懐疑的なものの見方は時として重要ですが、状況によっては人のポジティブな思考を邪魔したり、他人のやる気やモチベーションを阻害してしまうことにも繋がるため、注意が必要です。
懐疑的なものの見方や考え方は、自分で上手にコントロールして使い分けないと、人に不快感を与えたり、重要な局面で他人に迷惑をかけてしまうことに繋がります。
可能な限り、懐疑的でいるべきときと、懐疑的な考え方をやめておくべき状況とで、使い分けができるようにしておくと良いでしょう。
そこで今回は、懐疑的な人の特徴とメリット・デメリット、そして懐疑的な性格・思考を改善する方法について解説していきます。
自分自身の懐疑的な部分を直したいと考えている方や、周囲に懐疑的な人がいる方はぜひ参考にしてください。
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「懐疑的」の意味と使い方
懐疑的な人の特徴を見ていく前に、そもそも「懐疑的」とはどのような意味を持つ言葉なのかを明確にしておきましょう。
本来懐疑的ではない人が、間違った認識で「自分は懐疑的な人物だ」と考えてしまうと、自分に自信を失ったり、人とのコミュニケーションが難しくなってしまうことがありますので、注意が必要です。
懐疑的の意味
懐疑的であることの意味は、「懐疑」という言葉の意味を知ることで明確にすることができます。
辞書をひくと、「懐疑」とは「疑いを抱くこと」と単純明快な意味で説明されています。
かい ぎ くわい- [1] 【懐疑】( 名 ) スル
①疑いをいだくこと。 「 -心」 「 -的」 「事更物々しく否定し,-して得々たるが故に滑稽なのである/竹沢先生と云ふ人 善郎」
②〘哲〙 十分な根拠がないために,判断を保留・中止している状態。
つまり、懐疑的とは、物事の意味や理解について「それは本当なのか?」と疑いを持つ姿勢や態度のことを指す言葉といえそうです。
懐疑的の例文・使い方
懐疑的であるとは、おおよそ「否定的である」ということと同じ意味を持ちます。また、物事に不信感を抱いているときや、半信半疑であるときも、懐疑的という言葉を使います。
- あの人の言っていることについて、私は懐疑的だ。
- 彼女は懐疑的な姿勢を貫いている
- 何事につけても懐疑的な見方をする性格をしている。
懐疑的の類語・言い換え語
懐疑的であるという言葉は、下記の言葉で言い換えることもできます。それぞれ少しずつニュアンスが違いますが、おおよそ同じ意味であると理解しておきましょう。
- 半信半疑
- 不信感を抱く
- 疑惑がある
- 否定的・批判的である
- 疑義
- 疑念を抱く
なにかに対して信じられない気持ち、信じることができない理由があるときに使うのが「懐疑」です。そして、その姿勢を「懐疑的」と言います。
懐疑的の対義語・反対語
懐疑的の対義語としては、下記のような言葉が挙げられます。
- 確信/確信的
- 盲信/妄信的
- 信頼感のある
- 信心深い
- 信仰心がある
懐疑的が物事を疑う姿勢であることに対して、上記の言葉は何かを疑う余地なく信じていることを表す言葉です。
「確信」は「絶対にこうだ」と心の底から思えていることを表しています。盲信は盲目的に何かを信じ込んでしまっている状態なので、少しネガティブな意味です。
ここまで「懐疑的」の意味について解説しました。
懐疑的であるということは、物事に対して「疑いを持っている状態」であることを指します。懐疑的であるかどうかには個人差がありますが、懐疑的な人には共通する特徴があります。
次は、懐疑的な人の特徴をご紹介していきます。
懐疑的な人の特徴・性格とは?
