株式会社リアルカレッジ 代表取締役 中谷裕次氏が語る コワーキングスペースから作る新しい教育システムとは?

IKIKATA 中谷裕次
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今回は、「株式会社リアルカレッジ」代表取締役である中谷裕次さんのIKIKATA。

仙台のコワーキングスペース「リアルカレッジ」を運営している中谷さん。地域活性化のために欠かせない「若者」、「学生」の活動を促進するために、業界を問わず事業を展開しています。

ソーシャルアントレプレナー(社会起業家)のロールモデルである中谷さんの「生き方」「働き方」を知ることで、社会貢献をしたい学生や、社会的意義のある事業を展開していきたい未来の「起業家」がどんな考え方をするべきかが分かります。

 

具体的な業務

 

「株式会社リアルカレッジ」の代表取締役をしています。(株)リアルカレッジ以外にも多くの仕事を個人で持っていますので、今回は仙台で展開している内容に絞ってお話しします。

仙台で展開している主な事業として、コワーキングスペース「リアルカレッジ」の運営をしています。

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「リアルカレッジ」は、学生団体やビジネスマンが使用しやすいと感じる安価なフリースペースや貸し会議室が(宮城県)仙台市に少ないことから、地域活性化のために欠かせない「学生」の活動を促進することを目的として、事業展開しています。

しかし、学生さんやNPO法人さんのミーティングや個人利用に関しては無料で、イベントでの使用や全体貸し切りの時は小額の料金を頂くので、ほぼ趣味というか、ボランティアみたいな気持ちの事業としてやっています。

それ以外にも、教育事業として宮城県内の私立高校のカリキュラム作成に携わらせて頂いたり、出版事業として「スーパー高校生」と呼ばれている子のフォローや書籍を執筆していたり…

—手広い業界に携わっているのですね!

 

今の仕事に就いた経緯・キッカケ

 

工学博士として考える-「化学」は「人を幸せにするツール」である-

 

—「リアルカレッジ」で代表取締役を務める以前の経歴について教えてください。

私は名刺に「工学博士」と肩書がついていますが、実は研究してたのは工学ではなく、”化学”なんですよ。

 

—なぜ、研究分野として「化学」を選んだのですか?

私の地元、大阪で「化学フェスタ」というイベントがたまたま開催されて、そのイベントに当時通っていた高校の代表として参加させて頂いたことがあったんです。

そこで、一般の方に化学実験の「デモンストレーション」をすることになりました。(フェスタのお客さんに)デモンストレーションを見て喜んでもらえたり、感心してもらえたりといった経験を得ることができまして。

そのとき、まだ高校一年でしたが、「化学って、『人を幸せにするツール』なんだな」と気づくことができたんですよ。

その後、大学や学科の選び方もこだわって考えるようになり、化学は、もはや趣味みたいなものになってしまって、大学進学後もずっと化学を専攻し、大学から最初の就職まで、ずっと「化学」に携わっていました。

 

—「化学フェスタ」の経験がなければ、ずっと化学を続けることはなかったと思いますか?

かもしれないですね。「人を喜ばせることができる」という風に思えていなかったら、自分で研究テーマを決めて研究することもできなかったんじゃないかな…と思います。

 

仙台で活動するのは「国益」のため

 

—仙台を拠点に「リアルカレッジ」を作るキッカケはなんでしょう?

色々な理由があるのですが、たまたま東松島でボランティアの活動を行っている、「みまもり隊」が主催したイベントに参加し、そのときに、学生団体所属の多くの学生さんと出逢いました。話を聞いてみると「活動するための拠点が少ない」「使いやすいスペースが仙台駅周辺にない」など、社会貢献活動をする団体にとって障害になることがらがすぐに見えてきました。

「皆、活動したいのに、これはもったいない」と感じました。

また、たまたま仙台市で行われた「学魂祭」のクラウドファンディングの支援をしたことも理由の一つです。

実際、私自身は東北地方自体が新規参入に近いんです。自分のカバーできるフィールドを広くしたいという考えもあり、さらに東北で自分自身が”プレイヤー”として力試しをしたい気持ちもあります。

時期として、仙台に初めて関わったのが2015年の10月くらいで、コワーキングスペース「リアルカレッジ」を仮オープンしたのが3月。公にオープンしたのが4月2日。HPや予約システム、スタッフの体制が整い出したのが1ヶ月後のゴールデンウィーク明けくらいなので、まだまだ駆け出しのヒヨっ子です。(笑)

 

—コワーキングスペースを作るにあたって、大変だったことは?

物件には、様々なこだわりを持っていたので、以前の職場は千葉だったんですが、シゴトの合間を縫って物件を1000件くらい見て周っていました!

でも、一番苦労したことは、物件の契約です。「コワーキングスペース」という概念や言葉が仙台ではそれほど浸透していなくて、どういう事業業態か分からなく、説明をしても理解されにくい。「コワーキングスペース」を仙台市内で運営されている方々にも、初めにご助言頂いたのが、この物件契約の問題でした。

(株)リアルカレッジは、コワーキングスペース「リアルカレッジ」事業が目立ってはいますが、幸いにも他の事業として、「IT」「手品」「教育コンサルティング」「人材コンサルティング」「出版」「講習(セミナー)」「イベント運営」等、多岐にわたる事業を展開しているため、それらの事務所と共に、空きスペース部分をコワーキングとして開放しているシステムになっています。

それにより、雑居ビルではなく、普通の建物やビルの中でスムーズに契約し、展開できたと思います。

中谷裕次(なかたに・ゆうじ)

