在職しながら転職活動を行うことは、転職活動におけるリスクを最大限避けつつ転職活動を有利に進めていく最適な方法です。在職中に転職先を決定させ、退職後スムーズに次の職場に映ることができれば休職期間を儲けずに済みますから、生活に対する影響も少ないですよね。
しかし、在職しながら転職活動をすることはメリットだけではありません。在職しながら転職を行う方が陥る失敗はたしかにあります。
そこで今回は、在職しながら転職活動を行う方が一入りがちな失敗例をご紹介します。この記事内容を参考にして頂き、ぜひ転職活動を成功させてくださいね。
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在職しながら転職活動をする人の割合は?
転職に成功した転職者のうち、「在職中」に転職活動を行った方の割合を見ていきましょう。下記のグラフは、大手転職サービスを運営しているDODAのアンケート調査による「内定を獲得した時の状況」調査です。
このデータを見る限り、在職中に転職活動を行う方は78.8%とそのほとんどを占めることが分かります。
在職中に転職活動を行うことは、「なかなか転職先が決まらなかったらどうしよう…」といった焦りや不安を持ってしまうことが少ない点で有利といえます。仕事と転職活動をどのように両立させるかが、転職成功の鍵になります。
在職しながら転職する人が陥りがちな5つの失敗例
在職しながら転職活動を進めていくためには、在職している仕事と転職活動を上手く両立していく必要があります、しかし、イメージしているよりも転職活動と仕事の両立は難しいもの。ここでは在職しながら転職する人が陥りがちな失敗を5つ見ていくとともに、その解決策をご紹介していきます。ケーススタディとして学んでいき、自分の転職活動に活かしていきましょう。
1 期限を決めず、だらだらと転職活動を進めてしまう
期限を決めずにだらだらと転職活動を進めてしまう方は多いようです。在職中に転職活動を行うメリットとしては、「転職に失敗したときのリスク」を担保できるという安心感を挙げることができますが、その分「何が何でも自分の求める環境の職場に転職する!」というモチベーションを維持することは難しいといえます。
「在職中の転職が難しい」といった悩みを抱えている方の話を聴くと、「時間を確保できない」という悩みのほか、結局半年間ほど転職先を探し続け、妥協して転職先を見つけてしまった…という方がとても多いことがわかります。
まずは、期限を決めることが大切です。期限を決めておくことで、「必ず転職する時期」から逆算して行動することができます。下記で紹介している失敗も、そのほとんどは「期限を決めていない」ことによってなかなか行動に移すことができないことが根本的な課題になっているといえます。
大手転職サイト「マイナビ」によると、転職者の半数が「1〜3ヶ月で5〜6社に応募した」という状況であることが分かります。
「転職準備」が全体の活動期間を左右する
体験者に転職活動の話を聞くと、約半数を占めるのが「1〜3カ月で5〜6社に応募した」というパターン。早い人だと活動をはじめて数週間で次の職場が決まったという人もいます。
自分が転職したい企業や業界の採用日程や、今の職場を退職できるタイミングを考慮して、3ヶ月以内を目途に転職活動の期限を決めることが、転職成功の前提条件と言えるでしょう。
2 応募先企業の条件を詳細まで見ていない
在職中の転職活動が上手くいかない理由として、「転職のリスク」が最大限おさえられているため、どうしても気が緩んでしまうといった状況に陥ることがあります。
また、「今の職場より悪い条件の会社なんてないだろう」と思ってしまいがちなので、転職先の条件(労働時間や会社の売上、社員数など)をしっかり確認しないで転職先を決めてしまうこともあります。
前職とは、たとえ同じ職種や業界であったとしても社内規則やルールが全く異なる場合もありますから、出来る限り「入社前」に応募先企業の実態について調査しておくべきでしょう。
調査する方法としては、下記の方法があります。
- 会社の口コミや評価を検索する
- 求人内容や応募先企業HPを見る
- 面接で質問する
