「サザエさん症候群」とは、月曜日のことを考えると嫌な気分になったり体調不良を引き起こしたりすることです。
あなたも、そんな状況に陥っている一人ではないでしょうか?
サザエさん症候群はうつ病とも関連していると言われていますが、名前自体は俗名であり正式な病気ではありません。
しかし、仕事やプライベートに暗い影を落とす問題であることはたしかです。
そこで今回は、サザエさん症候群とは何なのか、そして原因やなりやすい人の特徴、克服するための対処法をすべてまとめて掲載しています。
日曜日の夕方から夜にかけてつらい気持ちになる…そんな方はぜひ参考にしてください。
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「サザエさん症候群」の意味とは?
サザエさん症候群という言葉の意味について最初に見ていきますが、あなたはサザエさん症候群について、どこまで知っているでしょうか?
もしかすると、サザエさん症候群ではなく別に原因があるかもしれません。
たとえば「日曜日に限らず毎日憂鬱な気分になっている」など、もっとひどい状況になっている人も。
まずは、自分がサザエさん症候群なのかどうかをチェックしていきましょう。診断するためのチェック項目も準備しています。
サザエさん症候群の意味|「月曜日のことを考えて憂鬱になったり、体調不良になったりすること」
サザエさん症候群の説明
サザエさん症候群とは、いわゆる「俗名」と呼ばれるもので、ほかの「〇〇症候群」とは違い、正確な病名ではないことをチェックしておきましょう。
Wikipediaを参照すると、サザエさん症候群の説明は下記のようになっています。
サザエさん症候群(サザエさんしょうこうぐん)とは、日曜日の夕方から深夜、「翌日からまた通学・仕事をしなければならない」という現実に直面して憂鬱になり、体調不良や倦怠感を訴える症状の俗称である。
サザエさん症候群はいつから発生する?
「サザエさん症候群」とは、全国放送で『サザエさん』が放送される日曜の夕方〜夜にかけて、月曜日から始まる学校や仕事のことを考えて憂鬱になったり、体調不良を引き起こす症状のこと。
月曜日〜金曜日に仕事がある人が当てはまります。
そのため、土日祝日が仕事で平日休みの方の場合には「サザエさん症候群」があまりピンと来ない方も多いかもしれません。
ただ、パートなどで「6日に一度休みが来る」という生活をしている方でも「勤務日の前日」にサザエさん症候群と同じような症状を起こす方もいるでしょう。
サザエさん症候群の語源・由来|アニメ『サザエさん』の放送時間から命名
サザエさん症候群は、先ほどの解説の通り、フジテレビ系列で放送されている長寿アニメ『サザエさん』の全国放送時間帯を由来としています。
サザエさんといえば、45年間の放送が続き、日曜の18:30~19:00にほとんど放送中止・延期になることなく流れている国民的アニメです。
「日曜日も終わりだな」という感覚を抱く夕飯時に、サザエさんが放映されるわけですね。
この日曜日の終わりと強く印象が結び付けられているサザエさんを観ることにより、明日から始まる月曜日を「思い出す」ことになります。
サザエさんのアニメや内容自体には何の罪もありませんが、一方で多くの人が明日から始まる憂鬱な日をアニメ放映とともに思い出してしまうという結果になっています。
サザエさん症候群の海外における名称や別名
サザエさん症候群というとあまり深刻に聞こえない方もしれませんが、世界でも「月曜日に来る鬱な気分や体調不良」は散見されています。
ここでは、サザエさん症候群と同じもの、共通した原因があると考えられている症候群についてご紹介します。
「ブルーマンデー症候群(Blue Monday Syndrome)」
「月曜日に憂鬱になる」ことを端的に表しているのが「ブルーマンデー症候群(Blue Monday Syndrome)」という名称です。
サザエさん症候群のその他の別名
ほかにも、下記のように呼ばれています。
- マンデーブルー(Monday Blues)
- サンデーナイトブルー(Sunday Night Blues)
- マンデーモーニングシンドローム(Monday Morning syndrome)
- 月曜病