懐疑的な人の特徴・性格は下記の5つです。
ほかにも、懐疑的な人の特徴には様々なものがありますが、まとめると下記のような側面があることを抑えておきましょう。
ただ、一つ注意したいのは「懐疑的であることは悪いことではない」ということです。懐疑的であるということは、それだけ物事を警戒し、論理的に考えることができることでもあります。
直さなければいけない部分を見つめ直すためにも、懐疑的である人の特徴を詳しく見ていきましょう。
1 警戒心が強い
懐疑的な人は、警戒心が強いです。
たとえば、仕事で上司から「こうすると良いよ」とアドバイスを受けたとします。この場合、真っ直ぐ受け止める人とは違い、懐疑的な人は「本当にそうなのだろうか?」と疑いを持ちます。
つまり、この情報をうのみにすることで自分が損をしてしまったり、デメリットが起きたりすることはないか?と常に考えることができているのです。
場合によっては警戒心が強いのは”強み”になりますが、積極的なチャレンジが必要な場面や、リスクを取って挑戦しなければいけない場面では、後手に回ってしまうことが多いです。
2 論理的な思考能力がある
ただ単に怖がりであったり、心配性なだけではなく、論理的な思考力があることによって懐疑的になります。
懐疑的になるということは、普通の人が何も考えず賛成してしまうことや、すぐに信じてしまうことに対して疑問を持つということ。
つまり、それだけ論理的に物事を考えることによって疑いを持つことが増えるということなのです。
ただし、根拠をはっきり他人に伝えることができなかったり、説明不足だったりすると、論理的に考えているのにもかかわらず、他人から「何でも否定から入る人だ」というレッテルを貼られてしまうことがあるので、注意が必要です。
3 自分の考えと行動に根拠や自信を持っている
自分の思考や考え、行動に自信を持っている人は、それだけ自分とは異なる考えや意見に対して懐疑的になることが多いです。
自分の考えをもとに議論したり、自分の考えをはっきりと主張することは大切ですが、一方で柔軟な対応や人の意見を取り入れる余裕が必要なシチュエーションも多いです。
つまり、自分の考えや行動に自信を持ち、他人の行動や考えに懐疑的でいると、その懐疑的な側面が他人から見て悪い印象を与えてしまうことがあります。
4 否定的・批判的な言動が多い
懐疑的な人は、他人の意見や行動に対して批判的であったり、否定的であったりすることが多いです。
否定的・批判的であることには正の側面があります。
誰も反対意見を言えない環境で一人懐疑的な視点を持っている人物がいることで、間違った意見を正すことができるケースも多いです。
しかし、たとえば意見をできる限り多く出し合うブレインストーミングなどの打ち合わせでは、否定的・批判的な態度は必要ありません。
そのため、懐疑的な人はシチュエーションによってものの見方や視点を切り替える必要があるでしょう。
5 人のアドバイスをそのまま受け入れることが少ない
懐疑的であるということは、人から受けたアドバイスやフィードバックを率直に受け入れることが少ないです。
「警戒心が強い」でも解説しましたが、懐疑的な人は他人から受けたアドバイスを「本当にそうだろうか?」と考え直すことから始まります。
アドバイスには、聴くべきものと参考にはするが鵜呑みにしてはいけないものをしっかり分けることが大切です。そのため、懐疑的であることは大きなメリットになります。
しかし一方で、素直に反省点や改善点を見出すことができないケースもあります。
ここまで、懐疑的な人の特徴をご紹介してきました。
懐疑的であることは、常に悪いことばかりではなく、上手にコントロールしていけばむしろポジティブな側面が多いことも事実。
しかし、シチュエーションによってはメリットにもデメリットにもなるのが「懐疑的な考え方・行動」なのです。
次は、懐疑的な考え方や行動を改善し、うまくものの見方をコントロールするための方法について見ていきましょう。
懐疑的過ぎる性格・思考を改善する方法
懐疑的なものの見方をすることができる人には、問題点を発掘し、それを共有することができるというビジネスシーンで役立つ能力があります。
しかし、一方で懐疑的な姿勢が仇となり、周囲に迷惑をかけてしまう、順調に進んでいた物事をストップさせてしまうことも多いです。
下記の改善方法を参考に、懐疑的な考え方を自分でコントロールしていきましょう。
1 懐疑的な態度を客観視して問題に取り組む
懐疑的な人が最も最初にやるべきことは、「懐疑的な人物である」ということを自分自身で客観視することです。
自分の気持や考えをさらに客観的に見ることを”メタ認知”と言いますが、このメタ認知を実践します。
メタ認知をすることで、懐疑的になっている自分自身を冷静に見つめることができ、状況に応じて今は懐疑的なものの見方をやめておくべきかどうかを判断することができます。
たとえば、チームメンバー全員でとにかく多くの意見を出し合う会議のフェーズでは、一度懐疑的な自分を止め、相手の意見を受け入れることに集中することができます。
2 課題・悩みのポイントを特定する
懐疑的な人の中には、「感覚的に疑っている」という物事も多いのではないでしょうか?
