「思考力」が社会人にとって必要なスキルであることはもはやいうまでもありません。
しかし、「思考力」というものは当たり前すぎて普段「鍛えよう」「意識しよう」とは思わないのではないでしょうか?確かに、普通に生活し、仕事をするうえで「思考力」を全く意識していなくても、それほど悪い影響はありませんよね。
しかし、「新しいアイディアを創出する」「悩みや課題を解決する」といった、どんなシゴトでも必要なことは「思考力」を意識的に磨いていくことが大事です。なぜならば、「思考力」とは、鍛えれば鍛えるほど「伸びる」「成長する」ものだからです。
今回は、アイディア創出や悩みや課題の解決のために必要な「思考力」について解説し、その「鍛え方」を3つ紹介していきます。思考力を鍛える方法は世の中にたくさんありますが、今回のコラムでは特に効果が高く、実践しやすいものを紹介していますので、ぜひ実践してみてくださいね。
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「思考力」とは?
思考力の鍛え方を知る前に、そもそも「思考力とは何か?」ということを整理しておきましょう。
「新学社-思考力–思考力とは–」では、「思考力」を心理学研究の側面から下記のように説明しています。
心理学では、思考という働きは、観察や記憶によって頭の中に蓄えられた内容をいろいろ関係づけ、新しい関係を作り出す働きとみなされている。(引用:新学社-思考力–思考力とは–)
加えて、「思考力」は、より詳しく3つの側面に分類することができます。
思考の基本3様式
「概念作用」
2つ以上のものごとから共通している特質を取り出して、それらを言葉で表したものが「概念」です。たとえば、私たちが「ネコ」と聞いて思い浮かべるのは”あの”ネコですが、人それぞれで違った形ではなく、皆が共通してあの「ネコ」を想像することができます。これを、思考力の「概念作用」といいます。
「判断作用」
2つ以上のものごとを関連付けて考え、そのものごとの関係を判断するのが「判断作用」です。たとえば、道徳的に「良い」「悪い」と判断する場合は、「悪い」という概念と具体的な情報を関連付けて判断します。そのときの思考は「判断作用」になります。
「推理作用」
「推理作用」は、事実と事実を関連付けて考えて、一つの結論を導き出す考え方です。「演繹法」と「帰納法」という考え方があります。演繹法は、「一般的なことから特殊なことを導き出す方法」帰納法は、「一つ一つの特殊なことから一般的なことを引き出す方法」で、これらは「推理作用」の種類です。
このように、「思考力」とひとことで言っても、多くの意味合いがあります。思考力を鍛える方法を試す前に、この「概念作用」「判断作用」「推理作用」の3つを分けて考えておくと、より効果的に思考力を鍛えることができます。
「思考力」の鍛え方-3つの方法
思考力を鍛えるためには、斬新なことを一つおこなうよりも、日常的な「習慣」を身に着けることが重要です。そこで、今回は日常的な習慣で思考力を鍛える方法を3つ紹介していきます。
(1)目標設定
目標設定は、「思考力」を鍛えるために有用です。誰しもが、日々の仕事や生活において「目標」を持ちますが、それをそのまま「思考力を鍛える方法」として高めていきましょう。
具体的には、具体的な目標設定のためのフレームを知り、それをもとに目標設定をすることです。そのフレームに関しては、IKIKATAコラム「目標設定サボってませんか?目標設定のための2つの方法」で紹介しています。
(2)疑問を見つける
日常の中で課題解決のために「疑問」を持つことが重要です。日常的な、些細な失敗に対して明確な問題意識を持ちその解決に取り組むこと、また、些細な疑問「なんであの店は流行っているんだろう?」というようなことに関しても疑問を抱いてみましょう。
そして、自分なりの”解”をまとめてみる。文章化して、思考を「見える化」するのも一つの方法です。
(3)発信する
SNSや会議の場で実際に自分の考えやアイディアを話す。このことが最も思考力を鍛える方法になります。
「目標設定」「疑問を見つける」の2つは自分の中で完結するものですが、「発信」は誰かに向けて行うアウトプット。よって、責任が伴います。しかし、「思考力をなぜ鍛えるのか?」という原点に立ち返れば、自分や誰かのために、自らの思考力を生かしたいからこそ、私たちは思考力を鍛えようとしていることになります。
「思考力」に責任を持たせるために、「発信すること」は大変重要な方法になります。
これら3つを習慣化することで、「思考力」を日常的に鍛えておくことができます。習慣として「考える」作業をおこなっておくと、突発的に質問されたり、商談を進めたり、といった場合にも悩まずにロジカルに答える・話せるスキルを身に着けることができるでしょう。
「思考力」は基本を押さえて鍛える
今回は、思考力に関する解説と、日常的な習慣から思考力を鍛える方法3つを紹介しました。
思考力自体は、「見えないもの」ですが、私たちにとって不可欠なものです。日常の習慣によって「思考力」を鍛えることは、すぐにわかりやすい成果が出てくるわけではありませんしかし、着実に「鍛える」ことができます。
なぜなら、思考力は「実際に頭を使う」ことで鍛えることができるからです。思考力の意味を理解しながら、意識的な思考力強化を目指す必要があります。
ぜひ、今回ご紹介した方法を実践してみてくださいね!