転職を検討する理由は人それぞれ。さまざまな「転職理由」があります。
そして、転職者が転職する理由の中には「職場の人間関係が悪い」というものがあります。転職者の転職理由ランキングでは、人間関係で転職する人は18位とそれほど多くはありません。
しかし、職場での不満や悩みの多くを占めるのは「人間関係」であることには、頷けるのではないでしょうか。
つまり、「人間関係で転職することは悪」というイメージがあるため、転職理由として人間関係を上げる人自体が少ないということができます。しかし、正しい転職方法を実践すれば、転職のおおもとの動機はさほど問題ではありません。
今回は、人間関係が原因で転職を考えている方向けに、転職活動の際に必要な転職理由の考え方や、面接選考時の伝え方について解説していきます。
この記事を読むことで、人間関係が原因で転職を検討したい方が転職に成功するためのノウハウについて学ぶことができます。ぜひ参考にしてください。
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人間関係が理由で転職をすることが間違いではない理由
人間関係を理由として転職を考えている人は、転職者全体の中でどのくらいいるのでしょうか。
大手転職サイトDODAの調査によると、人間関係が理由で転職を考える方はそれほど多くないことが分かります。ほかの転職理由に比べると人間関係が原因で転職を考えている人はあまりいないようです。
しかし、周りの転職者にあなたと同じケースが少ないからといって、「転職してはいけない」理由にはなりません。
転職前に考えておくべきことや、具体的な転職方法、そして「『転職理由(退職理由)』を面接でどう伝えるか?」に注意すれば、転職先に悪いイメージを持たれることなく転職活動を成功させることは十分に可能です。
転職時に必要な「転職理由」の考え方・伝え方は記事後半に掲載しています。
「人間関係に悩む人」が女性に多い理由
転職者の転職理由を表すデータには、「厚生労働省 平成27年雇用動向調査結果の概況」というものがあります。
<転職入職者が前職を辞めた理由のTOP項目>
■男性のケース
- 「その他(出向など)」→26.8%
- 「定年・契約期間の終了」→15%
- 「給料等収入が少なかった」10.5%
■女性
- 「その他の理由(出向等を含む)」→24.6%
- 「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」→13.8%
- 「職場の人間関係が好ましくなかった」12.2%
このデータから分かることは、少ない割合ではあっても男女問わず「人間関係が原因で退職する人がいること」、そして「人間関係を理由とした転職は女性に多い」ということです。
特に女性の場合は、何かと人間関係に悩む方が多いのではないでしょうか。職場の派閥やグループ、地味な嫌がらせなどがある場合も女性に多いですよね。
人間関係は、自分ひとりで抱え込むと体調や精神の不良につながってしまいます。また、自分ではどうしようもできない悩みが多いです。今回の記事内容を参考に、転職を検討すべきでしょう。
人間関係だけではなく「体調不良」が転職の理由に含まれる方は、下記記事も参考にしてくださいね。
転職時に必要な「転職理由」の考え方・伝え方は記事後半に掲載しています。
転職したくない方が考えるべき3つのこと
人間関係に悩む方がイチバンすべきことは「転職」である。それが今回の記事で伝えたいことです。しかし、「今すぐに転職できない」という方も当然いらっしゃいます。
そんな方は、まず最初に「今の悩みを改善する・和らげる」ための方法を知り、実践することが大切です。
また、転職を検討している場合も、ただやみくもに転職先を探すのではなく、今の仕事を辞めるかどうかをハッキリ決めることが重要でしょう。
1 第三者に改善を依頼できるか確かめる
人間関係に悩みを抱えているということは、自分ひとりでその状況を打開したり解決できなかったりする場合がほとんどであるといえます。そんなときは、人事部や上司など、第三者でかつ権限のある立場の方に相談することが最も確実です。
特に、ハラスメント行為に関することがらは自分一人で対処せず、人事やほかの上司に相談することをおすすめします。
2 身近な人に相談してみる
身近な人に相談することもひとつの方法です。
たとえば、恋人や家族、友人や同僚に相談を持ちかけてみましょう。場合によっては、あなた自身気づかない人間関係を改善するためのヒントをもらえるかもしれません。
身近な人に今考えていることを素直に話すことで、より冷静に考えることができるでしょう。
ただし、「転職すべきかどうか?」は、安易に他人の意見を聴くべきではありません。親身になってくれる人といっても、転職市場やあなたの仕事ぶりをすべて知っているわけではないからです。
転職相談をしたい場合は、キャリアカウンセラーや「転職エージェント」に相談することをおすすめします。転職エージェントは下記でご紹介しています。
3 コミュニケーションの見方を変えてみる
コミュニケーション方法や人との接し方を変えてみることで、ストレスが軽減する場合もあります。コミュニケーション術に関しては、当メディア「IKIKATA」でも多数のコラムを掲載しています。ぜひ参考にしてください。
「それでも悩みが解決しそうにない」「明日からまた仕事にいくのが辛い」…そんな方は、具体的な転職方法を知り、行動することが大切です。
下記では、転職面接で伝える「転職理由」の考え方や伝え方をご紹介していますが、転職前に「実際に転職することが可能なんだ!」と理解してもらえるような内容になっています。
これから転職活動を始めたい方は、記事後半もぜひ参考にしてください。
人間関係が原因の転職で必要な「転職理由」の考え方と伝え方
人間関係を理由として転職活動を行う際に必要な、「転職理由の考え方や伝え方」を学んでいきましょう。
転職の面接では、多くの場合「前職を辞めた理由」「転職活動をした理由」を質問されます。あなたがなぜ今自社に応募しているのかを、採用企業はよく知りたいからです。
この答え方をマスターすれば、転職活動で怖いことは何もありません。ぜひ最後まで参考にしてください。
1 転職理由を明確にする
面接で、前職の人間関係について直接聞かれることはまれです。しかし、今のあなた自信に問いかけてみて「人間関係がどのように悪いのか?」をハッキリ言葉にすることはできるでしょうか?
