Contens
今の仕事で工夫していること・考えていること(職業観・ポリシー)
—ハーベストでシゴトをするにあたって、意識していることはありますか?
大人も子どもも成長する仕組み創り
「何を」言うかではなく、「誰が」言うかということですね。
「誰が」言うか…できるだけ沢山の大人に参画してもらう、そのルートを作りたいと考えています。講座自体は年間,何度も開催していてそのために講師の方々とのアポイントなどをとっているのですが、講師の方のバリエーションの数に比例してより多くの「キッカケ」が作れるはずであり、「もうひとがんばり」できると思っています。
自分の人生の「谷」のような「ターニングポイント」をどのように乗り越えたのか、そういうことを振り返るキッカケや失敗体験の内省というのは、講師ご本人にとってもいい「棚卸し」になり、次なる困難に立ち向かうための自信となっていきます。その話を通じて、これからやってくる困難や、それをどう越えていくかという疑似体験が、中学、高校生にとって勉強になるんですね。
また、こうした体験を通じて、早い段階で「動き出す」高校生が出てきたときに、彼らを支援する「仕掛け」を創っていくことも必要だなと考えていますね。
大人になるまでに必要な出会いの数は決まっている
たぶんきっと、”一人前の大人になるまでに出会わなきゃ行けない人の数”というのは決まっているのですよ。
ただし、現代社会では昔の過干渉だった大人がたくさんいたころと異なっていて、IT、電子化で家族すらも「アトム(原子)化」してしまっている状態。だからこそ、加速度的に大人に揉まれる環境というものが、だんだん少なくなってきているんですよね。
その状態を少し前の時代に戻すそうと、色々な大人と子どもの「クロスポイント」を作り出す、ということを意識していますね。
生きる力のサイクルを回す
「アントレプレナーシップにあふれている人」を巷にあふれさせるためには、若者の「バイタリティサイクル」を回す必要があるんです。
最近,研修を受けている岸英光さんから教えていただいた話なんですが,簡単な例でいうと「いたずらっ子」を想像すると分かりやすいですね。いたずらは、確実に”内的動機”が出発点になっていますよね。
実際に実行して失敗したら悔しい。成功すれば喜ぶ。そして成功するためならほかのみんなに働きかける。誰が率先してやるかもオペレーションしなくちゃいけない。
そういったバイタリティサイクルを回すなかに必要な力能は、いわゆる社会人基礎力を引き合いに出して当てはめてみることだってできるんです。
だからこそ、そういう「いたずらっ子」がたくさん集まれる、いろんな企てができる、そんな場所を創る必要があると思っています。
僕らがハーベストで実践している「生きる力をつけるための環境づくり」というのは、いたずらっ子の「内発動機」に着火するためのプロジェクトだと思います。
山﨑さんのような職種・業種に必要なスキル
心配の枠を外す
—山﨑さんはハーベストにおいては様々な人に「アクション」していくことが機会として結構多いと思います。山﨑さんのように人の「内発動機」にまではたらきかけるような仕組みを創る実践者になるために必要なマインドはなんでしょうか?
なぜ、今のような取り組みをよっているのかといえば、やはり「人が好き」「人たらし」というところでしょうか(笑) というよりも、「人が成長するのが好き」みたいな感じですね。
小さい頃から、 人に何かを提供して「面白い」と喜ばれるのが好きで、みんなで面白いことをしでかすのが好きで…でも、それってみんなそうだと思いますね。
キャリアセミナーで、一人の高校生に「心の底からスカッとしたときってどんなとき?」と聞いたら、「部活で優勝したとき」というんですよ。そこで「一人でもそうかな?」と聞くと、そこで「あっ…」と気づいたわけですね。
誰かと一緒に何かをする。その「承認プロセス」がイチバン大事なんです。
バレーボールでハイタッチをするのも、”承認プロセス”ですよね。そういう機会を経て、中高生の「承認」をしてあげる必要があります。
かつての自分がそうでしたが、中高生だと、やっぱり「心配性」の人が結構いるわけです。そんな中高生が、「底抜けの楽観主義者」と出会ったとき、自分が今までどのくらい小さなことで悩んでいたのかを知ることができる。
若い子はやはり「心配し過ぎている」から、その心の枠を外したいですね。
山﨑さんのような職種・業種を目指す方々へのメッセージ
「ありがとう」から見出す他己認識
若い人にイチバン必要なことって、「他己認識」なんですね。人は頭でっかちだから何にでも意味を持ちたがります。でも、イチバン大事なのは「ありがとう」といってもらえること。その言葉をもらった瞬間に、自分に意味を見出します。
だから、僕は若い人に「君はどうやって人に”ありがとう”を言ってもらいたいのか?」を問うています。
人にとって「ありがたい」ものを創る。自分にしか提供できない「ありがとう」を見つける。
そのためには、やはり人に会っていく中で、いろいろな自分の面を出していきながら、その中の「輝く面」を見つけることが必要なんです。
そして勉強というものは,そんな人と出会うために必要な「コネクター」を持つことなんだよって。
「生きること」「働くこと」「学ぶこと」はすべて一直線で繋がっているんだよって、そういう風に中高生には伝えていますね。それこそ、「生き方」だと思います。
—ありがとうございました!
<ハーベスト・山﨑さんの情報>