中谷裕次(なかたに・ゆうじ)大阪府高石市出身。 清風南海高校卒、名古屋大学博士卒(専門は化学)。卒業後は、帝人株式会社を2年で退社し、現在は株式会社リアルカレッジの代表取締役社長兼CEOであり、仙台の学生に特化した東北最大級のシェアスペース「リアルカレッジ」の仕掛人でもある。中学、高校と運動部で全国大会に出場や大阪選抜合宿でキャプテンを務める。大学では、ステージマジックを専門とし、プロと同じ舞台に立ち活躍。その後、大学の研究では、国家研究員(DC1)に選抜や、化学業界の学会で賞(国内外で14件受賞)を総ナメし、賞コレクターとしても有名であった。日本化学会発行の化学誌やノーベル賞受賞者との対談記事など、多数メディアで取り上げられている。研究と並行し、東海地域の100以上の学生団体やNPO法人と関わり、メンターやまとめ役としても活動していたことから、博士課程学生のエリート教育に特化した文科省プロフラム(リーディング大学院)にも所属し、全プログラム内で初めて学生のみで提案・企画・運営する全国規模での学生会議(合宿)の概念を導入し、主催した。現在は、官公庁や教育系のコンサル、地域活性化、出版、金融、IT、イベント業など、多種多様な仕事をこなすトータルコーディネーターである。

 

 

仕事で工夫していること・考えていること(職業観・ポリシー)

 

教育を通して学生が「新たな価値観」を創る

 

—「リアルカレッジ」を含む教育事業を展開していく中で、どのような考えに重きをおいて活動されていますか?

最も重きを置いているのは「地域活性化」ですね。

仙台という土地を見ていると、どうしても「生きる力」が若干弱いと感じています。震災から5年の月日が経過してはいますが、たくさんのお金が被災地に送られているのにも関わらず「自走していない組織」が多いと感じています。

そこで、そういった組織や活動をサポートすることができないかと考えました。そして、「生きる力」をどうやって地域にもたらすのかと考えた結果、”教育”を通して学生へ新しい価値観を創ることへ至りました。

生きる力を育むためには、「新しい価値」を創造し、これからの時代に通用する考え方や実践力を身につけなければならない。

しかし社会人になると、会社という組織に属してしまう分、「自由が効かない」ということがどうしても多い。それに比べて学生は「価値観を変える」という意味で「手堅い存在」だと考えています。

 

—仙台で活動するにあたって、これからしたいと考えていることはなんでしょう?

コワーキングスペース「リアルカレッジ」や、「教育事業」で教育システムを変えていきたいです。今の大学生ができることを高校生が、今の高校生ができることを中学生ができる。教育システムを変えて、「高い教育レベルの人たち」がぼこぼこ出てきたら、面白いと思いますね。

その為には、おそらく、学校の中の教育システムを変えるより、学校の外で教育するシステムの方がハードルが低い。

外での教育をコワーキングスペース「リアルカレッジ」で進めていき、価値を感じてもらえた学校などには、実際に中学や高校の教育カリキュラム内に価値観を変化させるシステムを仕掛けていこうと考えています。

 

中谷さんのような職種・業種に必要なスキル

 

「巻き込み力」で多くの人とつながりを持つ

 

—教育事業に限らず、中谷さんは様々な分野で活躍されていますよね。中谷さんのように、「人とのかかわり」を多く築きシゴトをしていくためには、どんな考え方、行動が必要でしょうか?

まずは、相手にどれだけ最高のメリットを渡せるかがポイントです。複数の組織とプロジェクトを進めることも多いので、バランス良く相手の「ここは必ず欲しい」と思うメリットを、きっちりスタート前に棲み分けして、提示していけるかですね。

大きなことをやろうとすると、それなりの「根回し」が必要になります。やはり、大きな組織や影響力のある人ときっちり手を結べるかが大事です。たとえば新聞社、TV局、官公庁等。そういった、ところの「パス」を持っていると、その分できることの幅が広がります。

そして、人と知り合い「つながる」ためには、キッカケがつかめるような「質問」をするチカラ、いわゆる質問力が大事です。
”相手が深く考える質問や、聞きたくなる話題の提供”をその場その場で行い、「もう一度、中谷と話したいな」と思ってもらえる要素を作っていく。

そうすることで、次の機会につなげることができます。相手に「中谷には時間を割きたい」「お金や労力をかけても良い」と思って頂けて、初めてまともに「つながる」ということですね。

 

中谷さんのような職種・業種を目指す方々へのメッセージ

 

現場を生で見て判断すること

 

—中谷さんが「教育システムを変える」とおっしゃったように、世の中に変化をもたらしたいと考えている方は多いと思います。そういった社会貢献意識の強い方々や、これから社会問題を解決しようと考えている方々へメッセージをお願いします。

「情報に踊らされる」ことがないようにした方がいい。そのためには、現場で生の物事を見ること。実際に見てみると、「聞いていた内容と全然違う!?」ということが多いんですよ。

もちろん、情報だけで判断することも大切です。でも判断するためには、情報の母数をたくさん取らなければならない。しかも、それぞれ別のコミュニティから。それは「膨大な人脈」がないとできませんから、やっぱり生で現場を見た方がいいんです。

現場を見て、辛いこともあります。実際、知らない方がいいこともありますし。それでも、現場に足を運び、プレーヤーとしても関わってみることは、近道だと感じています。

余談ですが「相容れないもの」同士が関わることによって、簡単なイノベーションは起こります。

手品であれ、スポーツであれ、(今までの)自分とまったく関係ないフィールドで「ゼロベース」で積み上げていく動き方の概念を持っておくと、何かと便利と思います。

—ありがとうございました!

 

 

<株式会社リアルカレッジ・中谷さんの情報>

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コミュニティスペース「リアルカレッジ」公式HP

リアルカレッジ -学生のためのコミュニティスペース- Facebookページ

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