たとえば、明らかに失敗しそうな提案をされたときは、直感的に懐疑的な姿勢になってしまうはずです。しかし、これではあなただけが懐疑的な姿勢を貫くだけで終わってしまいます。
まずは、あなたがどのポイントを疑っているのか、注目しているのかを特定することが重要になります。
なぜ、あなたは懐疑的になっているのか、懐疑的になっている理由は何かを特定し、なんとなく疑ったり警戒心を持ち続けるのは止めましょう。
3 紙に書き出す・人に話すなどのアウトプットを心がける
懐疑的であることは決して悪いことではありません。
しかし、あなたは懐疑的な思考で課題や問題点、悩むポイントを理解できていたとしても、あなたと話し合いをしている相手やチームメンバーが同じように課題に気づいているわけではありません。
そのため、あなた一人が懐疑的な姿勢を貫くのではなく、課題や悩むポイントを言葉にして周囲に伝えるようにすることが大切になります。
たとえば、髪に書き出して問題点を洗い出す、改めて機会を設け懸念点を話すなどのアクションを取ることが重要になるでしょう。
そうすれば、「否定から入る人」というレッテルを貼られることはなく、常に物事を冷静に見ることができる人物として評価されるようになります。
4 ネガティブな思考を止める
懐疑的な人のすべてに当てはまるわけではありませんが、否定形の言葉を多用したり、相手を批判することが多い人は、まずネガティブな思考から入るのを止めましょう。
物事を疑う行為自体は悪いことではありませんが、否定から入ってしまうとあなたの周囲の人々を萎縮させたり、モチベーションの低下を招く恐れがあることに留意しておくべきです。
ネガティブな思考を止めるためには、「肯定的な人物」を目指すことも大切です。
おすすめ記事:肯定的な人の特徴とは|意見や使う表現が否定的な人の克服法もご紹介
まとめ|懐疑的な思考はバランスが大切です
今回は、「懐疑的とは何か?」ということから始まり、懐疑的な人の特徴や、懐疑的過ぎる性格を改善するための方法をご紹介してきました。
懐疑的であることは決して悪いことではありませんが、ときと状況をわきまえて、上手に懐疑的なものの見方をコントロールしていくことが重要です。
今回の記事を参考に、バランスの取れた懐疑的な姿勢を保つことができるようにしていきましょう。
今の職場に満足してる?リスクなしで転職するための4つのコツ
ここでは、今の職場や待遇、働き方に不満を抱いている方に向けて、転職活動を始めるにあたって必ずおさえておくべきことをご紹介していきます。
転職活動というと、下記のようなイメージがあるのではないでしょうか?
- 「失業リスクがある」
- 「これまでに積み重ねた経験・キャリアがムダになる」
- 「転職すると給料が下がる」
- 「新しい環境に慣れるのが大変そう」
しかし、この4つの不安は下記の「4つのコツ」で解消することができます。転職したいと考えているけど、不安を解消できないと感じる方はぜひ参考にしてください。
1 転職活動に失業リスクはない!