休日明けの平日に対して「嫌だな」と思う気持ちは全世界共通なのかもしれません。もちろん。海外では日曜夜に『サザエさん』は放送されていないので、サザエさんのせいではありませんね。
ただ、人は何かをきっかけに幸福感や不幸感を感じるものなので、サザエさんのあのOPを聴くことをトリガーに、陰鬱な気分になってもおかしくありません。
「サザエさん症候群」の診断チェックリスト
さてここで、あなたが実際にサザエさん症候群に当てはまっているかについて見ていきましょう。
サザエさん症候群には基準が正確に決まっているわけではありませんが、サザエさん症候群に陥っている人の共通点を見ると、下記の診断項目に絞り込むことができます。
すべて日曜の夕方〜夜に起きることです。
- 翌日のことをイメージしてしまい気分が悪くなる。
- 不安や孤独感、恐怖感を感じる。
- 悲しくなり涙が出てくる。
- 明日のことが気になり眠れなくなる。
- 身体がだるくなる。
- 食欲がなくなってくる。
- 頭痛・発熱・胃痛を感じる。
上記のうち、どれかに当てはまるようであれば、サザエさん症候群と呼ばれる状態になっている可能性が高いです。
また、症状がとてもひどい場合や、慢性的なもの、恒常的なものになっている場合は、サザエさん症候群というよりも「うつ病」に近い可能性があります。
そんなときは、医師に相談するべきです。
しかし、そこまでではないが「うつかも?」と心配な方は、公的機関の診断基準のほか、下記のシオノギ製薬と日本イーライリリー株式会社が提供する「うつ病の症状チェックシート」をぜひ参考にしてください。
サザエさん症候群と「うつ病」の関係性
上記の診断に当てはまっている方の中には、精神的・身体的に苦痛を感じているということは、これはうつ病なのでは?…と感じている方も多いかもしれません。
ここであなたがうつ病なのかどうかを診断することは残念ながらできません。個人によって症状の度合いは異なりますし、専門的な診断を受ける必要があります。
サザエさん症候群とうつ病は異なる
サザエさん症候群は、一般的なうつ病とは異なり「休日〜平日の間」に発生する、体調不良や気分の変化です。対して、うつ病は「ずっと陰鬱な気分が続く」という症状があります。
うつ病の場合、食欲がずっとなかったり、不眠症に悩まされるなどの具体的な症状が継続しますが、サザエさん症候群の場合はそのように継続的なうつ症状はありません。
そのため、「非定型うつ」に症状が似ているのではないか、と言われているのです。
「非定型うつ病」とは何か?
非定型うつ病とは…
非定型うつ病は、何か楽しいこと、望ましいことがあると、気分がよくなります。普通のうつ病(定型うつ病)では、何があっても元気が出ないのに対し、出来事に反応して気分が明るくなるのが大きな特徴です。
非定型うつ病は普通のうつ病とは異なり、一時的に気分が明るくなるのが特徴と言われています。20代〜30代に多いとも言われています。
ただし、サザエさん症候群と「非定型うつ病」で違うのは、「平日の気分の明るさや体調の良さ」はあくまでうつを抑え込んでいる状態であるということ。また、正式な病気であるか、そうでないかということです。
何かをきっかけに気分が悪くなることは誰にでもあることです。
しかし、上記で診断した項目のうち、ストレスを感じて体に異常が出るケースでは、もしかするとサザエさん症候群ではなく「うつ」である可能性があります。
「これくらい我慢できる」と考えず、一度時間を取って医院へ相談しに行くのもひとつの方法でしょう。
「サザエさん症候群」の原因とは|なぜ起きるのかを解説
サザエさん症候群の基本的な意味について見てきましたが、具体的になぜサザエさん症候群のような症状が出てくるのかについて原因を探ってみましょう。
一言で原因を言うとすると「ストレスが原因」ということになるのですが、ストレスそのものがなぜ起きるのか、なぜストレスを解消できていないのか、まで深掘りして分析しないと意味がないですよね。
下記では代表的な原因を解説しているので、ぜひご自身に当てはまっていないかをチェックしておきましょう。
1 生活習慣が整っていない
生活習慣が整っていないと、サザエさん症候群になる原因になります。あなたは下記の項目に当てはまるのではないでしょうか?