特に、「3.面接で質問する」が重要です。この場合、質問は「人間関係は良いですか?」といった直接的な聴き方ではなく
「貴社のHPでは『お客様第一』という理念が掲げられており、お客様とのコミュニケーションを大切にしていることが理解できました。社内での社員同士の関係性についても参考にさせて頂きたいのですが、どのようにコミュニケーションを取り、仕事をされているのでしょうか?」
と、応募先企業の理念や掲げている社是を前提に質問をすると、スムーズに会社の状況を聴くことができるでしょう。まだ内定をもらっているわけではないのですから、しっかりと現状把握のための質問を積極的にしていくことが大切であるといえます。
3 転職活動に必要な時間を確保できない
転職活動に必要な時間を確保することは、在職中に転職活動を行う方にとって最も大きな課題であるといえます。
転職活動にかかる時間は、「起業を探す時間」「面接の準備時間」に大別できますが、なかでも職務経歴書や履歴書などの書類の準備に時間がかかります。
その他、面接日程は平日が基本ですので、有給休暇を使った時間の確保が必要になってきます。面接の時間を確保するためには、有給などを有効活用すべきですが、書類の準備をしっかりと確保することが、転職を成功させるために重要であるといえるでしょう。
時間は、「なんとなく空いた時間に準備しよう」という意識ではなかなか確保することができません。転職活動に力を入れすぎるあまり、現職での仕事が疎かになってしまっては、円満退職をする際の大きな足かせになってしまいますので、注意しましょう。
時間を確保するタイミングは以下のとおりです。
- 出社前・通勤時間
- 会社の昼休み
- 就業時間後
- 休日
1〜3の時間を有効に活用し資料の作成を行うほか、まとまった時間である休日の「○時から○時まで」と試験勉強のように時間をあらかじめ決めてしまって転職活動に費やす時間をコントロールすることが大切です。
4 有給休暇を使わない
社内での仕事の忙しさや雰囲気で、なかなか有給を取り転職活動を行うことができないと、転職活動を大きく妥協してしまう原因になってしまいます。
出来る限り同僚や上司に転職を検討していることを話したくないという方は多いのも事実です。実際、転職までの間に不当な扱いを受けないために、転職活動中の仕事に対して気を使っている方も多いでしょう。
しかし、有給休暇を取得せずに面接等のスケジュールを確保することは大変難しいのが現状です。「私用」で有給を取得し、信頼できる上司にあらかじめ相談できる人がいないかを検討すべきでしょう。
円満退社のためには、社内での関係者に出来る限り「今の自分の状況」を伝えておくことが必要になりますので、禍根を残さないように、正直に相談できる相手を見つけておくことが大切です。
円満退社をするために必要なことは、下記記事でもご紹介していますので、是非参考にしてください。
5 自分に合った転職サイトを使っていない
自分に合った転職サイトを活用できず、「求める条件」に合った求人を探すことが出来ない方は、結果として「このくらいでいいか…」と転職先を決めてしまうことに繋がります。
自分に合った転職サイトを活用するとは、あなたが転職したい業界・会社の規模・職種/業種をあらかじめ決めておき、当てはまる条件の求人が最も多い転職サイトを活用することです。
また、「〇〇業界に入りたいが、業界の知識もないし相談できる人もいない」という方は、通常の転職求人サイトではなく、転職エージェントを活用した転職活動を進めていくべきでしょう。
自分に合った転職サービスを見つける方法は?
自分が入社したい企業の規模に合わせて、転職サービスを上手く使い分けることも、転職活動を成功させるためには必要なことといえます。
なかでも、転職エージェントはあらかじめ転職者一人ひとりに担当のエージェントがつき、転職相談を通して希望条件の求人を紹介してくれるため、1人で転職活動を行うよりも効率的に転職先企業を探すことができます。
転職エージェントは、通常の転職サイトのようにな求人情報が掲載されているサービスではなく、転職相談を経た上で自分にあった求人を紹介してくれる転職サービスです。在職中に転職活動を行う方は、転職エージェントをおすすめしています。
転職エージェントを使うことのメリット・デメリットは?
