「SWOT分析」は、企業の事業戦略やマーケティングの基礎となる有名なビジネスフレームワークの一つです。
あなたがビジネスパーソンであれば、「SWOT分析」を実施する経験を持つ方もいるでしょう。また、マーケティングを専攻している学生の場合も、なじみ深いフレームワークかもしれませんね。
SWOT分析はビジネスの機会をとらえるために欠かせないフレームですが、スキルアップしたいビジネスパーソンや、大学生活中に経験を積みたい、成長したいと考えている学生にとって応用しやすい「思考の枠組み」でもあります。
今回は、このSWOT分析を用いて成長するため、スキルアップするための”ミッション”を策定する方法を紹介していきます。
事業だけではなく個々人の目標達成にも、SWOT分析は便利なんです。
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「SWOT分析」とは何か?
「SWOT分析」を使ったミッション策定を知る前に、ビジネスフレームワークとしての「SWOT分析」とはどんなものなのか把握しましょう。
「SWOT分析」とは?
SWOTは、S:強み、W:弱み、O:機会、T:脅威の頭文字の略した名称。自社を取り巻く環境(=外部環境)による影響と、自社の現状(=内部環境)を分析し、自社のビジネス機会を見つけていく手法です。
外部環境は「機会(Opportunity)」、「脅威(Threat)」の2つで構成されており、内部環境は「強み(Strength)」、「弱み(Weakness)」の2つで構成されています。
特に、内部環境は自社でコントロールすることができるので、まずは外部環境を現状として分析したのちに、内部環境を分析するプロセスが一般的です。
SWOT分析を事業組織が行うことで、「自社や市場を取り巻く環境の変化に対応し、自分がどういった方法で自らの強みを活かせるのか」を考えることができます。
たとえば、SNSの波及によりそれ以前の広告モデルが通用しなくなった時代にいち早くサービスの方向性を変えることや、広告の効果的な手法を見極め切り替えた事業者はSWOT分析をもとに戦略を策定できた、ととらえることができますね。
SWOT分析以外にも、様々なビジネスフレームワークがあります。よって、SWOTだけを考えていれば大丈夫、というわけではありません。
しかし、自社のミクロな点から分析を行って、「機会を活用する」ことに焦点を絞ってマーケティングができる「SWOT分析」は、後述するように「個人のスキルアップ」や「自己成長」といった個々人の行動を効果的にすることに関して整合的だといえます。
分析を始める前に「目標」を決める
SWOT分析を活用した個人のミッション-つまり「目標」-策定の方法を説明していく前に、あなたは「どんなことを達成したのか?」を決めなくてはなりません。
SWOT分析は「ミッション」「目標」に関する策定をすることはできますが、ミッションそのものを作ることはできません。
「目標」「夢」「達成したいこと」がない方は、漠然としていてもいいので思い浮かべてイメージできるようになりましょう。「自分の理想像」をイメージするのもいいでしょう。
自分の理想像をイメージするためには、「ロールモデル」を見つけることが大切です。「尊敬する人」「ああいう風になりたいと思える人」を探すことも、夢や目標を持つために大切なことです。
参考記事:キャリア形成のための「ロールモデル」-2つの見つけ方
SWOT分析を個人のミッション策定に活用する!-外部環境
では、SWOT分析によるミッション策定を始めましょう。紙とペンを用意するとはかどりますよ。
(1)「O:機会」を考える
まずは、自分の外部にどんな機会があるのかを分析しましょう。
たとえば、学生ならインターンシップや留学への機会、学生団体やサークル活動の幹部などの活動場所やコミュニティが「機会」に当たります。
ビジネスパーソンならば、「転職」「昇進」「プロジェクトリーダー」「部下の存在」などの自分の周辺環境が「機会」に当たります。
あなたに与えられたチャンスをどのように活かすのか。それを考えるためには、自分の外部から自分へともたらされる機会をできる限り知っておく必要があるのです。
(2)「T:脅威」を考える
次に、自分の外部にどんな「脅威」があるのかを分析しましょう。
学生ならば、「単位を落とす」「希望する研究室に入れない」「幹部として活動できていない」「アルバイトで勉強する時間がない」などのことが「脅威」に当たります。
ビジネスパーソンならば、「仕事での失敗」「マネジメントの不足」「社内政治に巻きこまれる」「会社の業績が悪い」などといったことが「脅威」に当たります。
チャンスを活かすだけではなく、自分の身に降りかかる脅威をできるだけ知り、それに対して回避策や解決策を練ることで、自分へともたらされる「機会」を十分に活用することができます。
SWOT分析を個人のミッション策定に活用する!-内部環境
次に、内部環境をもとにミッション策定を詰めていきましょう。
(1)「S:強み」を考える
「強み」は、外部環境の「機会」に照らし合わせて考えます。
学生で「インターンシップへの機会」がある場合は、「インターンに参加することで通常の学生よりも早く社会経験を得ることができる」という強みがあります。
ビジネスパーソンで「転職の機会」がある場合は、「新たな業種・職種の場で、前職のスキルを活かしたシゴトができる」という強みがあります。
このように「外部環境の機会」→「機会に対する強み」を見つけることで、自分の理想像に対して今の自分のどのような「能力」を伸ばすべきかが分かるでしょう。
あなたは、発見した強みをどのように活かして「ミッション」を達成しますか? 考えてみましょう。
(2)「W:弱み」を考える
「弱み」は、外部環境の「脅威」に照らし合わせて考えます。
学生で「単位を落とす脅威」がある場合は、「勉強時間を確保するためにはどうすればいいのか?」というアプローチで脅威に対する改善策を考えることができます。
ビジネスパーソンで、「会社の業績が悪いという脅威」がある場合は、「会社に依存しないための個人のスキルアップを目指す」というアプローチで改善策を考えることができます。
あなたは、自らの「脅威による弱み」に対してどのように判断し、行動するかを決めることで、「ミッション」の達成をジャマする要因に目を光らせることができるのです。
以上、「外部環境の分析」→「内部環境の分析」→「ミッション達成のためにすべきことの策定」の一連の流れを説明しました。
まとめ
1.「外部環境」である機会と脅威をよく知ること
2.「内部環境」である強みと弱みを発見して、強みを活かし弱みを改善すること
3.強みの活用と弱みの改善で「ミッション」を達成するために「すべきこと」を見つける
「SWOT分析」を個人の目標達成に応用することで、自分が将来に向けて持つイメージを具体的な行動に「見える化」することができます。
「ミッション策定」で明日から行動に移す
今回は、ビジネスフレームワークである「SWOT分析」を用いて、個々人の「目標」「ミッション」の計画を策定し、「行動に移す」ための分析方法を説明しました。
どれも、それほど悩まずにリストアップできる要素ですので、紙とペンを用意して、自分で書いてみてください。その行動ひとつで、今後の将来の行動が決まるといっても過言ではないでしょう。
うまくフレームワークを活用して、自分のミッションを達成するために邁進していきましょう!
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