- 「日曜日だけ10時間以上寝てしまう」
- 「休日の起床時間がバラバラ」
- 「平日はまともに食事や運動をしていない」
- 「いつも寝坊寸前で出社している」
- 「いつも寝不足気味」
たとえば、栄養をきちんと摂っていない状態だと、脳みそのエネルギーをまともに使うことができず、仕事でもプライベートでも思考が鈍ってしまいます。
睡眠不足だと慢性的に疲れている気分になり、本領発揮ができませんし、運動不足は精神的にも体力的にもネガティブな要素をもたらします。
また、生活習慣がバラバラで整っていないと、「毎日の繰り返し」がない状態であるため、常に余分なエネルギーを使ってしまいます。
生活習慣が整っていないことにより、日曜日の夕方から夜にかけてストレスや一時的な気分の落ち込みに対処できていない可能性があります。
2 休日にやりたいことがなく精神的な疲労が溜まる
休日をスケジュールや予定をしっかりと組んで過ごす人はそれほど多くないはずです。
しかし、休日(平日の余暇時間でもOK)を使って趣味に時間を費やすことは、精神的な疲労を回復する意味でとても重要なことなのです。
特に、スポーツや運動系の趣味は、実際に人をポジティブにさせる効果が科学的に実証されています。
休日に特に予定がなく、やりたいこともない。でも明日は更にストレスがかかることが待っている。そういった先行きの暗いネガティブな気持ちが積み重なっていくと、サザエさん症候群になる可能性が高いでしょう。
3 苦痛にしか感じない仕事をしている
毎日忙しそうにしていながらも、楽しく仕事をしている人。あなたの周りにも何人かいるのではないかと思います。
つまり、仕事に楽しさを感じていれば、必ずしも精神的・肉体的な疲れがサザエさん症候群とは結びつかないのです。もちろん、気づかないのはそれはそれで危険ですが…。
精神的苦痛や身体的苦痛を和らげ、回復するために生活習慣を整えている方の中にも、サザエさん症候群になってしまう人はいるでしょう。
その原因は「苦痛しか感じない仕事をしている」ことにあります。この場合、あなたはその仕事を辞めるべきかどうかを考える必要があります。
4 仕事・プライベートで満足感や充実感を得ていない
仕事やプライベートに限らず、満足感・充実感を得ることができていなければ、すべての行動が苦痛になります。
自分がやりたいことをただ消費していくだけでは、結局満足感を得ることができなくなってしまうのです。
たとえば「仕事自体は上手にこなせているものの、刺激が少なく時間が経つのを待つばかり」という人は、たとえ仕事にストレスを感じていなくても、陰鬱な気持ちになってしまうことがあります。
プライベートも一緒です。たとえば、ゲーム好きだからといって、「日曜日にずっと部屋にこもってゲームをし続ける」だけでは、陰鬱な気分が増してきます。
満足感や充実感は、「ストレスがまったくない状態」を作れば勝手に出てくるものではありません。自分自身で満足感や充実感を感じられるようにしていく必要があるのです。
「サザエさん症候群」になりやすい人の特徴
サザエさん症候群が起きてしまう原因についてはすでに見てきたとおりです。
原因を解決するために行動すればよいのですが、その前に「サザエさん症候群になりやすい人の特徴」を見ていきます。
同じような状況・環境でも「なりやすい人となりにくい人」には差があります。なりやすい人はなりにくい人よりも注意するべきことが増えるため、自分がどちらなのかをチェックしておくことも重要でしょう。
参考程度に、なりやすい人の特徴を確認しておきます。
1 睡眠時間が少ない/睡眠不足である
睡眠時間が少なかったり、睡眠不足になりがちだったりする人は、サザエさん症候群になりやすいと言って良いでしょう。
もちろん、サザエさん症候群になったことで不眠症に悩まされる…という逆のパターンもあります。
ただ、睡眠不足に陥っているケースにも2種類あります。それは、「眠る時間があるのに眠れないケース」と「眠る時間を確保していないケース」です。
眠る時間があるのに眠れない場合はサザエさん症候群のせいで眠れなくなったことが原因ですが、眠る時間を確保していない場合は、眠る時間を確保することが最も大切になりますよね。
眠る時間を削ってしまいがちな方は、日曜日の生活習慣が崩れやすいため、サザエさん症候群にもなりやすいです。
2 テンションの落差がもともと激しい人
気分の浮き沈みがもともと激しい人の場合、日曜日の夕方〜夜の雰囲気をきっかけにテンションがガタ落ちしてしまうことが多くなるでしょう。
性格などの側面がありますのですぐに解決するのはむずかしいですが、ストレスや気分をコントロールする方向から、サザエさん症候群を防ぐ方法を考える必要が出てきます。