転職エージェントとは、いうなればあなたの「秘書」のような存在です。転職エージェントサイトは多数ありますが、共通しているのは「担当者がつき、転職活動を一貫してサポートしてくれる」ということ。
ここでは、転職エージェントを使用することのメリット・デメリットをご紹介しています。転職を検討している方は、下記のメリット・デメリットをよく理解した上で活用していきましょう。
メリット
自分に合った職場を探してくれる
転職エージェントの最大の特徴は、業界や転職事情に精通したエージェントが転職相談に乗ってくれること。つまり、あなたの特性や経歴を活かしたアドバイスを受けること、「どんなところに転職すべきか?」といった悩みを相談することができるということです。
その上で求人を紹介してくれるため、「自分に本当に合っているのだろうか?」という悩みを持つ必要がなくなりますし、万が一悩みを持ったとしても、その都度相談をすることができます。
転職が初めてな方や、転職に大きな不安を抱いている方にとって、一人で転職活動を行う必要がない転職エージェントはかなり心強い味方であるといえます。
転職活動に必要な準備をサポートしてくれる
相談やアドバイスだけではなく、内定を得るための面接の準備や面接に必要な選考書類の準備を行ってくれるのもエージェントの特徴です。また、在職しながらの転職活動で最も不安のある「スケジュール調整」も、最適な日程を企業側と相談した上で決めてくれるため、面接のスケジュール調整がとても楽になります。
転職活動は想像以上に「すべきこと」が多いため、「まず、何をすべきかわからない」という方にはぜひ転職エージェントをおすすめします。
デメリット
自分で数多くの求人情報を見ることができない
転職活動を複数回行っている方や、既に細かな条件等まで決まっている方にとっては、「多くの求人情報を見たい」が転職活動の最大のポイントといえます。
転職エージェントは、最適な求人を提案してくれるという点では優れていますが、どうしても「自分でみたい」という場合の量や効率としては一般の転職サイトに劣ります。
しかし、その分ひとつひとつの求人情報を綿密に紹介してくれるため、求人内容に対する信頼性は高いといえます。
転職する業界や職種・業種などが明確になっていない場合、一人で転職サイトを使い多くの求人を見ることは、転職活動に多くの時間を割いてしまうことになりますので、注意が必要です。
担当するエージェントによって対応が変わる
転職エージェントは、転職者によって担当者が就くシステムなので、その分具体的なサポートを得ることができます。反面、担当するエージェントによって、対応やアドバイスの内容に幅があることに注意が必要です。
転職エージェントサービスは、複数活用する方がとても多いというデータがあります。
転職エージェントは「4社」以上の活用で転職に成功する割合がぐんと上がります。担当者に不安がある場合でも、それを解決する方法はあるといえますね。
転職エージェントの登録後の流れ
転職エージェントの一般的な「登録後の流れ」は次のようになります。転職エージェントごとに細かな流れが異なる場合もありますが、大まかに流れをおさえておくことで、円滑に転職活動をすすめることができるでしょう。
- 個人情報入力後、エージェントからカウンセリング(転職の相談)の日程調整の連絡が1〜2週間で来る。
- エージェントとのカウンセリング(転職の相談)を行う。
- 相談を踏まえてエージェントが求人を紹介してくれる。
- 履歴書などの書類準備&応募する企業を決める。
- 面接準備をエージェントと相談しながらする&面接本番。
- 内定後、入社日や給与などの条件交渉をエージェントを通じて行う。
カウンセリングや相談のタイミングで、「面接前の不安事項」「内定後の入社日や給与交渉」「退職の調整」の方法はどんどん質問し、出来る限りエージェントから情報を受け取りながら転職活動を進めていきましょう。
転職成功のための「転職エージェント」まとめ
エージェントサイトは、必要項目を入力し登録完了した後、メールや電話等であなたの日程に合わせて転職支援を行ってくれます。「今仕事が忙しい!」「時間がないかも…」と不安な方も心配せずにまずは登録してみましょう。あなたの転職成功率がグンと上がります。
また、転職エージェントは複数活用することをおすすめします。
エージェント会社により、持っている求人数や種類に差があります。また、複数のエージェントを活用することで、より年収アップが期待できる求人を多く見つけることができます。
自分に合ったエージェントを「2〜4つ」登録しておくと良いでしょう。
1位 マイナビエージェント|20〜30代の転職活動に最適!