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか?」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
理由1 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」(18.6%)が「減る」(4.0%)を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界(IT)・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由2 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
転職市場が売り手市場だといっても、「実際に自分のもとに内定が来るかは分からない」という不安は残りますよね。
しかし、その点についても心配いりません。今では、「働きながら転職活動をすること」がふつうです。
たとえば、一昔前までは、下記のすべての転職準備を、自分で調べながらやる必要がありました。
- 求人を探す
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 面接準備をして面接日程を応募企業と調整する
- 面接を1次〜3次まで突破する
- 給与条件や入社日を人事側と調整する
- 今の会社を辞めるための退職手続きや保険関係の手続きをおこなう
これだけ見ても、かなり大変であることがわかりますよね。
でも今は、「転職エージェント」を活用することができます。
転職エージェントとは、あなたの代わりに希望条件に合った求人を選び、人事側とスケジュール調整をしてくれたり、履歴書や職務経歴書の添削サポートをおこなってくれたりする無料サービスです。
そのため、転職するために仕事を先に辞める必要はありませんし、会社にバレる心配がありません。また、自分で準備するのは最小限にしたうえで転職活動をおこなうことができます。
…
以上2つの理由から、転職活動にリスクがないことがおわかりいただけたのではないかと思います。転職エージェントについてもっと詳しく知りたいという方は下記記事をご覧ください。
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おすすめ転職エージェントは下記記事でご紹介しています。活用法や利用の流れも解説しているので、「転職エージェントを選びたい」という方はぜひ参考にしましょう。
また、「自分で求人を探したい」「自分のペースで求人を見てみたい」という方は、こちらの「転職サイトランキング」を参考にしてくださいね。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
2 これまで積み重ねてきた経験・キャリアは転職で活かせる
転職するときの悩みのひとつとして多くあげられるのは、「これまで積み重ねてきた経験・キャリアがムダになってしまうかもしれない」という不安です。
特に、30代前後である程度長く職場で働いてきた方や、エンジニアや金融・不動産などの専門的な営業をしてきた方は、そう感じることも多いでしょう。
これまで得てきた経験を活かすには、「同じ業界・職種/業種で活躍することができる仕事」を探すことが大切になります。
「同じ業界・職種/業種」で活躍することができる仕事を探すには、「業界・職種/業種に特化した転職エージェントや転職サイトを使うこと」をおすすめします。
あなたの経験・キャリアを正しく評価してくれる職場であれば、今の給料よりも高い金額を提示してくれます。
もしなかったら、そのときは転職をしなければ良いのです。
業界・職種/業種専門の転職エージェントや転職サイトとは、たとえば「IT業界に特化した転職サービス」「広告業界に特化した転職サービス」「看護師・保育士・介護などの転職サービス」など様々です。
業界特化型の転職サービスや、特定業界に強い転職サービスは、兄弟サイト「IKIKATA Database」のTOPページで掲載しています。
どんな経験・キャリアであっても、それを評価してくれる職場は必ず存在します。
もちろん、経験・スキルによって大幅に求人の見つかりやすさや条件は変化しますが、「今の職場に不満を感じている」のであれば、転職活動を始めてみるべきですよね。
3 転職しても給料は下がらない
「転職すると給料が下がる」と何となく悪いイメージを持っている方はいないでしょうか?
それはあくまでリストラなどが行われた過去の話です。今でもリストラの危険性がまったくないわけではないですが、自発的におこなう転職活動で給料が下がることはありません。
それはなぜかといいますと、最初に給与条件を検索できる転職サイトや、給与条件を代わりに交渉してくれる転職エージェントは無数に存在するからです。
特に、あなたの代わりに給与交渉をおこなってくれる転職エージェントに依頼することで、年収アップが可能です。
年収アップ転職をしたいと考えているなら、下記に掲載されている転職エージェントのうち、特に自分に会っていそうなものを順位1位から見てみることをおすすめします。
また、実際に今のあなたの職種・業種の求人が一般的にどの程度の年収なのかを調べることも大切です。そんな方は転職サイトに登録し、職種/業種の条件から求人を探してみることをおすすめします。
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4 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
転職活動自体はスタートでしかなく、本当に大切なのは「実際に内定をもらい入社したあとに後悔しないか?」という不安を解消することですよね。
「こんな職場に転職するくらいなら、以前の職場にいたほうが良かった…」という後悔をしたくない方は、転職活動に後ろ向きなはずです。
しかし、今の職場に不満を持っている方こそ、転職エージェントを使うべきです。
それはなぜかといいますと、転職エージェントでは応募先企業の内情や上司の情報、会社の雰囲気や残業時間の実態などについて詳しく教えてくれるからです。
あなたは、今の職場に不満を感じているからこそ、「転職先の内情」をしっかり知ったうえで転職したいと考えているのではないでしょうか?
実際に転職するかどうかは置いておいて、今の職場をほかの職場と比較してみることで、あなたが本当に満足できる仕事を見つけることができるでしょう。
おすすめ記事:おすすめ転職エージェントランキング!選び方や注意点・活用法まとめ
参考資料:懐疑的の意味・解説 – weblio辞書
参考資料:懐疑の意味・解説 – weblio辞書
参考資料:懐疑的(読み)かいぎてき – コトバンク
参考資料:懐疑(読み)かいぎ(英語表記)skepsis; doute – コトバンク
参考資料:「懐疑」の意味 – goo辞書