3 休日に寝だめしようとする人
「休日に寝だめすれば大丈夫」と考えている人は、実際に寝不足になることが多いです。なぜなら、寝だめはできないということは科学的に実証されているため。
つまり、睡眠時間の長さを決める主な要因は“起きていた時間”の長さではなく、体内(脳内)の”時刻(時計)”のほうなのです」と語っています。
引用:寝だめができない理由が科学的に判明! – 世界睡眠会議
休日にまとめて睡眠時間を確保しようとすると、もちろん休日は無駄になってしまいますし、何より一時的に睡眠不足感が解消されただけで、平日にはまた睡眠不足が続く状況に逆戻りしてしまいます。
4 趣味がなく楽しいと思えることをしていない人
休日に予定を入れず、趣味もない。そういう人は、毎日に充実感を感じることができず。ストレスの溜まる要因にのみ意識が集中してしまいます。
また、蓄積したストレスを解消する手段がない/少ないために、サザエさん症候群に陥りやすくなってしまいます。
5 休みの日は自宅で過ごすことが多い人
自宅で過ごすとは、一人で過ごすことです。家族や恋人が一緒に過ごしてくれるのであればまた別の話ですが、休日に一人で過ごす時間だけが続くと、孤独感が募ります。
もちろん、なにかに没頭していたり、集中していたりする時間は必要ですが、何もしていないのに一人でいると、孤独感を感じやすいために、陰鬱な気分にもすぐになってしまいます。
6 職場の雰囲気や人間関係にストレスを感じている人
職場の雰囲気や人間関係にストレスを感じている人は、休日は普通に過ごせるものの、平日が来ることによるストレスがかなりかかります。
特に人間関係の悩みは、すぐに具体的な「嫌なこと」がイメージできます。
「上司の〇〇さんにまた人格攻撃されるのでは?」「また嫌味っぽいことを言われ続けるのでは?」というストレスは、サザエさん症候群に密接に関係してきます。
ここまで、サザエさん症候群になりやすい人の特徴をご紹介してきました。サザエさん症候群には原因がありますが、生活習慣などに起因して、原因を自ら呼び寄せてしまっていることもあります。
では次に、サザエさん症候群を克服するための対処法について見ていきます。
「サザエさん症候群」を克服するための対策法
サザエさん症候群を克服するための対処法は、常に継続して改善していくものが多いです。
一度試してみたらサザエさん症候群がなくなった!ということはないので、自分と向き合いつつ、少しずつ良くしていく必要があるでしょう。
ですが、あれもこれもと試してみようとして結局何もできないのでは意味がありません。自分のできることからぜひ始めてみてください。
1 生活習慣を整える(食事・睡眠・運動)
生活習慣を整えるとは、「食事」「睡眠」「運動」の3つの週間を整えるということです。
生活習慣を整える|食事
栄養のバランスのとれた食事が正しいのは当然ですが、その前に「3食」を規則的に食べているかどうかが大事です。生活習慣とは、毎日同じことを繰り返すことに重要性があります。
「今日は食べない」「今日は時間が空いているから食べる」など、不規則な生活をしているとおろそかになるのが食事です。
まずは、同じ時間に規則的に3食食べることを意識しましょう。その次に、栄養価などに注意していくことが大切になります。
生活習慣を整える|睡眠
睡眠は、生活習慣を乱す一番の原因になります。もともと不眠症などを患っていない場合は、とにかく一定のリズムで就寝することが大切になります。
ただし、就寝時間を決めるためには自分に最低限必要な睡眠時間を知っておくことが大切です。人の睡眠時間として必要なのは「6時間半〜7時間半」と言われていますが、個人によって差があります。
まずは、自分が6時間で頭がしっかり回るのか、それとも8時間寝ないとだめなのかを知ることから始めましょう。
平日を使って、最も自分が気持ちよく起きた時間を計測しておき、それをもとに睡眠時間を規則的にしていきます。
生活習慣を整える|運動
食事・睡眠を規則的にすることの次は、運動です。疲労回復のためには、あえて身体を動かすことが重要です。
たとえば、休日はジョギングを15分ほど行い身体を最低限動かすことや、3日おきに筋トレをするなどが良いでしょう。
運動方法は今ではYouTubeなどを使ってすぐに学ぶことができますし、エクササイズの方法もたくさんありますので、活用しない手はありませんよね。
運動は、身体の運動不足解消だけではなく、精神的な疲れを癒やすことにも繋がります。運動をするとセロトニンと呼ばれる脳内物質の分泌が促されるため、ポジティブな気持ちになることができます。