『マイナビエージェント』の特徴
有名な就職サービス『マイナビ』が運営する転職エージェントサービスが「マイナビエージェント」です。
キャリア事業の大手ならではの信頼感と、太いパイプが売り。
特に20〜30代向けの求人情報に強みがあるため、転職が初めてで不安な若手社会人の方におすすめです。また、相談しながら転職活動を進めたい人にとっても力強い味方になってくれます。
20〜30代の方はほかの転職エージェントと同時に登録しておくことをおすすめします。
どんな人にオススメ?
- 希望する職種・業種が複数ある方。
- 大企業からベンチャー企業まで、あらゆる選択肢を考えているが転職に自信がない方。
- 20〜30代、第二新卒の方で、転職活動の選択肢を増やしたい方。
2位 転職が不安なら最初に登録しておくべき!『リクルートエージェント』
『リクルートエージェント』の特徴
「リクルート」が運営するエージェント型転職サービス。最大の特徴はリクルートのパイプを活かした多数の求人案件にあります。業界ごとに精通したアドバイザーが、給与等の条件や面接対策などといったサポートをしてくれますので、転職に不安があるが、選択肢は多く持ちたい方が活用できる転職サービスです。
どんな人にオススメ?
・転職活動の条件などの交渉に不安がある方(代行してやってもらえます)
・面接や選考の書類など、具体的な転職活動の準備が不安な方。
・自身のスキルやPRポイントなどがよくわからず、転職に悩んでいる方。
3位『正しい転職』を助けてくれる『パソナキャリア』
『パソナキャリア』の特徴
『パソナキャリア』は、転職エージェント。手厚い転職サポートを登録後から採用まで一貫して行ってくれます。(すべて無料)
キャリアや転職に関する悩みがある方にとっては、求人案件を探すだけではなく、そもそもの働き方や求める条件を絞りこむことが大切です。『パソナキャリア』であれば、転職活動における悩みを抱えずに採用までスムーズに行くことができるでしょう。
どんな人にオススメ?
・転職活動に不安や漠然とした心配がある方。
・キャリアカウンセリングなど、転職相談を受けたい方。
・信頼感のある情報源から、求人案件を得たい方。
4位 DODA転職支援サービス
『DODA」の特徴
DODAでは登録者に対して、サイトに公開されていない求人をキャリアカウンセリングの中でご紹介しています。業界・職種に精通した専任のキャリアアドバイザーがあなたのキャリア、お持ちのスキルを総合的に判断し、 現在の転職市場において強みとなる部分、弱点となる部分を整理します。
どんな人にオススメ?
・キャリアカウンセリングを希望する方。
・履歴書の書き方や模擬面接対策など、手厚いサポートが欲しい方。
・自分にあった企業がなかなか分からない方。
「転職サービスランキング」も掲載中!
ほかにも、転職エージェントは大手から中小まで様々なものがあります。基本的には、求人数の多い大手エージェントを使うべきですが、特定の業界に強い特徴を持つサービスなどもあります。
- 他にもエージェントを見たい!
- 複数のエージェントに登録しておきたい!
という方は、下記ランキングを参考にしてください。
転職したい業界・業種が決まってるなら「IKIKATA Database」
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まとめ|在職中に時間を確保することが転職成功のカギ
今回は、在職中に転職活動を行うことを検討している方向けに、在職中の転職活動で陥りがちな失敗をご紹介していきました。意識的に時間を確保し、効率的に転職活動を進めていくことが転職成功の鍵といえるでしょう。
しかし、転職活動は今回が初めてという方も多いはず。初めての方は、ムリに1人で転職の悩みを解決しようとせずに、転職エージェントなどサポート体制が敷いてある転職サービスを活用すべきです。
今回の記事を参考に、転職先選びをぜひ成功させてくださいね。