「やりたいことが見つからない」という悩みを抱えている方は年代・年齢を問わず多くの人が抱える悩みです。
仕事だけではなく魅力的な趣味がないと感じている方や、主婦の方を筆頭に時間を有効活用できていないと感じている方が抱える悩みでもあります。
しかし、「やりたいことが見つからない」という悩みを抱えている方の中で最も深刻なのは、20代若者の「やりたいことがない」という悩みではないでしょうか。
世の中には「やりたいことの見つけ方」が豊富にあるものの、悩みの解決に至っていない人が多いのは不思議なことです。
そこで今回は、「やりたいことがない」と悩む若者が陥りがちな落とし穴について解説していきます。
今回のテーマについて考えることで「やりたいことがないとき、どう行動していけばやりたいことを見つけられるのか?」ということにヒントを得ることができます。
Contens
「やりたいことが見つからない」と悩む原因とは?
やりたいことが見つからないと悩むきっかけとは?
「やりたいことが見つからない」という悩みは、下記のようなことをきっかけにして抱くものです。
- 高校/大学などの進路を選ぶとき
- 就職活動で企業や職種を選ぶとき
- 転職活動で次の仕事を探すとき
- 生活を充実させる趣味を探すとき
趣味の見つけ方に関しては、自分が”楽しい”と心の底から感じられるようなことを実際に試してみて、その中から最も楽しいと感じるものを選ぶ…というのが普通です。
しかし、学校や大学を選ぶ進路選択や就活、転職に関しては「一度失敗してしまったら取り戻しが効かない」と捉えてしまい、決断を足踏みしてしまうことが多いです。
やりたいことを見つけるためには、当たり前ですが「様々なことに挑戦してみる」ことが最も大切になります。
しかし、やりたいことが見つからないと感じるとき、私たちは心の中でこう考えてしまいます。
- 私にはできそうもない。なぜなら、○○をしたことがないからだ。
- 私には選べない。なぜなら、○○に挑戦し失敗したことがあるからだ。
- 私にはわからない。なぜなら、○○をやりたいと思ったことがないからだ。
就職・転職や進路といった、一度間違えれば取り返すことのできないものであればあるほど、私たちは思考停止してしまい、やりたいことがまったくないように感じるのです。
若者の「やりたいことが見つからない」はなぜ危険なのか?
さきほどは、「やりたいことが見つからない」と感じてしまう原因・きっかけについて深掘りしていきました。見つからない理由は、大きく2つに分けることができます。
- 見つけるためのアクションを取っていない。
- 決断できる環境だが、選択肢を選んでいない。
上記2つの理由のどちらに当てはまる場合もやりたいことを見つけることができない理由となりますが、特に危険なのは「2.決断できる環境だが、選択肢を選んでいない」ということです。
それぞれについて解説していきます。
1 見つけるためのアクションを取っていない
30代〜40代に差し掛かると、これまで人生や仕事において取り組んできたことに結果が出てきます。
そのため、特に意識していなくても、経験則や体験をもとに自分の得意・不得意について学ぶことができています。
30代、40代でもやりたいことが見つからないという悩みを抱えている人は多いですが、20代の若者と比べて「やりたいこと」を見つけるための判断材料が多いとも言えるのです。
しかし20代若者の場合にはそうはいきません。
なぜなら、30代・40代のビジネスパーソンと比べて、20代のうちは、やりたいことを見つけるための判断材料が少ないからです。
自分の得手・不得手について自らアクションを取って学びに行かなければならないことがわかります。
「何でもいいから手当たり次第に手を出していって、できるだけハマりましょう。」とホリエモンチャンネルで堀江貴文さんが述べています。
アクションを取った数でやりたいことを明確にすることが、やりたいことを見つけるために重要です。
出典:堀江貴文のQ&A「小さい成功を体験しよう!」〜vol.650〜 – 堀江貴文
ただ「やりたいことを見つけるためにはまず行動すべき!」というアドバイスは、堀江さん含め様々な方が述べていることでもあります。
つまり、「とりあえず行動する」というだけでは、やりたいことが見つからない場合もあるでしょう。もしくは、単純に行動することができていないか、そのどちらかです。
まずは、自分が行動できていないだけなのか、他に問題がありそうなのかについて考えましょう。
2 決断できる環境だが、選択肢を選んでいない
「自分では行動しているつもりなのに、どんなことに対しても興味を抱かない」という悩みを抱えている場合、単純な行動力の問題ではないことが分かります。
どんなことに対しても興味を抱かない原因は、さきほど解説したとおりです。私たちは、自分にできそうもないことや、一度失敗していることに対してうがった目で見てしまうクセがあります。
- 私にはできそうもない。なぜなら、○○をしたことがないからだ。
- 私には選べない。なぜなら、○○に挑戦し失敗したことがあるからだ。
- 私にはわからない。なぜなら、○○をやりたいと思ったことがないからだ。
つまり、イメージでなんとなくできそうにないことや、経験不足により苦手だと感じることに関しては、最初から「選ばない」と決めてしまっている。
そうしてしまうことで、結果としてやりたいことが見つからないという状況に陥ってしまうのです。
行動しているつもりでも、実は自分には簡単にクリアできそうなものばかりやっていたり、いざ苦手なことが出てくるとつまらないと辞めてしまったりする経験があるのではないでしょうか?