2 休日に予定を入れ、スケジュールを組む
ストレス発散をすることが、翌週からのストレスに耐えるための下準備になります。
ストレス発散は休日におこなうのが理想です。平日よりもまとまった時間を取ることができますし、予定も合わせやすいメリットがあります。
休日に組む予定は何でも良いですが、できれば身体を動かす予定が理想になります。スポーツが好きな人はサークルなどに参加するのも良いと思いますし、一人で運動することを決めるのも良いでしょう。
また、積極的に同僚や友人と約束を取り付けることもひとつの方法です。
インドア派の人の場合、ゲームでも漫画でもアニメ視聴でもOKですが「〇〇をする」と決めておくことが大切です。漫然と過ごすことさえ避けることができれば、日曜日も精神的に安定することが多くなります。
「なんにもしてなかったのにもう休みが終わりか…」と感じることのないように、休日にスケジュールを入れることを意識しましょう。
3 「来週に最低限達成したいこと」をあらかじめ決めておく
来週のことを考えるとネガティブな気持ちになってくるというのが、サザエさん症候群の主たる症状でした。つまり、来週への不安をできる限り取り除くことができれば、陰鬱な気分を解消することができます。
その一つの方法としては、「来週に最低限達成したいこと」をあらかじめ決めておき、来週の仕事の目標を設定する方法が挙げられます。
たとえば、あなたが営業職だとしましょう。この場合、売上ノルマがありますね。
ノルマはいつでも厳しく大変に感じるものですが、「ノルマを達成するために何をすればよいか?」まで決まっていれば、気持ちを楽にすることができます。
「〇〇人以上に新規アポを取る」「アポを取った人の中から成約してくれる人〇〇人を目指す」…など、具体的な目標に落とし込むことで、仕事も上手に進めることができます。
それに、この「来週に最低限達成したいこと」を決めることのメリットは別にあります。それは、「来週の自分が頑張ることだから、今の自分は何も考えなくて良い」と感じることができることです。
4 「来週末にやりたいこと」を決めておく
来週の仕事における目標設定をすることと別に、来週の土日にやりたいことを決めておくことも大切になります。
人は「インセンティブ(報酬)」をモチベーションにすることができる生き物です。たとえば、「この仕事をうまく終わらせることができたら、自分にご褒美をあげよう」とすること。
この動機をうまく利用して、来週までモチベーションを維持することができるのです。
休日にサザエさん症候群になりがちな人は、まず最初に休日まで仕事を頑張ることができたご褒美を設定することが大切です。
- 来週末はカラオケに行こう。
- 来週末は友達と約束して買い物に行こう。
- 好きなスイーツを来週末に買って食べよう。
どんなことでも良いので、来週の休日に持ち越せる「やりたいこと」を設定しておきましょう。
5 ルーティンを決めて実行する
ルーティンとは、どんなときでも同じ準備を実行して、集中力や精神の安定を高める方法のことを指します。
たとえば、メジャーリーガーのイチロー選手は、バッターボックスに立つ前後から、いつも規則的な動作をすることで、何年間も高い成績を維持しています。
また、印象的な事例としては、ラグビー日本代表の五郎丸選手も、ルーティンが話題になりました。
このように、ルーティンを決めて実行することができれば、余分な考えを取り入れず、いつも一定のパフォーマンスを出せることがわかります。
サザエさん症候群になりがちな人は、毎回のように襲ってくるストレスやだるい気分と真正面から向き合っているからこそ、日曜と平日の境目で苦しんでいると考えることができます。
そのため、あなたもルーティンを活用して、ストレスや精神的な不安定を乗り越える方法を実践するべきです。
ルーティンは休日でも平日でも実践することができます。たとえば下記のようなものもルーティンになるでしょう。
休日のルーティン
- 平日と同じ時間に起床する。
- 平日と同じ時間にお昼ご飯を食べる。
- 決まった時間に運動する。
- 夜寝る前に瞑想して来週の目標をイメージする。
平日のルーティン
- デスクワークを始めるときに指体操をする。
- デスク上の書類整理から仕事を始める。
- 同じ時間に出勤する。
- 取引先と会う前に同じコーヒーを飲む。
ルーティンは、自分で決めそれを継続することが大事です。…しかし、それだけではなく、「今日は調子が良いな」と思った日にやったことを、次の日も同じように実践することが大事になります。
自分なりのルーティンを発見し、それを継続しましょう。
6 仕事のストレス原因をメモに書き出して整理する(仕事内容や人間関係)
