「仕事効率化」は忙しいビジネスパーソンであれば、誰しもが望むことではないでしょうか?
でも、仕事効率化を図ろうとしても「ゼロベース」から今より効率を上げていくのは、それほど簡単なことではありません。
また、「効率化」を考えるより前に、「日々の業務」に忙殺されてしまい、効率化を考える暇もない…そんな方もいるでしょう。
そこで今回は、「仕事効率化」のために必要な思考法(考え方)を4つリストアップし、ご紹介していきます。コラム内容から着想を得て、自分なりにカスタマイズするのも一つの方法です。
まずは、「知り」「学ぶ」こと。それから着実に実践していきましょう。
Contens
「効率化」とは?
「効率化って何?」と問われたとき、あなたならなんと答えるでしょうか?
「仕事のスピードを上げること」「複数の業務を並列してこなすこと」…すぐに思いつくのはこんなところですよね。でも、違うんです。少なくとも、「効率化」は、仕事量やスピードだけで達成できるものではありません。
「効率化」とは、「属人的な部分を減らす」ということです。
「属人」の意味とは、「人を基本にして考えること」の意味です。つまり、「効率化」とは「個々人のシゴトの量やスピードに依存しない仕組みを作る」ということなのです。
あなたが「この忙しすぎる状況を変えたい」「今取り組んでいることをもっと効率よくできないか?」と考えたとき、その解決策として導き出すべきことは、あなたが無理をしてスピードを上げたり、マルチタスクに働くことではありません。
「あなたがやらなくても大丈夫」という状況を仕組みとして作る。これこそが、本当の意味での「効率化」なのです。
この点をはき違えないようにしておくことで、仕事効率をアップさせようとしたときの考え方や行動がまったく違ったものになってきます。
「効率化」の意味
「属人的」な考え方・行動ではなく、「あなたが無理をせずとも仕事がうまくまわる仕組み」を作ること
「仕事効率化」をするための4つの方法
(1)考える量を減らす仕組みづくり
「効率化」は、「無理をせずとも仕事がうまくまわる仕組み」を作ることです。
そのためには、毎日行う業務にできる限り「思考を巡らさない」ことが必要です。
人のクリエイティビティ(創造性)には限界があります。人が一日に考えられるものごとの量は無限ではありません。大切なのは、本当に必要なことに思考を巡らし、そうする必要のないことには頭を使わないという「割り切り」です。
たとえば、「メール」。
メールには下記のようなものがあります。
・お礼
・日程調整
・会議の議事録共有
・問い合わせ対応
日程調整や会議議事録共有のためのメールはフォーマットを作成しておき、日付や宛先などといった変更点だけをチェックする仕組みを作ることで、毎回文面を考える手間が省けます。
このように、できる限り「フォーマット」「テンプレート」「マニュアル」にできるものはどんどんそういった仕組みとして作っていきます。もちろん、「周囲の人と共有する」ことも忘れないでください。
「スピードを向上させる」という考え方だけで効率化をしようとすると、メールや問い合わせにすばやく反応しようと気持ちだけが空回りし、メールや連絡のミスが発生してしまいます。かえって時間がかかってしまうことは避けたいものです。
「考える量を減らす仕組み」
「フォーマット」「テンプレート」「マニュアル」をできる限り作成し、周囲に共有する
(2)反復と習慣化
マニュアル人間という言葉は、一般的にネガティブな表現ですが、実はとても重要な「シゴトへの態度」であるということができます。
効率化のためには(1)でご紹介したように、できる限りマニュアルやフォーマットを作成し、「考える量を減らす工夫」をする必要があります。
しかし、仕組みを作って終わりではなく、そういったフォーマットや、マニュアルを読まずとも自然と手が動くようなレベルで「習慣化」することができれば、その分、「作業にかかる時間」が短縮されるでしょう。
何度もマニュアルを確認しつつ業務を行っていては、時間がかかってしまい、マニュアルを作成した意味がなくなってしまいます。しかし、人は仕組みを先に作らないとなかなか効率的に動くことはできません。
何度もマニュアル通りに動いて、ある程度自らのシゴトを「ルーティン化」することが大切です。杓子定規でシゴトをすることは避けるべきですが、「反復」と「習慣化」によって、日々の業務を「体で覚える」ようにしていきましょう。
「反復」と「習慣化」
日々の業務のマニュアルを反復し習慣化することで「時間短縮」を行う
(3)スケジュールをこまめに管理する
「スケジュール管理」は、シゴトを効率的に進めるために必ず必要なものです。
スケジュール管理は、手帳でもスマホのカレンダーでも、使いやすいものを活用すべきです。しかし、「複数のスケジュール帳」を使っていると、忘れてしまったり、ダブルブッキング(予定がかぶること)が発生してしまいますので、スケジュールを書き込むものは「一本化」した方がよいでしょう。
スケジュール管理を徹底することで、自分が今抱えているシゴトや、すべき業務が「見える化」します。記憶に頼るのではなく、実際に書きこむことで、シゴトに着手するスピードや順序立てがスムーズになります。
「スケジュール管理をしている時間がもったない!」という人も、一度スケジュール管理に時間をかけて、一息ついてからシゴトを始めてみましょう。やみくもに取り組むよりも、冷静な行動ができるはずです。
スケジュール管理
予定やTodoをこまめに記載することでスケジュールを「見える化」する
(4)「量」ではなく「時間」でシゴトを制限する
企画書の作成や、市場分析などに関する情報収集など、一定以上の「作業量」が欠かせないシゴトが存在します。
特に、そういった業務は裏付けとなるデータが不可欠。今は情報社会ですから、情報を集めることに慣れてさえいれば、簡単に情報収集を行うことができます。
しかし、情報収集はキリがないのも事実。「あれも、これも」と、集めるべきだと思えるような情報は無限に転がっています。
ですから、情報収集などのシゴトに関しては「量」でキリをつけるのではなく、「時間」で区切ったほうが、効率的にシゴトを進めるうえで有効です。「情報収集に用いる時間は1時間以内」と決めるなど、あらかじめ制限を設けておきましょう。
情報収集に限らずとも、「時間に制限を設ける」ことで時間に対する意識が生まれ、シゴトのスピードを上げることができます。しかし、ミスの温床となることも多いため、スピードよりも”正確性”を優先することが大切でしょう。
情報収集は量ではなく「時間」で制限する
必要なシゴトの「量」に見切りをつけるためには、時間による制限が有効
「仕事効率化」は、あなたの時間をより生産的にするための方法である
今回は、仕事効率化のための思考法を4つご紹介してきました。
「考える量」「反復と習慣化」「スケジュール管理」「「時間制限」。効率化のの基本となる考え方は、どんな「効率化」を図るときにも必要なものです。
最も大切にしなければいけないのは、「効率化」を個々人の負担にしてはいけないということ。「忙しすぎる」「効率が悪い」と感じる場合は、個々人の能力ではなく、「仕組み」に問題があると考えることが大切です。
仕事効率化は簡単なことではありません。一生懸命シゴトに取り組む人ほど、今より改善を加えることには困難があるでしょう。しかし、その分だけあなたの生産性は向上していきます。
常に改善を加えていけるような向上心は、あなたのパフォーマンスを無限に向上させることに繋がります。
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