徴を持つサービスなどもあります。
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まとめ|ベンチャーへの転職失敗例から学ぶ
今回は、ベンチャー企業への転職を考えている方向けに「ベンチャー企業への転職」における失敗例や、「選ぶべきではない企業」について解説してきました。
ベンチャーへの転職するにあたっては、今回ご紹介した内容を自分自身に照らし合わせて、慎重に転職先を選んでいくことが求められるといえるでしょう。ぜひ参考にして頂き、転職を成功させてくださいね。