ほとんどの人は、嫌な思い出や辛かったことを思い出すことはあっても、実際にその思い出や出来事を言葉としてハッキリ述べることがむずかしいのです。
転職理由がはっきりしていないと、転職活動では一貫した行動ができなくなるため、失敗する可能性が高くなります。
人間関係の理由を具体的にするためには「本来できたはずなのに、人間関係に問題があることによって出来なかったこととは何か?」を考えてみるとわかりやすいです。
下記では、悪い例と良い例を掲載しています。
<転職理由をハッキリ言えていない例>
営業職として自社商品・サービスを提案する仕事をしていたが、時短や効率化を強引に推し進める上司によって、パワハラに近い叱りを受けていた。
<転職理由をハッキリ言えている例>
営業活動をするにあたって、前職では時短や効率化を偏重する流れがありましたが、その中でも顧客満足度を下げずにお客様に商品を提案できるよう努めておりました。しかし、貴社の事業活動を拝見し、自分自身のこれまでの努力をもっと活かせるのではないかと思い、転職を決断しました。
悪い例では、一見しっかり説明できているように見えます。しかし、それを聞いている相手側に立つと「果たして本当にパワハラに当てはまるのか?」は分かりません。
一方、良い例では「限られた環境の中で何を頑張っていたか?」が明確になっています。
このように、理由を具体的にする際には「ポジティブ」かつ「転職動機」まで含めることが大切です。
2「転職する理由」はポジティブに言い直す
転職理由を具体的にする際には「ポジティブ」に言い換える・言い直すことが大切です。
たとえば、さきほどの<転職理由をハッキリ言えている例>は、ポジティブに言い換える配慮がないと「前職では仕事の方法が上司と合わず、違和感や認識のズレを感じてしまい…」とネガティブな表現になりがちです。
初対面の面接官にネガティブな印象を与えるような伝え方をすれば「この人はうちの会社とも合わないのではないか?」という心配をしてしまいますよね。
それを避けるために、良い例のように「制約のある条件下で努力していたこと」を述べ、ポジティブな言い方に言い直しましょう。
3 感情的にならないように話す
人間関係で前職を辞めようと考えている方は、思い返すのも辛いほどの理不尽な思いをしてきたことでしょう。その思いを胸に、より良い転職先を探すモチベーションにすることはとても大切です。
しかし、それを面接などで感情的に話してしまうことはNGです。たとえラフな面接官であっても、前職で抱いた不平不満を感情的に伝えてしまうことのないように注意しましょう。
4 志望動機を明確にする
新たな職場でキャリアをスタートさせる以上、人間関係が良好な職場に転職したいですよね。
しかし、現状から逃げたいばかりに、給料などの条件面だけで職場を選んでしまうことは大変危険です。
「なぜ、この企業に転職したいのか?」という”志望動機”を明確にしておくことが大切です。
ここまで、人間関係の悩みから転職を検討している方に向け、具体的な面接対策のためのノウハウをご紹介しました。ご紹介した内容をもとに転職面接を受ければ、失敗することはないはずです。
しかし、いざ転職活動を始めようと思っても、どうやって始めれば良いのかがわからない方は多いでしょう。「転職が初めての方」も多いかもしれません。
そんな方に向け、下記では転職で活用すべき転職サービスをご紹介しています。
「人間関係の良い職場」を探すには?