思い当たるフシがある人は、一度「やりたいことを決める」という本質に立ち返ってみましょう。また、「できない理由を探していないか?」と自分に問いかけることも大切になります。
「やりたいことを見つける」ときの6つの落とし穴
やりたいことを見つけるためには、「見つけるためのアクションを取ること」「できない理由を探さず、本質的にやりたいことを探す」の2つが重要であることを解説しました。
つまり、やりたいことを見つけるためのマインドセット・考え方については後ほどご紹介しますが、ここでは「やりたいことを見つけよう」と行動し始めた人が陥る「落とし穴」について解説します。
1 手当たり次第始めたもののどれも中途半端になる
「まず行動してみること」は、やりたいことを見つける上で欠かせない要素です。
しかし、手当たり次第に始めたは良いものの、結局何も続けることができないまま、やりたいことを見つけられずに終わってしまうケースがたくさんあります。
最近はブログで生計を立てている「ブロガー」という職業が一般的になってきていますが、ブログ執筆を実際に継続できる人はほんの一握りであることもよく言われていることです。
ブログに限らず、やりたいことを見つけるためには「始める」だけではなく継続することが重要です。
ただし、手当たり次第に始めること自体は良いことです。チャンスの数が多いほど、見つけられる確率は高くなります。
しかし、時間的制約や体力・精神力・集中力は有限です。同時に取り組める物事には限界があることも、同時に認識しておくことが大切です。
2 苦手なことばかり克服しようとしてしまう
やりたいことをやれるように努力していくことは重要なこと。今現在の自分ができることだけが、今後自分にとってやりたいことである保証はないからです。
しかし、「努力=苦手なことの克服」ではありません。
得意なことでお金を稼げるようになることや、やりたいことをさらに伸ばして活躍できるようになること、楽しくやりたいことだけをやれる生活にすることなど、苦手なことを克服することだけにフォーカスすべきではないときもたくさんあります。
やりたいことを見つけるという本質を見失わずに、正しい努力でやりたいことを見つけられるようにしていきましょう。
3 ギブアンドテイクを忘れる
「なにかを始めたい」と考え新たなことにチャレンジするときは、誰かに教えを請うこともときには重要です。
たとえば、転職活動で情報収集をするなら、なりたい職種になるための勉強方法などを知るために、すでにその職種で働いている人からアドバイスをもらうことも必要になります。
しかし、人間関係はギブアンドテイクが重要であることも同時におさえておきましょう。自分がやりたいことを突き進めるために、誰かに迷惑をかけることは避けるべきです。
やりたいことを見つけるためには積極的な行動が必要ですが、一方で自己本位の姿勢だけではやりたいことを継続することはむずかしいでしょう。
4 ずっと「入門」「初心者」のままである
なにかを新しく始めてみることはどんな場合でも重要です。「やりたいことが見つからない」の第一ステップは、とにかく自分がやりたいと感じることに手を出してみること。
しかし、「1 手当たり次第始めたもののどれも中途半端になる」のポイントでも解説したように、自分が様々なものごとに取り組むには制約・限界があることを忘れると中途半端になります。
また、物事は何でも継続するとむずかしいことが増えていきます。たとえば、資格が必要な職種を目指したい場合、勉強が進むに連れ難解な問題や高いハードルが見えてくるでしょう。
一方、新しいことを始める当初はワクワクしますし、やる気にも満ち溢れていますよね。
いつまでも何かの「入門編」ばかりをやっていたり、いろいろな物事に取り組むものの、どれも初心者レベルで終わってしまうケースも多いことに注意が必要です。
5 評論家・批評家のマネごとになってしまう
ある程度特定の分野に詳しくなっていくと、評論家・批評家の真似事をしてしまうケースもあります。
そもそも、自分はやりたいことを見つけるために様々なことにチャレンジしていたのにも関わらず、いつしかチャレンジする人を下に見たり、冷やかしの目線を持ったりしてしまうことも多いです。
たとえば、独立してフリーランスとして生きていこうとしていた人が、事業に失敗し再就職した結果、これから独立しようと考えている人に対して否定的な態度で評価する…といったことです。
6 実はそれほど楽しくないのに辞められなくなる
やりたいことを見つけるうえで最もむずかしいことは、自分にとって今取り組んでいる物事は本当に「やりたい」「楽しい」と感じられているのかどうかを判断することです。
たとえば、本当はプログラマーとしての仕事は好きではないのにも関わらず、これまで学習や仕事に費やしてきた時間や労力を考えて、自らの気持ちを無理やり切り替えようとするケース。
プログラマー以外の仕事でも、当てはまる方が多い事例ではないでしょうか。
本当にやりたいことを見つけるためには、今続けていることを辞める決断をすべきときもあります。時間や人生は有限なので、「何に一番に取り組みたい/取り組むべきなのか?」は常に考えるべきです。
まとめ|落とし穴を避けてやりたいことを見つける
やりたいことを見つけるためには、下記の6つの落とし穴に注意しましょう。
- 手当たり次第始めたもののどれも中途半端になる
- 苦手なことばかり克服しようとしてしまう
- ギブアンドテイクを忘れる
- ずっと「入門」「初心者」のままである
- 評論家・批評家のマネごとになってしまう
- 実はそれほど楽しくないのに辞められなくなる
やりたいことを見つけるためには、上記6つに注意し、自分が本当にやりたいことはなにか、その本質を常に考えて行動することが重要です。
がむしゃらに行動したり、考え込んでふさぎ込むだけでは解決しない問題です。行動しつつ自分の行動をしっかり振り返り、自分の人生や仕事を考えていきましょう。