サザエさん症候群の原因は、平日のことをイメージして嫌な気分になることでした。つまり、仕事に原因があることがほとんどであるはずです。
明日が楽しいと分かっているなら、今も楽しい気分になるはず。しかし、サザエさん症候群になっている人は、仕事自体が嫌なことだと感じている状態です。
しかし、「仕事が嫌だ」と感じる原因は人それぞれですし、自分でもその原因が分かっていないことも多いのです。悩みを整理することから、対策を始めることができます。
まずは、仕事で感じる「嫌なことの原因」をメモに書き出してみましょう。
整理するだけでも頭がスッキリしますし、解決するために自分がどう行動していくべきかも自然と分かります。
ただし、自分だけではどうしても解決しない問題のほうが、仕事に関しては多いです。たとえば、人間関係が悪いことや、仕事自体がつまらないなど。
そういう場合は、「転職」を検討してみるのもひとつの方法です。転職方法は下記でもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
まとめ|サザエさん症候群を克服しよう
今回は、「サザエさん症候群とは何か?」…その意味について解説してきました。また、なりやすい人の特徴や原因を解説するとともに、対処法もまとめています。
サザエさん症候群は一朝一夕に治せるものではありませんが、ひとつひとつ原因を潰していき、環境を変えることで解消することができるものです。
ぜひ今回の記事を参考にしていただき、サザエさん症候群を克服する方法を見つけてください。
今の職場に満足してる?リスクなしで転職するための4つのコツ
ここでは、今の職場や待遇、働き方に不満を抱いている方に向けて、転職活動を始めるにあたって必ずおさえておくべきことをご紹介していきます。
転職活動というと、下記のようなイメージがあるのではないでしょうか?
- 「失業リスクがある」
- 「これまでに積み重ねた経験・キャリアがムダになる」
- 「転職すると給料が下がる」
- 「新しい環境に慣れるのが大変そう」
しかし、この4つの不安は下記の「4つのコツ」で解消することができます。転職したいと考えているけど、不安を解消できないと感じる方はぜひ参考にしてください。
1 転職活動に失業リスクはない!
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか?」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
理由1 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」(18.6%)が「減る」(4.0%)を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界(IT)・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由2 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
転職市場が売り手市場だといっても、「実際に自分のもとに内定が来るかは分からない」という不安は残りますよね。
しかし、その点についても心配いりません。今では、「働きながら転職活動をすること」がふつうです。
たとえば、一昔前までは、下記のすべての転職準備を、自分で調べながらやる必要がありました。
- 求人を探す
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 面接準備をして面接日程を応募企業と調整する
- 面接を1次〜3次まで突破する
- 給与条件や入社日を人事側と調整する
- 今の会社を辞めるための退職手続きや保険関係の手続きをおこなう
これだけ見ても、かなり大変であることがわかりますよね。
でも今は、「転職エージェント」を活用することができます。
転職エージェントとは、あなたの代わりに希望条件に合った求人を選び、人事側とスケジュール調整をしてくれたり、履歴書や職務経歴書の添削サポートをおこなってくれたりする無料サービスです。
そのため、転職するために仕事を先に辞める必要はありませんし、会社にバレる心配がありません。また、自分で準備するのは最小限にしたうえで転職活動をおこなうことができます。
…
以上2つの理由から、転職活動にリスクがないことがおわかりいただけたのではないかと思います。転職エージェントについてもっと詳しく知りたいという方は下記記事をご覧ください。
おすすめ記事:転職エージェントとは?おすすめの選び方と比較ポイントを徹底解説!