人間関係に悩みを抱え転職する場合にはどんな不安があるでしょうか。
<人間関係が原因で転職する人の注意ポイント>
- 今の職場の辞め方が分からない、難しい
- 次の職場の人間関係が不安
- 条件に合った求人があるか不安
- 面接や履歴書の作成のやり方がわからない
特に、赤文字の部分の悩みを持つ方が多いでしょう。
その場合、ご自身で転職活動を行うよりも「転職エージェント」を活用して転職活動をすることをおすすめします。
<転職エージェントを使うべき理由>
- 利用は無料で求人を紹介してくれる(1件だけではなく何件でも)
- 面談で面接対策や自己PRの整理をしてくれる
- 履歴書・職務経歴書の作成や添削をしてくれる
- 給与やポジションの交渉はエージェントがしてくれる
- 入社の手続きをしてくれる
- 退職のサポートや相談に乗ってくれる ※重要
- 応募する企業の実情や業界の事情を教えてくれる ※重要
つまり、今の職場をどう辞めたらいいかわからない方や、次の職場の人間関係が心配な方にとって、「転職エージェント」は心強い味方になってくれます。
また、面接対策や履歴書・職務経歴書の作成、面接の日程調整もやってくれるので、今の仕事がなかなか忙しい方も安心して登録することができます。
人間関係を理由として転職する方におすすめの転職サービス
転職エージェントは、複数活用することをおすすめします。
エージェント会社により、持っている求人数や種類に差があります。また、複数のエージェントを活用することで、様々な会社のエージェントに相談に乗ってもらうこともできます。自分に合ったエージェントを「2〜4つ」登録しておくと良いでしょう。
求人を紹介されても必ず面接をしなくてはいけないわけではないので、積極的に活用していきたいですね。
1位 マイナビエージェント|20〜30代の転職活動に最適!
『マイナビエージェント』の特徴
有名な就職サービス『マイナビ』が運営する転職エージェントサービスが「マイナビエージェント」です。
キャリア事業の大手ならではの信頼感と、太いパイプが売り。
特に20〜30代向けの求人情報に強みがあるため、転職が初めてで不安な若手社会人の方におすすめです。また、相談しながら転職活動を進めたい人にとっても力強い味方になってくれます。
20〜30代の方はほかの転職エージェントと同時に登録しておくことをおすすめします。
どんな人にオススメ?
- 希望する職種・業種が複数ある方。
- 大企業からベンチャー企業まで、あらゆる選択肢を考えているが転職に自信がない方。
- 20〜30代、第二新卒の方で、転職活動の選択肢を増やしたい方。
2位 転職が不安なら最初に登録しておくべき!『リクルートエージェント』
『リクルートエージェント』の特徴
「リクルート」が運営するエージェント型転職サービス。最大の特徴はリクルートのパイプを活かした多数の求人案件にあります。業界ごとに精通したアドバイザーが、給与等の条件や面接対策などといったサポートをしてくれますので、転職に不安があるが、選択肢は多く持ちたい方が活用できる転職サービスです。
どんな人にオススメ?
・転職活動の条件などの交渉に不安がある方(代行してやってもらえます)
・面接や選考の書類など、具体的な転職活動の準備が不安な方。
・自身のスキルやPRポイントなどがよくわからず、転職に悩んでいる方。
3位『正しい転職』を助けてくれる『パソナキャリア』
『パソナキャリア』の特徴
『パソナキャリア』は、転職エージェント。手厚い転職サポートを登録後から採用まで一貫して行ってくれます。(すべて無料)
キャリアや転職に関する悩みがある方にとっては、求人案件を探すだけではなく、そもそもの働き方や求める条件を絞りこむことが大切です。『パソナキャリア』であれば、転職活動における悩みを抱えずに採用までスムーズに行くことができるでしょう。
どんな人にオススメ?
・転職活動に不安や漠然とした心配がある方。
・キャリアカウンセリングなど、転職相談を受けたい方。
・信頼感のある情報源から、求人案件を得たい方。
4位 DODA転職支援サービス
『DODA」の特徴
DODAでは登録者に対して、サイトに公開されていない求人をキャリアカウンセリングの中でご紹介しています。業界・職種に精通した専任のキャリアアドバイザーがあなたのキャリア、お持ちのスキルを総合的に判断し、 現在の転職市場において強みとなる部分、弱点となる部分を整理します。
どんな人にオススメ?
・キャリアカウンセリングを希望する方。
・履歴書の書き方や模擬面接対策など、手厚いサポートが欲しい方。
・自分にあった企業がなかなか分からない方。
ほかにも、転職エージェントは大手から中小まで様々なものがあります。基本的には、求人数の多い大手エージェントを使うべきですが、特定の業界に強い特徴を持つサービスなどもあります。
- 他にもエージェントを見たい!
- 複数のエージェントに登録しておきたい!
という方は、下記ランキングを参考にしてください。
転職を成功させ人間関係の悩みから開放されよう
今回は、「人間関係を理由とした転職者の方」向けに、転職前に知りたい面接のノウハウや、実際に転職活動を進める際に必要な転職方法についてご紹介していきました。
人間関係を理由とした転職の数自体は、あまり多くありません。しかし、事実としてそのような課題を持つ方は大勢います。そして、そんな人間関係の悩みに対する解決策は必ず存在します。
今回の記事を参考にすることで、転職に成功していただけることを願っています。
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