おすすめ転職エージェントは下記記事でご紹介しています。活用法や利用の流れも解説しているので、「転職エージェントを選びたい」という方はぜひ参考にしましょう。
また、「自分で求人を探したい」「自分のペースで求人を見てみたい」という方は、こちらの「転職サイトランキング」を参考にしてくださいね。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
2 これまで積み重ねてきた経験・キャリアは転職で活かせる
転職するときの悩みのひとつとして多くあげられるのは、「これまで積み重ねてきた経験・キャリアがムダになってしまうかもしれない」という不安です。
特に、30代前後である程度長く職場で働いてきた方や、エンジニアや金融・不動産などの専門的な営業をしてきた方は、そう感じることも多いでしょう。
これまで得てきた経験を活かすには、「同じ業界・職種/業種で活躍することができる仕事」を探すことが大切になります。
「同じ業界・職種/業種」で活躍することができる仕事を探すには、「業界・職種/業種に特化した転職エージェントや転職サイトを使うこと」をおすすめします。
あなたの経験・キャリアを正しく評価してくれる職場であれば、今の給料よりも高い金額を提示してくれます。
もしなかったら、そのときは転職をしなければ良いのです。
業界・職種/業種専門の転職エージェントや転職サイトとは、たとえば「IT業界に特化した転職サービス」「広告業界に特化した転職サービス」「看護師・保育士・介護などの転職サービス」など様々です。
業界特化型の転職サービスや、特定業界に強い転職サービスは、兄弟サイト「IKIKATA Database」のTOPページで掲載しています。
どんな経験・キャリアであっても、それを評価してくれる職場は必ず存在します。
もちろん、経験・スキルによって大幅に求人の見つかりやすさや条件は変化しますが、「今の職場に不満を感じている」のであれば、転職活動を始めてみるべきですよね。
3 転職しても給料は下がらない
「転職すると給料が下がる」と何となく悪いイメージを持っている方はいないでしょうか?
それはあくまでリストラなどが行われた過去の話です。今でもリストラの危険性がまったくないわけではないですが、自発的におこなう転職活動で給料が下がることはありません。
それはなぜかといいますと、最初に給与条件を検索できる転職サイトや、給与条件を代わりに交渉してくれる転職エージェントは無数に存在するからです。
特に、あなたの代わりに給与交渉をおこなってくれる転職エージェントに依頼することで、年収アップが可能です。
年収アップ転職をしたいと考えているなら、下記に掲載されている転職エージェントのうち、特に自分に会っていそうなものを順位1位から見てみることをおすすめします。
また、実際に今のあなたの職種・業種の求人が一般的にどの程度の年収なのかを調べることも大切です。そんな方は転職サイトに登録し、職種/業種の条件から求人を探してみることをおすすめします。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
4 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
転職活動自体はスタートでしかなく、本当に大切なのは「実際に内定をもらい入社したあとに後悔しないか?」という不安を解消することですよね。
「こんな職場に転職するくらいなら、以前の職場にいたほうが良かった…」という後悔をしたくない方は、転職活動に後ろ向きなはずです。
しかし、今の職場に不満を持っている方こそ、転職エージェントを使うべきです。
それはなぜかといいますと、転職エージェントでは応募先企業の内情や上司の情報、会社の雰囲気や残業時間の実態などについて詳しく教えてくれるからです。
あなたは、今の職場に不満を感じているからこそ、「転職先の内情」をしっかり知ったうえで転職したいと考えているのではないでしょうか?
実際に転職するかどうかは置いておいて、今の職場をほかの職場と比較してみることで、あなたが本当に満足できる仕事を見つけることができるでしょう。
おすすめ記事:おすすめ転職エージェントランキング!選び方や注意点・活用法まとめ
参考資料:サザエさん症候群 – Wikipedia
参考資料:サザエさん症候群 – ピクシブ百科事典